はじめに
今回はWindows Server OSのインストールについてアウトプットしていきます。筆者はWindows Serverの構築経験はあるのですが、テンプレート作成後からの構築しかやったことがないので実を言うとWindows Server OSをインストールの方法までよくわかっていません。ただ、設計書を作ったり、一度OSインストール手順を作ったことはあります。(OSインストール手順はレビューしてもらっていませんが・・・)それなりに調べてきたのですが、さらに他の記事を参考にしながら一通りWindows Server OSをインストールできるような手順として記事にしていこうかと思っています。
環境
・形態:オンプレミス
・エディション:Windows Server 2022 Datacenter
・CPU:1コア
・メモリ:3GB
・仮想ディスク:60GB
・システム:x86アーキテクチャ 64bit
Windows Server 2022ではWindows Server 2019に実装されていたWindows Serverとしての機能に加えてクラウドサービスのAzureと連携を行うための機能が多く実装されています。位置付けとしてはクラウド環境とオンプレミス環境の混在するハイブリッドクラウド向けのサーバーOSですが、オンプレミス環境でも十分に利用できます。
Windows Server 2022には3つのエディションが用意されています。各エディションは主に仮想環境の規模で分類されています。大きくは以下のような用途と区分になります。
Windows Server 2022に用意されているエディション
・Windows Server 2022 Standard
・Windows Server 2022 Datacenter
・Windows Server 2022 : Azure Edition
機能面やライセンスの扱いについて各エディションで異なりますが、基本的な考え方は導入する規模と役割によって選択する形になります。
本記事では、筆者が現場で使用していたエディションの 「Datacenter」を利用します。
Windows Server 2022をインストールするサーバーですが、ヴイエムウェア社の仮想環境用ソフトウェア「VMware」上に作成した仮想マシンにインストールを行います。
※筆者はVMware上に作成した仮想マシンとAWSの仮想マシンの両方で構築したことがありますが、今回はオンプレミスということでVMware上に作成した仮想マシン上にインストールすることとします。
GUI(グラフィカルユーザーインターフェイス:Windowsに代表されるの高機能デスクトップ)を利用する場合には仮想マシンのリソースをある程度、必要とするためメモリとディスクをやや多めに設定しています。
OSインストール
インストーラーのダウンロード
Windows Server 2022をインストールに利用するISOファイルについては、180日間利用できる評価版がマイクロソフトのEvalution Centerからダウンロードできます。
※無料トライアルに登録する必要があります
→マイクロソフトのEvalution Centerからインストーラーのダウンロード
インストールファイルはイメージファイルのISO形式になっていますので、ダウンロード後、任意の場所に保存して利用して下さい。
Windows Server 2022 インストーラーの起動
インストールファイルをセットした仮想マシン(または物理サーバー)を起動して、Windows Server 2022のインストーラーを立ち上げます。インストールファイルがセットされたデバイスから起動するように変更することで、インストーラーが起動するようになります。
注意点
Windows Server 2022のインストーラーが起動しない場合は、インストールファイルがセットされているデバイスとは異なるデバイスが起動デバイスに指定されている可能性があります。BIOSやEFIを起動して起動デバイス設定を確認してください。
正常に起動すると、ここ最近のWindowsではお馴染みのWindowsアイコンと、ロード状況を示すドットがクルクルと回転する画面が表示されます。
Windowsセットアップ画面での選択
Windows Serverのインストーラーが正常に起動すると「Windows セットアップ」の画面が表示されます。
ここでは、インストールの際に必要となる情報をドロップリストから選択します。選択が必要となる項目は以下の4点になります。今回は各項目について以下をパラメーターを選択しています。日本語環境で利用する場合にはデフォルトのままで問題ありません。
項目 | 設定値 |
---|---|
インストールする言語 | 日本語(日本) |
時刻と通貨の形式 | 日本語(日本) |
キーボードまたは入力方式 | Microsoft IME |
キーボードの種類 | 日本語キーボード(106/109キー) |
全項目を選択後「次へ」をクリックして先へ進めます。
インストールの開始
ここでは選択肢として「今すぐインストール」以外にはありませんので、クリックして先へ進めます。「コンピューターを修復する」も表示されていますが、これは障害時にサーバーを復旧させるための機能になりますので、通常は利用しません。
「今すぐインストール」をクリックすると「セットアップを始めています」というメッセージが出力されインストールが開始されます。
インストールするWindowsの種類を選択する
使用したインストールファイルでは、4種類のWindows Server 2022が選択肢として表示されます。
選択できるWindows Server
Windows Server 2022 Standard
Windows Server 2022 Standard(デスクトップエクスペリエンス)
Windows Server 2022 Datacenter
Windows Server 2022 Datacenter(デスクトップエクスペリエンス)
今まで通りにGUIが利用できるWindows Serverをインストールする場合は「Windows Server 2022 Datacenter(デスクトップエクスペリエンス)」を選択します。最小限のインストールとして、CLIのみでWindowsを管理したい場合は「Windows Server 2022 Datacenter」を選択します。
CLIのみでのインストールはServer Coreと呼ばれるものになります。Windowsのコマンドに精通していないと利用しにくいこともあり、ここでは「デスクトップエクスペリエンス」を選択してインストールを進めます。
※筆者も2つの現場を見てきましたが、両方ともデスクトップエクスペリエンスを使っていました
ライセンス条項への同意画面
Windowsを利用する上で、同意が必要なライセンス条項が表示されます。
同意しないと先へ進めませんので「同意します」にチェックを入れ「次へ」をクリックして先へ進めます。
インストールの種類を選択する
Windows Server 2022をインストールするための種類を選択します。画面に表示される選択肢がちょっとわかりにくいですが、既存の環境をアップグレードするか、新規にクリーンインストールを行うかを選択します。
ここでは新規でのクリーンインストールを前提としていますので「カスタム:Windowsのみをインストールする(詳細設定)」を選択します。
おわりに
Windows Server OSのインストールはまだ続きますが、キリが良いので一旦ここで終わりにしようと思います。ただのOSインストールと言っても、システムを動かす基盤の設定なので重要です。Windowsのバージョンによっても設定方法が変わる箇所があるかもしれませんが、Windows設定項目ごとに何のために設定しているのか理解できていればスムーズに設定ができるはずです。
投稿者
エンジニアファーストの会社 株式会社CRE-CO 田渕浩之