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AI時代のプレゼン革命!Presentation Zen原則に基づく自動プレゼンテーション作成ツール「PrezenX2」

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はじめに

プレゼンテーション作成、こんな悩みありませんか?

  • 「効果的なストーリー構成が思い浮かばない...」
  • 「聴衆に響く内容にするには何をすべき?」
  • 「PowerPointのデザインがいつも同じような感じになってしまう」
  • 「時間をかけて作ったのに、なんだかイマイチな仕上がり」

そんな悩みを解決するため、PrezenX2というツールを開発しました。

なぜこのツールを作ったのか - 個人的な体験談

実は私も、数年前にGarr Reynolds氏の「Presentation Zen」を読んで大きな衝撃を受けた一人です。

「そうだ!プレゼンはもっとシンプルに、もっと視覚的に!」と感動し、早速実践しようと意気込みました。

しかし、いざ作り始めると...

📚 理論は分かるが、実践が難しい現実

「1スライド1メッセージ」→ でも何がコアメッセージなのか分からない

❌ スライド詰め込み過ぎ問題
- 重要なポイントが5個もある!
- 全部重要だから削れない!
- 結局文字だらけのスライドに逆戻り...

「視覚的表現を重視」→ でもどんな図表にすればいいか思い浮かばない

❌ 表現力不足問題
- PowerPointのクリップアート頼み
- 何となくグラフを入れてみるが効果不明
- 「視覚的」と「見た目だけ派手」の区別がつかない

「聴衆中心のデザイン」→ でも聴衆が何を求めているか分からない

❌ 独りよがり問題
- 自分が話したいことばかり
- 「聴衆の立場で考える」と言われても...
- 結局自分目線のプレゼンになってしまう

😅 実際にやってみた失敗例

社内向けシステム導入提案の場合:

Presentation Zen的に作ろうとして:

  • スライド数を半分に削減 ✅
  • 各スライドをシンプルに ✅
  • 視覚的な図表を追加 ✅

でも結果は...

  • 「情報が足りない」と指摘される
  • 「具体的にどうするの?」と質問攻め
  • 結局、詳細資料を別途作成することに

外部向け技術セミナーの場合:

今度こそと思って:

  • ストーリー性を重視 ✅
  • 感情に訴える構成 ✅
  • 美しいデザイン ✅

しかし...

  • 初心者には難しすぎる内容
  • 上級者には物足りない内容
  • 「誰向けのプレゼンなの?」状態

💡 気づいた根本問題

Presentation Zenの原則は素晴らしいのですが、実践するためのプロセスが明確ではありませんでした。

  • どうやって聴衆を分析するのか?
  • どのストーリー構成が最適なのか?
  • 1スライド1メッセージをどう実現するのか?

「理想はわかるが、具体的な手法がわからない」これが現実でした。

🚀 PrezenX2で解決したかったこと

そこで、Presentation Zenの原則を体系的に実践できるツールを作ろうと考えました。

  • ペルソナ分析 → 聴衆理解の具体的手法
  • ストーリーテリング手法選択 → 目的に応じた構成の自動判定
  • 段階的最適化 → 理論と実践のギャップを埋めるプロセス

PrezenX2は、Presentation Zenの原則に基づいて、AIが視聴者分析からストーリー構成、最終的なPowerPoint資料まで自動生成するプレゼンテーション作成支援ツールです。

PrezenX2の特徴

🎯 Presentation Zen原則の自動実装

Presentation Zenで提唱されている「シンプル」「自然」「エレガント」な原則を、システムが自動的に実装します。

  • 1スライド1メッセージの徹底
  • 視覚的インフォグラフィックスの活用
  • 無駄な装飾を排除したクリーンなデザイン

🧠 8種類のストーリーテリング手法から最適選択

講演の種類と目的に応じて、最適なストーリー構成を自動選択:

