2021/3/16 : コメントの情報をもとに更新
#概要
FlutterのWidget制御で使えそうなTipsです。
Flutterを触り始めて2ヵ月程度ですが、
「ん?これどうなってんだ?」と少し詰まったところがありました。
同じように躓いた人の助けになれればいいなと思い投稿します。
#やりたいこと
Flutterでは、
すべてクラスやメソッドで画面側のコントロール(ウィジェット)を作成します。
「URLリンクのデータがあったら、URLリンク用のウィジェットを生成」
「データがないなら何もしない(ウィジェットのエリアは省略)」
こういうことがやりたかったんですが、ちょっとうまくいかなかった。
イメージ(脳内)
if(model.url != null)
true:URL用widget生成あり
false:URL用widiget生成なし
イメージ(コード)
children: <Widget>[
// urlリンクがあればリンク文字列用のwidgetを生成したい
if(model.meetingUrl != null){
MeetingUrlTextLabel(urlText: model.meetingUrl)
}// elseはいらない
]
#なぜうまくいかなかったか
先ほどの「こうあってほしい.dart」のままではエラーになります。
理由としては、if文はステートメント扱いのためのようです。
簡単に言うと、
ステートメントでは値を返すことも、返さないこともできるのでダメってこと。(と理解しました)
Children:内では、必ず1つのWidgetが返ってくる必要があります。
セミコロンが付いた文{};の{}内は自由に記述できますよね。
ステートメントについてコチラを参考にしました(私がC#畑出身のため)
https://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/csharp/programming-guide/statements-expressions-operators/statements
対策としては、「即時関数を利用する」「三項演算子を使う」の2つがあります。
#即時関数を使う
children: <Widget>[
(() {
if (model.meetingUrl != null) {
return MeetingUrlTextLabel(urlText: model.meetingUrl);
}
})(),
]
ちょっとカッコがとんでもないことになっちゃいます。
ここでやっているのは、「単一のウィジェットが返ってくる即時関数」を定義しています。
ちょっとわかりにくいですね。
三項演算子に置き換えると、かなり可読性が上がります。
#三項演算子を使う
children: <Widget>[
model.meetingUrl != null
? MeetingUrlTextLabel(urlText: model.meetingUrl)
: SizedBox.shrink(),
]
割とシンプルにできました。
MeetingUrlTextLabelは自作のウィジェットクラスです。
三項演算子の場合、式なので値が必ず戻る必要があり、
真偽の両パターンで何か書かないといけません。
その場合は、SizedBox.shrink()で領域の無いウィジェットを返します。
Container等でも代用可能ですが、レイアウトに影響を与える可能性もゼロではないので
SizedBox.shrink()を使うのが一般的みたいです。
#[2021/3/16追記] collection ifを使う
コメントで教えていただいた情報で、
Dart 2.3 以降では if や for を使って collection内を組み立てられるようです。
https://dart.dev/guides/language/language-tour#collection-operators
Dartの静的解析のルールにもなっており、公式としてはcollection ifを推しているみたいです。
やっぱりDartの公式情報も見るのは大切ですね。
そら言語がDartなんだからそらそうだろって話なんですが、
Flutterの仕様を理解するので精一杯だったのです・・・。
というわけで、三項演算子ではなく、こちらを使うようにしましょう
children: [
// constを書くとウィジェットがキャッシュされてパフォーマンス的に良いらしい
if (model.meetingUrl == null) const SizedBox.shrink(),
if (model.meetingUrl != null)
MeetingUrlTextLabel(urlText: model.meetingUrl),
],
#まとめ
ウィジェットコードと処理コードが全く同じところに書くというのは
私にとって新しい文化でした。
本業ではC#のコーディング規約やアーキテクチャ支援をやっており、
責務ごとのアーキテクチャ分割は当たり前だったので、最初は可読性の低さに戸惑ったものです。
とはいえ、それなりにウィジェットをクラスやメソッドで分割したりできるので
案外可読性よく書けるのかなと。
また、ステートメント諸々について、
もし詳しい方いらっしゃったら教えてくれると嬉しいです!