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- 2021/09/27 初期投稿
VMware Fusion TP21H1
9/22にVMware Fusion Public Tech Preview 21H1 がリリースされました。このリリースの大きな特徴はApple Siliconをサポートしていることです。現時点で対応しているOSは以下の通り。
- Linux (Debian, Ubuntu, VMwareの出してるやつなど)
- FreeBSD
つまり,Windows on ARMはサポートされていません。しかし,いくつかの制限はあるもののインストールして動かすことはできますので,その手順を手っ取り早く書いてみます。
準備
1. VMware Fusionのインストール
以下からVMware Fusionをダウンロード,インストールします。
ダウンロードする際にVMware Customer Connectに登録する必要があると思いますので,登録します。
2. QEMUのインストール
ディスクイメージを変換するためにQEMUのツールを使うのでQEMUをインストールします。
Windows 11 on ARMを動かす手順
1. Windows 11 on ARMのダウンロード
以下のサイトから Windows 11 on ARM Insider Preview をダウンロードします。
ダウンロードされるのはVHDXというWindows Hyper-V用の仮想ディスクイメージです。
2. ディスクイメージの変換
QEMUのツールである qemu-img
を利用してVHDXディスクイメージをVMwareの仮想ディスクイメージのフォーマットであるVMDK形式に変換します。
$ qemu-img convert -f vhdx -O vmdk Windows11_InsiderPreview_Client_ARM64_en-us_XXXX.VHDX Win11_ARM64.vmdk
3. 仮想マシンの新規作成
VMware Fusionを起動し,「その他のOS」の仮想マシンを新規作成します。その際,ディスクイメージを新規作成するのではなく,「既存のディスクイメージを利用」するようにします。
既存のディスクイメージとして,先ほど変換したVMDK形式のディスクイメージを指定します。この際,コピーするように指定しておくと良いと思います。
4. 構成の設定
初期構成だとメモリ容量が 256MB ととんでもなく少なくなっているので,これを4GBとか6GBくらいに変更します。
以上でWindows 11 on ARMの仮想マシンが作成されます。起動するとWindows 11が起動します。
制限
現状,VMware Fusion上でWindows 11 on ARMを利用するにはいくつかの制限があります。
VMware Toolsがない
正式にサポートされていないので当然かもしれません。もしかしたらあるのでは...という淡い期待を抱きながら動かしてみましたが,やっぱりVMware Toolsがありません。そのため,以下のような直接的な制限があります。
1. ネットワークが利用できない
結構致命的なんですが,VMware Fusionの仮想マシン上のネットワークインターフェイスがWindows11 on ARMからは認識できません。というか,認識できていてもドライバがないので利用できません。
もしかするとWindows 11 on ARM on QEMU用のドライバが利用できるかもしれませんが試していません。
正式にはVMware Toolsの対応を待つしかないように思います。
2. 解像度の制限
以上,簡単ですが。