手法 適用場面 効果
問題解決型 ビジネス提案、技術ソリューション 危機感と必要性を訴求
ストーリーアーク型 ブランディング、ビジョン共有 感情的engagement、記憶定着
時系列型 変遷説明、ロードマップ提示 論理的理解促進
比較対照型 意思決定支援、競合分析 客観的判断材料提供
段階的学習型 教育・研修、技術説明 理解度向上、知識定着
データドリブン型 研究発表、業績報告 客観性・信頼性向上
ビジョン実現型 戦略発表、変革推進 目標への共感、行動意欲喚起
体験共有型 事例紹介、失敗談 リアリティ、共感性

👥 ペルソナシミュレーションによるアウトライン最適化

これがPrezenX2の最大の特徴です:

  1. 多様なペルソナ作成: 視聴者の多様性を反映した5-10名のペルソナを生成
  2. 各ペルソナ視点での分析:
    • 関心事・課題の深掘り
    • 理解のボトルネック特定
    • 最適なメッセージング方法の選定
  3. アウトライン最適化: ペルソナ分析結果に基づく内容調整

🎨 マルチフォーマット対応

  • HTML版: Reveal.js使用、Chart.js・Mermaid.js統合
  • PowerPoint版: pptxgenjs使用、16:9最適化
  • 付帯資料: FAQ、アンケート、参考資料等も自動生成

実際の使用例

ITテクニカル講演の場合

入力(presentation.md):

# プレゼンテーション要件定義

## 基本情報
- 講演種類: ITテクニカル講演
- タイトル: マイクロサービスアーキテクチャ導入戦略
- 目的: マイクロサービス移行の具体的手順と注意点を共有
- 講演時間: 45分
- 質疑応答時間: 15分

## 対象者情報
- 視聴者: 技術責任者・アーキテクト
- 人数: 30-40名
- 専門レベル: 上級者
- 特徴: 現行システムの課題を抱えている

## 実施情報
- 形式: 対面
- 日時: 2025年8月15日 15:00-16:00
- 場所: 技術カンファレンス会場
- 講演者: 山田太郎(システムアーキテクト)

## 制約・要求
- 含めるべき内容: 移行戦略、技術選定、運用課題
- 避けるべき内容: 基礎的な概念説明
- スタイル: 実践的
- 特別要求: 具体的な事例とコード例を含める

自動選択されるストーリーテリング手法:

  • 問題解決型 × データドリブン型のハイブリッド

生成されるペルソナ例:

  • 田中さん: 現行システム保守担当、安定性重視
  • 佐藤さん: 新技術推進派、スケーラビリティ重視
  • 山田さん: 予算管理責任者、コスト効率重視

最適化されるアウトライン:

各ペルソナの関心事を反映し、技術的詳細・運用面・コスト面をバランス良く配置

教育講演の場合

入力(presentation.md):

# プレゼンテーション要件定義

## 基本情報
- 講演種類: 授業・教育講演
- タイトル: プログラミング思考入門
- 目的: 論理的思考力の向上とプログラミングへの興味喚起
- 講演時間: 90分
- 質疑応答時間: 30分

## 対象者情報
- 視聴者: プログラミング初心者
- 人数: 25名
- 専門レベル: 初心者
- 特徴: 論理的思考に苦手意識がある

## 実施情報
- 形式: 対面
- 日時: 2025年9月10日 10:00-12:00
- 場所: 大学講義室
- 講演者: 佐藤花子(情報科学教授)

## 制約・要求
- 含めるべき内容: 体験型演習、身近な例
- 避けるべき内容: 複雑なコード
- スタイル: カジュアル
- 特別要求: インタラクティブな要素を含める

自動選択される手法:

  • 段階的学習型 × 体験共有型

結果:

基礎から応用へ段階的に構築し、実体験を交えた親しみやすい構成

技術スタック

# フロントエンド
- Reveal.js (HTMLプレゼンテーション)
- Chart.js (グラフ生成)
- Mermaid.js (図表生成)
- MathJax (数式表示)

# バックエンド
- Node.js
- pptxgenjs (PowerPoint生成)

# AI・分析
- Claude (ストーリー構成・ペルソナ分析)
- 自然言語処理による要件解析

前提条件

PrezenX2は Claude Code を使用したプレゼンテーション作成ツールです。以下の環境が必要です:

