はじめに
CBT(コンピュータベーステスト) は、柔軟性、効率性、プロセスの合理化を提供することで、評価方法を革命的に変えました。この記事では、Microsoft Forms Copilot と Windows の "Take a test アプリ" を使用してCBTを実施する方法について説明します。この組み合わせは、テスト作成者と受験者の両方にとって安全で使いやすい環境を提供します。
CBT とは?
CBT は Computer-Based Testing(コンピュータベーステスト)の略で、テストを電子的に実施する方法です。従来の紙ベースのテストとは異なり、CBT は自動採点、即時フィードバック、および多肢選択式、短答式、インタラクティブな質問形式など、さまざまな質問形式をサポートします。以下に、CBT の主な利点を挙げます。
- 効率性: 自動採点機能により、結果を迅速に取得できます。
- 柔軟性: さまざまな形式の質問を簡単に作成・配信できます。
- 環境負荷の軽減: ペーパーレスで行えるため、環境に優しいです
全国学力調査で利用する MEXT CBT も CBT の1つで、OECD の PISA でも利用されいている オープンソース CBT プラットフォームである Tao Core をベースに開発されています。Tao Core を使用して CBT のシステムを作ることも可能ですが、本書では、より簡単に利用できる Microsoft Forms を使って CBT を実施する方法を紹介します。
Microsoft Forms Copilotを使用する理由
Microsoft Forms Copilot は、フォームやクイズを効率的に作成、カスタマイズ、管理するのに役立つAI搭載のツールです。Forms Copilotを使用することで以下が可能です。
- 質問や回答選択肢を自動生成
- クイズの見た目や雰囲気をカスタマイズ
- リアルタイムで回答を分析し、インサイトを収集
Microsoft 365 Copilot を利用できるライセンスをお持ちのユーザーであれば、Microsoft Forms でクイズを作成するときに Copilot の画面が表示されます。
ここで、Copilot にテストの作成を依頼すると Copilot がテスト問題を作成してくれます。
例えば、以下のように Copilot にテスト問題の作成を依頼してみましょう。
Copilot は以下のようなテスト問題を作成してくれました。
Windows の Take a test アプリ を使用する理由
Microsoft Teamsを 使用して課題を設定するやり方は皆さんもよく使われていると思います。しかしこの方法だと、他のアプリケーションをひらけたり、Webブラウザで検索することもできてしまいます。 そこで利用するのが Windows の "Take a test アプリ" です。Windows の "Take a test アプリ" を利用することで、このFormsのみしか利用することができない環境を簡単に提供できます。しかも設定は非常に簡単で、Forms の設定で "Take a test アプリ" を有効化するだけです。簡単なのでぜひ試してみてください。
"Take a test アプリ" の主な特徴は以下の通りです。
- 安全性の確保: テスト中に他のアプリやウェブサイトへのアクセスを無効化し、不正行為を防止します。
- 集中力の向上: 受験者はテストにのみ集中できるため、注意散漫を防ぎます。
- 簡単な設定: テスト環境を簡単にロックダウンできるため、教育者や管理者の負担を軽減します。
これにより、テストの公平性と信頼性が向上し、学習者が真の実力を発揮できる環境を提供できます。
CBT を実施するためのステップバイステップガイド
ステップ1: Microsoft Forms Copilotでテストを作成
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Microsoft Formsにアクセス
Microsoft Formsにアクセスし、Microsoftアカウントでサインインします。 -
新しいフォームまたはクイズを作成
「新しいフォーム」または「新しいクイズ」をクリックして、評価を作成し始めます。 Microsoft 365 Copilot のライセンスをお持ちの教員は、Copilot を使用してテスト問題を作成することも可能です。 -
Forms の設定で "Take a test アプリ" を有効化する
テスト問題作成できたら、画面右上の [...] をクリックして、設定を開きます。
-
[Windows 10 Take a Test アプリで開く] にチェックをいれたら設定は完了です。
ステップ2: CBT の実施
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Taka a test アプリの起動
- 児童生徒がこのFormsのURLにアクセスすると 以下の画面が表示されます。[開く
] をクリックして、"Take a test アプリ" を起動します。
- [はい] をクリックします。
- 児童生徒がこのFormsのURLにアクセスすると 以下の画面が表示されます。[開く
-
CBT を受ける
"Take a Test アプリ" が起動し、テストを受けることができます。
- テストを終了する。
[送信]ボタンを押し、テストの送信が完了したら、[Ctrl]+[Alt]+[Del]をクリックして、"Take a Test アプリ" を終了します。
CBT 実施のベストプラクティス
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テスト環境の準備
すべてのデバイスが最新であり、安定したインターネット接続があることを確認します。 -
トライアルラン
児童生徒が形式やツールに慣れるために、試験テストを実施します。 -
明確な指示
テストへのアクセス方法や完了方法について明確な指示を提供します。 -
サポートとアシスタンス
テスト中に発生する可能性のある技術的な問題に対応できるように準備します。
結論
Microsoft Forms Copilotと "Take a Test アプリ" を使用することで、強力なCBTソリューションを提供できます。この組み合わせにより、安全で効率的で使いやすいテスト環境が確保されます。このガイドに従うことで、教育者や管理者はシームレスにコンピュータベースの評価に移行し、学生にとってのテスト体験を向上させることができます。
"Take a Test アプリ" を体感してみる。
Windows 10, 11 の端末のお持ちの方は、Edge ブラウザを起動し、アドレスバーに以下のURLを入力することで、"Take a Test アプリ" を体感することができます。
ms-edu-secureassessment:https://forms.microsoft.com/r/xGv60yH5BD#enforceLockdown