はじめに
こんにちは。
CAMPFIREで社内情報システムとセキュリティのマネージャーをしている藤井です。
今回アドベントカレンダーとして、「スタートアップで働いて驚くかもしれない5つのこと」を書かせて頂きます。基本的には私が今年7月CAMPFIREに入社してから驚いたことがベースとなります。
私自身のざっくりとした経歴は、
- 20代:ITとの出会い
- 30代:メガベンチャーで約10年
- 40代:金融や上場企業など比較的堅めな会社やお客様向け業務で約10年
- 50代:スタートアップ(CAMPFIRE)にジョイン
という感じで現在CAMPFIREで働いています。
今後私と同じようにスタートアップにジョインされる方の参考になったり、逆にスタートアップ慣れしている方にとっては、そうではない方に対する理解の一助になったら幸いです。
また、もしCAMPFIREという会社の雰囲気が少しでも伝わり、会社やサービスに興味や関心を持って頂けるのであれば、嬉しいです。
だたし、
- 公開しても差し支えない範囲であること
- 一言でスタートアップと言っても、組織やカルチャーは多様であること
- 驚きのような感情の発露には個人差があること
につきましてはご了承ください
その1:フルリモートワーク下でのコミュニケーション
コロナ禍ですっかり定着したリモートワーク。最近はオフィス勤務に回帰する動きもありますが、スタートアップでは原則フルリモートワークのところが多いと思います。
CAMPFIREも原則フルリモートワークです。業務として必要な場合を除いて渋谷オフィスへの出勤は不要なため、メンバーの居住地も日本全国北から南に様々です。
情シスとしてPCの配布・故障・返却の対応等で、時々伝わってくるのは入社以来一度もオフィスに来たことがないメンバーの存在です。確かにそれも可能と頭では分かっているつもりなのですが、入社から卒業まで全てをフルリモートワークで完結するというのは働くことの質的な変化を感じます。
しかし私が驚いたのは、このフリリモートワークにおいても、オンラインコミュニケーションが活発にフラットに行われていることです。もちろん業務上必要なコミュニケーションは自ずと発生するものではありますが、業務とは直接関係のない雑談的なコミュニケーションについても、その価値や効用を大切にしてオンライン上に実装していくことが積極的に行われています。
これはまだまだ社会一般に定着したものではなく、確立された手法もないのかもしれません。しかし同じリモートワークであっても、従来の働き方をそのままにリモートワーク化するのとは異なるものであり、本当の意味で持続可能な、完全なるフルリモートワークに向かっているのではないかと思っています。
その2:標準端末はMac
CAMPFIREでは会社からメンバーへ配布する標準端末をMacとしています。
もちろん業務上必要な場合はWindowsも配布しますが、一般的な会社では標準がWindowsの方であることが圧倒的に多いはずです。標準端末がMacである歴史的・技術的背景は割愛しますが、スタートアップでは珍しくないようです。
私自身、仕事はずっとWindowsでしたしプライベートもそうです。5年ほど前に少しだけプライベートでMacを使っていたことはありますが、標準端末がMacと聞いて驚きました。
入社後に初めてMacを触った方のお話を聞いたこともありますが、最初は戸惑ったものの慣れてしまえば問題ないということでした。ある程度PC操作のスキルがあれば、おおむね対応できる程度の差なのだと思います。
しかし、ちょっとした操作感の違いはメンバーの生産性に関わることではありますし、情シスとしては将来的にメンバーの希望でどちらも選べるようにすることも考えています。
その3:ニックネームの使用
社内コミュニケーションのメインは定番のSlackです。組織、業務、プロジェクト、特定テーマ等で様々なSlackチャンネルが作られています。
Slackには個人のプロフィールとして「表示名」という設定があります。(他のチャット系ツールやSNSと同じく、@の後に付加してアカウントを特定する文字列ですね)
この表示名はローマ字表記の氏名に設定するのが一般的ですが、非常に個性的な設定にしているメンバーもいて、覚えやすさや親しみやすさのある一種のニックネームになっています。