必須環境

  • Claude Code: Anthropic提供の公式CLI
  • Node.js: v18以上(pptxgenjs動作用)

オプション環境

  • Microsoft PowerPoint: .pptxファイルの編集用(必須ではありません)

重要な注意事項

  • Claude Code前提: このツールは Claude Code での実行を前提として設計されています
  • 他のLLMサービスでの動作は保証されません
  • Claude Code公式サイト で最新情報をご確認ください

使い方

PrezenX2は非常にシンプルな4ステップで高品質なプレゼンテーションを作成できます:

1. プロジェクトの準備

git clone https://github.com/nahisaho/PrezenX2.git
cd PrezenX2
npm install

2. 要件定義(オプション)

プロジェクトルートに presentation.md ファイルを作成することで、詳細な要件を事前定義できます。
作成しない場合は、対話形式で要件をヒアリングします。

3. Claude Code で実行

Claude Codeを起動し、以下のコマンドを実行:

PrezenX2を使用してプレゼンテーションを作成してください

4. 中間ファイルの確認・修正

生成される中間ファイル(ペルソナ、アウトライン等)を確認し、必要に応じて修正。
修正後は Claude Code に再実行を依頼できます。

生成される成果物

presentations/20250626_1430_AI活用戦略/
├── requirements/requirements.json       # 要件情報
├── planning/
│   ├── storytelling_selection.md       # 選択されたストーリーテリング手法
│   ├── outline_v1.md                    # 初期アウトライン
│   ├── outline_v2.md                    # 最適化後アウトライン
│   ├── personas.json                    # ペルソナ情報
│   └── persona_analysis.md             # ペルソナ分析結果
├── content/
│   ├── detailed_content.md             # 詳細コンテンツ
│   └── talk_script.md                  # トークスクリプト
├── presentation/
│   ├── presentation.html               # HTMLプレゼンテーション
│   └── presentation.pptx               # PowerPointファイル
├── attachments/
│   ├── faq.md                          # FAQ
│   ├── survey.md                       # アンケート
│   ├── references.md                   # 参考資料
│   └── followup.md                     # フォローアップ資料
└── logs/
    ├── creation_log.md                 # 作成ログ
    └── quality_report.md               # 品質レポート

実際に使ってみた感想

👍 良かった点

  1. ペルソナ分析の威力:

    • 「こういう視点があったのか!」と気づきの連続
    • 一人よがりなプレゼンから脱却できる
  2. ストーリー構成の自動最適化:

    • プロのコンサルタントが組み立てたような論理構成
    • 聴衆の心理を考慮した流れ
  3. 時短効果:

    • 通常2-3日かかる作業が半日で完了
    • 企画から最終資料まで一気通貫
  4. 品質の安定性:

    • Presentation Zen原則の自動適用
    • デザイン的に破綻しない

🤔 改善したい点

  1. カスタマイズ性:

    • より細かいデザイン調整機能
    • 企業ブランディング対応
  2. インタラクティブ要素:

    • アニメーション効果の追加
    • より動的なプレゼンテーション

良いプレゼンテーションの秘訣:中間ファイルの人間による検閲・修正

PrezenX2で本当に効果的なプレゼンテーションを作るには、各ステップで生成される中間ファイルを人間が検閲し、適切に修正することが重要です。

なぜ中間ファイルの修正が重要なのか

AIは優秀ですが、あなたの業界固有の知識や実体験は持っていません:

❌ AI任せの問題
- 業界特有の課題やトレンドを見落とし
- 実体験に基づく具体例が不足
- 聴衆の微妙なニュアンスを捉えきれない
- 組織の文化や慣習を反映できない

✅ 人間による修正の効果
- 業界専門知識の追加
- リアルな体験談の挿入
- 聴衆の反応を予測した調整
- 組織固有の事情を反映

生成される中間ファイルと修正ポイント

PrezenX2では以下の中間ファイルが段階的に生成されます:

📋 1. ペルソナファイル (planning/personas.json)

生成内容例:

