皆さんこんにちは!
豊橋技術科学大学のとよはし☆ロボコンズ所属のひっさーです。
この記事では、KiCadで設計したプリント基板をJLCPCBに発注する方法について実例を踏まえて解説していきたいと思います。
設計する基板の仕様
今回使用するDCDC基板の仕様を以下に示します。
・ロボットの駆動用電源でよく使われる24Vから5Vを取り出せる。
・サーボモータなどのアクチュエータを動かせるレベルの電流を流せる。
・効率が高く、発熱が少ない。
以上の要件を満たせる基板を今回設計していきます。
使用するDCDC
今回は、村田製作所のDCDCであるDC-DCコンバータ MPD7K020Sを使用します。
このDCDCは入力電圧が17~40Vで、出力は5V/5Aまたは12V/3Aの二種類を切り替えることができます。
また、5V出力時の変換効率はおおむね85%以上で発熱が抑えられるところも特徴です。
回路図
回路図は以下の通りです。入出力のXTコネクタに、基板固定用の穴と出力用電源用のLEDを載せたシンプルな基板です。
この基板をJLCPCBで発注していきます。
JLCPCBプラグインのインストール
まず、KiCadを開いた直後の画面から「プラグイン&コンテンツ マネージャー」を選択します。Ctrl+Mでも開けます。
プラグイン&コンテンツ マネージャーが開けたら、①検索窓にJLCと入力して、②インストールをクリックします。
ここで注意ですが、あくまでインストールを保留中となるので、インストールするには右下にある「保留中の変更を適用」をクリックします。
これでプラグインのインストールは完了です。
プラグインの使用方法
PCBエディタからプラグインを使用します。上部のアイコンが並んでいる部分の一番右に新しく追加されています。
プラグインのアイコンをクリックすると、以下のような画面が出てきます。
各オプションは基本的に変更する必要はないですが、説明を記載しておきます。
Plot all active layers : JLCPCB で必要なレイヤーだけでなく、すべてのレイヤーを含めるかどうかを選択する。
Set User.1 as V-Cut layer : User.1 レイヤーを本番環境の Edge-Cut レイヤーとマージする。
Use User.2 for an alternative Edge-Cut layer : 実稼働環境では、基板のアウトラインにエッジカットレイヤーの代わりに User.2 を使用する場合があり、その場合用。
Apply automatic translations : 共通コンポーネントに既知の翻訳修正を適用する。
Apply automatic fill for all zones : 本番ファイルを生成する前に、すべてのゾーンを塗りつぶす。
Exclude DNP components from BOM : DNP が設定されているコンポーネントを BOM から除外する。DNPとは「Do Not Populate」の略で部品実装しないことを指示する設定。
この画面でGenerateボタンをクリックすれば以下のパスの場所にガーバーファイルが生成されます。
プロジェクト名
┣ プロジェクト名.kicad_pro
┣ プロジェクト名.kicad_sch
┣ プロジェクト名.kicad_pcb
.
.
.
┗ production
┗ プロジェクト名.zip(対象)
JLCPCBに発注
まず、JLCPCBにアクセスします。
発注画面のガーバーファイルを追加から生成されたzipファイルをアップロードします。
するとJLCPCBに、KiCadで設計した基板が反映され必要なオプションを選択すれば基板の発注が簡単に行えます!
最後に
JLCPCBは、100[mm]×100[mm]以内のプリント基板を最低400円台で発注でき、プロトタイプ作成にとても便利なプリント基板メーカです。
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