そうなると社長や役員をはじめ誰であろうと、Slackでのコミュニケーションは全てその表示名に対して行うことになります。一見何でもないことのようですが、ローマ字表記の氏名をルール化しようと思えばできるし、そちらの方が個人の特定に最適なはずですが、ニックネームも使用されています。
言葉で説明すると無粋ですが、そういうところに組織のカルチャーが現れてくるのかなと思います。
その4:会議資料を参加者が次々と更新する
この状況、知らない人にわかってもらうように説明するのは、すごく難しいです。
でも、ぜひ書きたいというか、これを書きたいがために「スタートアップで働いて驚くかもしれない5つのこと」をテーマに決め、他の4個を後から考えたほどです。
長文にはなりますが、頑張って読んでもらえると嬉しいです。
会議では、主催者が準備したアジェンダや説明資料を参加者へ共有しますね。
古くは印刷した紙を配っていたのが、2005年頃からノートPCにプロジェクタを接続してスクリーンに投影する方法が広まって来たと思います。そしてオンライン会議での画面共有がこのスクリーン投影と同等であったことは、コロナ禍でオンライン会議があっと言う間に普及した大きな要因であったことは間違いないでしょう。
私の知る限り、一般的な会議はずっと紙時代から続く大前提を守っていて、それは会議の主催者だけが資料のマスターを更新するということです。参加者は、主催者によって発言内容が事後に議事メモ等で追記されるという受け身の立場にあります。
その一方でGoogle documentやNotion、Figmaといったクラウドネイティブな文書管理ツールにおいては、全く違和感なく複数名による同時編集が権限設定で可能です。CAMPFIREではこの同時編集を活用した会議の進め方が取り入れられて、以下のようなメリットがあると思います。
- 会議の進行に合わせて、参加者がリアルタイムに視覚でフィードバックできる
- 主催者と参加者の立場が対等になり、双方向の情報伝達がしやすくなる
- 主催者で想定していた会議進行に縛られない柔軟な議論をしやすくなる
状況によって感謝の言葉や応援メッセージのようなコメントもあり、メンバーの雑談的コミュニケーションとして機能している面もあります。
私自身、ずっと前述の大前提に沿った会議の進め方しか知らなかったので、クラウドネイティブなツールを活用するとこんな会議の進め方が可能になるのだと知り、最初はとても驚きました。
視覚と聴覚の両方からのフィードバックが交錯する状況での会議進行に今もまだ慣れていないのですが、今までなかった価値やサービスを生み出そうとする組織にふさわしい方法と思います。
その5:アドベントカレンダー
最後の1つは、今読んで頂いているアドベントカレンダーです。
お恥ずかしながら正直に書きますと、私はつい先日までアドベントカレンダーというものを全く知りませんでした(笑)
最初にアドベントカレンダー参加のお誘いを頂いた時、「アドベントカレンダーって何ですか?」と素で質問したら、そこから説明が必要なのかと驚かせてしまったかも。私の方はその認識のギャップに驚きました。
Facebookの友人達にテック系のアドベントカレンダーの認知度をアンケートしてみたところ、約30名が回答してくれて認知度は約44%。認知している方の多くはスタートアップの開発に関わっているネット業界の方という結果でした。確率的には私も人生のどこかで目にしていてもおかしくなさそうですが、今回はやっと訪れた初チャレンジになった次第です。
ちなみにアドベントカレンダーが始まった時期について友人T様にコメントを頂いたので、感謝と共に参考として引用させて頂きます。
日本で流行り始めた時期の正確なところはわかりませんが、phpのフレームワークのsymfonyのチュートリアルがアドベントカレンダーとして公開されたので、おそくともそのあたりからphp村には認識され始めていると思います。2005年12月です。
おわりに
ここまでお読み頂き、誠にありがとうございました。
もし私の認識が違っていたり不足している点、感想などありましたら、ぜひお知らせ下さい。
これを読んだ方に少しでも何かのお役に立つことを祈りながら、おわりとさせて頂きます。