{
  "personas": [
    {
      "name": "田中部長",
      "age": 45,
      "role": "技術部門マネージャー",
      "concerns": ["システム安定性", "予算管理"],
      "knowledge_level": "中級",
      "decision_influence": "高"
    }
  ]
}

修正すべきポイント:

  • 実在する人物像に近づける: 「うちの○○さんみたいな人」を具体的に追加
  • 業界特有の悩み: AI が想像できない専門的な課題を追加
  • 組織固有の事情: 社内政治や慣習を反映した関心事を追加

📊 2. ペルソナ分析ファイル (planning/persona_analysis.md)

生成内容例:

## 田中部長の分析
- 関心事:システムの安定性を最重視
- 理解のボトルネック:新技術への懸念
- 期待するアウトカム:リスクの明確化

修正すべきポイント:

  • より深い心理洞察: 「なぜそう考えるのか」の背景を追加
  • 説得ポイントの精緻化: どんな言い方なら納得するかを具体化
  • 想定される反対意見: 実際に言いそうな反論を予測して追加

📝 3. アウトラインファイル (planning/outline_v1.md, outline_v2.md)

生成内容例:

# プレゼンテーションアウトライン

## 1. 導入 (5分)
- 現状の課題認識
- 本日のゴール設定

## 2. 問題分析 (10分)  
- データで見る現状
- 競合他社との比較

修正すべきポイント:

  • 時間配分の現実化: 実際の講演経験に基づく調整
  • 流れの自然さ: 聴衆の思考プロセスに合わせた順序に変更
  • インパクトの強化: 冒頭やクライマックスでより印象的な要素を追加
  • 質疑応答の想定: 各セクションで出そうな質問を予測

📖 4. 詳細コンテンツファイル (content/detailed_content.md)

実際のファイル規模:約690-1250行

生成内容例:

## スライド3: 現場の声に共感
### タイトル
**先生方の「あるある」**

### 内容
- 📝 「授業準備に時間がかかりすぎる」
- 👥 「個別指導まで手が回らない」
- 💻 「新しい技術についていけるか不安」
- 📊 「書類作成に追われる毎日」
- 🎯 「一人ひとりに合った指導がしたい」

### インフォグラフィックス仕様
- 吹き出し形式で先生方の声を表現
- 困った表情のアイコンを使用
- 共感を呼ぶ色合い(オレンジ系)

### トークスクリプト
「まず、これらの声、身に覚えありませんか?授業準備に夜遅くまでかかって、
翌日は睡眠不足...個別指導をもっと充実させたいけれど、時間が足りない。
新しい教育技術の話を聞いても、『私にできるかな』と不安になる。
これ、全国の先生方から聞く、共通の悩みなんです。」

### 想定時間: 3分

詳細コンテンツファイルの特徴:

  • スライド別完全設計: 各スライドのタイトル、内容、インフォグラフィックス仕様
  • 16:9最適化: 画面比率に最適化されたレイアウト仕様
  • トークスクリプト統合: 各スライドの話者向けスクリプトを内包
  • 時間配分: スライド別の詳細な時間設定
  • 視覚的仕様: データ可視化・概念図・感情的インパクトの具体的指示

修正すべきポイント:

  • 業界固有の課題: 実際の現場経験に基づく具体的な課題の追加
  • データの現実化: 実際の統計データや事例に置き換え
  • インフォグラフィックス: より効果的な視覚表現アイデアの追加
  • 専門用語の調整: 聴衆レベルに合わせた表現の微調整

🎤 5. トークスクリプトファイル (content/talk_script.md)

実際のファイル規模:約450-550行

生成内容例:

## 講演全体の構成
- **導入・共感構築**: 12分
- **生成AI基礎理解**: 13分  
- **実践的活用方法**: 20分
- **体験演習**: 20分
- **行動計画**: 5分
- **質疑応答**: 20分

## スライド1: タイトルスライド(2分)

### 話者スクリプト
「皆さん、こんにちは。日本マイクロソフトの中田です。今日は貴重なお時間を
いただき、ありがとうございます。

『先生方の困った』、これ、毎日感じていらっしゃいませんか?授業準備に追われる、
個別指導まで手が回らない、新しい技術についていけるか不安...そんな日々の
『困った』を解決する、それが今日の目的です。

21世紀型教育への第一歩、一緒に踏み出してみませんか?」

### 重要なポイント
- 親しみやすい語調で始める
- 共感を示す表情・身振り
- 参加者とのアイコンタクト

### 聴衆との相互作用
- 「15年間教員をされていた方、手を挙げてみてください」
- 共感の表情を確認

### スライド表示タイミング
- 挨拶と同時にスライド表示
- タイトルを読み上げながら強調

トークスクリプトファイルの特徴:

  • 講演全体構成: 時間配分と流れの詳細設計
  • スライド別詳細スクリプト: 自然な口語調での具体的な話し言葉
  • インタラクション指示: 聴衆との相互作用ポイント
  • 技術的補足: デモ操作手順や図表説明方法
  • 時間管理: チェックポイントと調整方法
  • 想定Q&A: 質疑応答で出そうな質問とその回答例

修正すべきポイント:

  • 自然な話し言葉に調整: AIの堅い表現を自分らしい話し方に変更
  • アドリブ要素の追加: 聴衆の反応に応じて使える小話やエピソード
  • 強調ポイントの明確化: どこで間を取る、声を大きくするなどの指示
  • 失敗時の対応: デモが失敗した時の代替案なども追加

実際の修正ワークフロー例

実際のプロジェクト構造:

presentations/20250626_1406_商業高校教員向け生成AI勉強会/
├── planning/
│   ├── personas.json              # 5-10名の詳細ペルソナ
│   ├── persona_analysis.md        # ペルソナ別関心事・課題分析
│   ├── outline_v1.md              # 初期ストーリーライン
│   └── outline_v2.md              # 最適化後ストーリーライン
├── content/
│   ├── detailed_content.md        # 691行の詳細スライド設計
│   └── talk_script.md             # 446行の実践的講演ガイド
├── feedback/
│   ├── outline_feedback.md        # ユーザー承認記録
│   └── content_feedback.md        # 最終確認結果
└── presentation/
    ├── presentation.html           # Reveal.js HTMLプレゼンテーション
    └── presentation.pptx           # 16:9最適化PowerPoint

Step 1: ペルソナの現実化

# 生成されたペルソナ(planning/personas.json)を確認
# → 実際に知っている教員像に合わせて修正
# → 商業高校特有の課題を追加(簿記、情報処理検定など)

"ペルソナを実際の学校に合わせて修正したので、分析を再実行してください"

Step 2: アウトラインの最適化

# アウトライン(planning/outline_v1.md → outline_v2.md)を確認
# → 70分+質疑応答20分の時間配分を調整
# → 体験演習の配置タイミングを最適化

"アウトラインを修正したので、詳細コンテンツを再生成してください"

Step 3: コンテンツの実体験反映

# 詳細コンテンツ(content/detailed_content.md, 691行)を確認
# → 実際の教育現場データに置き換え
# → インフォグラフィックス仕様をより具体化
# → トークスクリプトを自然な話し言葉に調整

"コンテンツを実体験ベースに修正したので、最終チェックしてください"

Step 4: フィードバック確認・承認

# フィードバックファイル(feedback/)で確認状況を記録
# → outline_feedback.md: アウトライン承認状況
# → content_feedback.md: 最終コンテンツ承認状況

"すべての修正が完了し、品質確認も済んだので、HTMLとPowerPoint生成に進んでください"

修正のコツ

🎯 効果的な修正のポイント

  1. 「うちの会社なら」視点: 組織固有の事情を常に考慮
  2. 「実際に言われそう」視点: リアルな反応を予測
  3. 「自分の言葉で」視点: AIの表現を自然な話し言葉に変換
  4. 「失敗した時」視点: リスク要因と対応策を事前準備

📊 修正前後の比較例

修正前(AI生成):

現在のシステムは拡張性に課題があります。
マイクロサービス化により解決できます。

修正後(人間による改善):

先月のブラックフライデーで、皆さんも経験されたように、
サーバーがパンクして2時間も停止しました。
あの悔しい経験を二度と繰り返さないために、
今日はマイクロサービス化という解決策をご提案します。

Claude Code での実践ワークフロー

PrezenX2の大きな特徴として、中間ファイルの手動編集が可能です:

# 1. プロジェクト開始
"教員向けの生成AI勉強会の資料を作成してください"

# 2. 生成されたペルソナ(planning/personas.json)を確認・編集
# 実際の学校の先生像に合わせて修正

# 3. 継続実行
"ペルソナを修正したので、続きから再開してください"

# 4. アウトライン(planning/outline_v1.md)を確認・調整
# 時間配分や構成を実際の講演に合わせて修正

# 5. 継続実行
"アウトラインを更新したので、詳細コンテンツ作成から再開してください"

# 6. 詳細コンテンツ(content/detailed_content.md, 690+行)を確認
# 実際のデータや体験談に置き換え

# 7. 最終確認・承認
"コンテンツを実体験ベースに修正完了、HTMLとPowerPoint生成してください"

このワークフローにより:

  • AI生成の効率性 + 人間の専門知識・体験
  • 690-1250行の大規模コンテンツも段階的に最適化
  • フィードバックファイルで進捗・品質管理
  • 実用的な450-550行のトークスクリプトも同時生成

実際にPrezenX2を使ってみた結果

📝 実際の成果物をGitHubで確認

presentations/20250627_1530_PrezenX2_Demo ディレクトリには、PrezenX2自身のプレゼンテーション資料作成に実際にPrezenX2を使用した結果が含まれています。

実際の作成プロセス:

  1. プロジェクト初期化: presentation.md での要件定義
  2. ペルソナ作成: IT専門職8名のリアルなペルソナ生成
  3. ストーリーテリング: 問題解決型+体験共有型+データドリブン型の組み合わせ
  4. アウトライン最適化: ペルソナ分析に基づく2回の改善
  5. 詳細コンテンツ: 17スライド・45分構成の完全仕様書
  6. HTML/PowerPoint生成: Reveal.js + pptxgenjs による自動生成

生成された実際のファイル構成:

presentations/20250627_1530_PrezenX2_Demo/
├── requirements/requirements.json          # 講演要件(ITテクニカル講演)
├── planning/
│   ├── storytelling_selection.md          # 選択されたストーリー手法
│   ├── personas.json                       # 8名のIT専門職ペルソナ(205行)
│   ├── persona_analysis.md                # 詳細ペルソナ分析(188行)
│   ├── outline_v1.md                       # 初期アウトライン
│   └── outline_v2.md                       # 最適化後アウトライン
├── content/
│   ├── detailed_content.md                # 詳細コンテンツ(約1,200行)
│   └── talk_script.md                     # トークスクリプト(約800行)
├── feedback/
│   ├── outline_feedback.md                # アウトライン確認・修正履歴
│   └── content_feedback.md                # 最終コンテンツ確認結果
├── presentation/
│   ├── presentation.html                   # Reveal.js HTMLプレゼンテーション
│   └── presentation.pptx                   # PowerPoint資料(16:9最適化)
├── logs/
│   ├── creation_log.md                     # 作成ログ・仕様書
│   └── creation_log.json                  # 技術的作成記録
└── create_complete_powerpoint.js          # PowerPoint生成スクリプト

🎯 実際の品質と制約

HTMLプレゼンテーション(presentation.html):

  • ✅ Reveal.js を使用した17スライド構成
  • ✅ Microsoft Fluent Design カラーパレット完全適用
  • ✅ 16:9アスペクト比(1920x1080)最適化
  • ✅ レスポンシブデザイン・インタラクティブ要素
  • ✅ Mermaid.js、Chart.js、MathJax 統合

PowerPoint資料(presentation.pptx):

  • ✅ HTMLデザインの忠実な再現(17スライド)
  • ✅ pptxgenjs を使用した16:9レイアウト
  • ✅ Microsoft Fluent Design色彩設計
  • ⚠️ 制約: PPTXの資料は若干枠からはみ出したりもしています
    • 理由: pptxgenjsライブラリの座標計算精度の制約
    • 解決策: PPTXなので後から修正できます(PowerPointで手動調整可能)

実用的な品質レベル:

  • 🎯 基本構造・デザイン・内容は完全自動生成
  • 🎯 細かいレイアウト調整は人間による最終仕上げ
  • 🎯 作業時間: 手動作成の90%削減(45分構成の場合)
  • 🎯 品質統一: 組織標準の一貫したデザイン・構成

📊 実際の作成効率

PrezenX2使用前後の比較:

作業項目 従来の手作業 PrezenX2使用 効率化
要件分析・ペルソナ設定 2-3時間 15分 90%削減
ストーリー構成・アウトライン 3-4時間 30分 88%削減
詳細コンテンツ作成 8-12時間 1時間 90%削減
スライドデザイン・作成 6-8時間 30分 94%削減
トークスクリプト作成 4-6時間 45分 85%削減
総作業時間 23-33時間 3.5時間 89%削減

品質面の向上:

  • ✅ ペルソナ分析による聴衆最適化
  • ✅ ストーリーテリング手法の体系的適用
  • ✅ Presentation Zen原則の一貫した実装
  • ✅ デザイン統一性の確保(Microsoft Fluent Design)
  • ✅ 中間ファイル編集による人間の専門知識反映

💡 実際に使ってみた知見

👍 期待通りの効果:

  1. 時間短縮: 通常2-3日かかる作業が半日で完了
  2. 品質向上: ペルソナ分析による聴衆最適化が秀逸
  3. 一貫性: Presentation Zen原則の自動適用で破綻なし
  4. 実用性: トークスクリプトまで含む完全パッケージ

🔧 改善が必要な点:

  1. PowerPoint精度: 若干枠からはみ出すレイアウトあり

    • 解決策: PowerPointファイルなので後から手動修正が容易
    • pptxgenjsの座標計算精度の限界による
  2. デザインの多様性: Microsoft Fluent Design固定

    • 改善案: カスタムカラーパレット対応を検討中
  3. インタラクティブ要素: 静的なプレゼンテーション

    • 改善案: アニメーション・トランジション機能追加予定

🎯 実際の使用感

リアルな体験談:

「PrezenX2自身のプレゼンテーション作成にPrezenX2を使う」という実験は、メタ的で面白い体験でした。特に印象的だったのは:

  • ペルソナの精度: 実際のIT業界のペルソナが非常にリアル
  • ストーリー構成: 問題→解決→実証→行動の流れが自然
  • 時間配分: 45分の構成が実際の講演時間とピッタリ

実用性の評価:

✅ すぐに使える: HTML版はブラウザで即座にプレゼン可能
✅ 編集しやすい: PowerPoint版は通常の編集フローで調整可能
✅ 完全性: トークスクリプトで講演の準備も万全
⚠️ 微調整必要: レイアウトの細かい調整は手動で対応

GitHubで確認できる実際の品質:

presentations/20250627_1530_PrezenX2_Demo のディレクトリをご覧いただければ、PrezenX2の実際の出力品質を確認できます。

まとめ

PrezenX2は、プレゼンテーション作成における「考える時間」は残しつつ、「作業時間」を大幅に短縮するツールです。

実際の使用結果からも、AI生成の効率性と人間の創造性の最適な組み合わせを実現できることが確認できました。

特に以下のような方におすすめ:

  • 🎯 コンサルタント: クライアント向け提案資料の品質向上
  • 👩‍🏫 教育者: 学習者目線でのコンテンツ最適化
  • 💼 ビジネスパーソン: 説得力のある社内プレゼン作成
  • 🔬 研究者: 学会発表での効果的な知見共有

今後の展開

  • テンプレート拡充: 業界別・目的別テンプレートの追加
  • AI機能強化: より精密なペルソナ分析、動的コンテンツ最適化
  • クラウド対応: ブラウザ完結型での利用
  • コラボレーション機能: チームでのプレゼン作成支援

プレゼンテーション作成の新しいスタンダードを目指して、継続的に開発を進めています。

リポジトリ

https://github.com/nahisaho/PrezenX2

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さいごに

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