こんにちは!
今日はタスク管理についてです。
若手エンジニアの方にタスク管理まわりでアドバイスをすることが多いのですが、
みなさん同じような困りごとで上手くいってないことが多いようです。
ということで、参考になればいいなと思って記事に書くことにしました。
よくある困りごと
- いつまでたっても終わらない。
- 途中で行き詰って「何ができればいいんだっけ?」ってなっちゃう。
- どんどんやることが増えちゃう。
- 他の人にお願いする部分が、想定以上に時間がかかってしまいボトルネックになってしまった。
- ギリギリになって「できません」ってなっちゃう。
- 「一人で勝手にやってる」みたいになっちゃう。
- できたと思ったら、周りの人から成果物に対してツッコミの嵐。その対応にメチャ時間かかる。
- 完成したと思ったら「やってほしいこと違う」「これではやりたいことができない」って言われる。
こんなことにならないための秘訣
秘訣1. ゴールをしっかり設定しよう
「何ができたら完了なんだっけ?」、「どんどんゴールが追加、変更されていつまでたっても終わらない」にならないように!
例) 部署としてPowerAppsの知見を得るため調査
- 調査レポート
- 社内Wikiに書く。
- PowerAppsがどんなものか分かる。
- これを見た人がハンズオンで簡単なアプリを作成できる。
※ 今回は第一歩。追加で知りたい事が出てきたら別タスクで対応。
- やらないこと
- 他のノーコードサービスとの比較
- 価格調査
最近では、アウトプットよりアウトカム(=価値)が求められることも多く、その場合のゴールは次のような感じになります。
- 部署メンバーがPowerAppsの概要を理解して簡単なアプリを作成できるようになる。
- そのために簡単なレクチャー&ハンズオン会を開催する。
- 個別相談できるチャネルを設ける。
- 成果物
- レクチャー部分を動画撮影し資料として社内Wikiで公開する。
秘訣2. Whyをおろそかにしない
なぜこのタスクをやるのか、何が実現したいからこのタスクをやるのかを見失わないようにしよう!
Whyを見失うと、タスクを完了したのに「使えない」になってしまうこともあります。
それを繰り返していると信頼をうしなうことになるので注意しよう!
反対に、Whyから「それならば、こうした方が」という提案が出てくることも少なくありません。
そういう提案は「お、やるな!」という印象に繋がります!
秘訣3. ゴールまでの道筋をしっかり考えておこう
できるだけリアルにシミュレーションしながら考えていきましょう。
そうすることで、沢山の大事な発見があります。
- 潜んだリスクの発見
- 想定より大変そうなところ
- 実は思っていたようにできないところ
- 「よく考えてみたら。。。」
何も考えなくても、この通りやればできるぞ! くらいまでリアルに考えましょう。
何かあったら完了できなくなるのではなく、何かあっても成功する道筋を立てましょう!
一方で、「計画は7~8割までは簡単だけど、それ以上詰めようとすると倍の時間がかかる」というお話もあり、慣れてきたら適度にしていきましょう。
秘訣4. 実は計画のアップデートが大事
計画を立てたら「計画通りに」と思ってしまうかもしれませんが、
実は上手い人は計画をアップデートして帳尻を合わせるのが上手いのです!
計画通り行かなかったら「計画が悪い」という判定をして計画を改善しようとするのをよく見ますが、実は、そうではないこともあるのではと思います。
状況は刻々と変化します。
物事が思った通りに行くケースはまれです。
大体何か起こります。
上手い人は、
早い時点で察知して、
早く手を打ってしまうのです。
ベストはトラブルとして表面化する前に潰してしまうことで、周りから見れば何も起こってないように見えます。
表面化しても、傷が浅いうちに早めに手を打って計画をアップデートします。
嫌なのは、後手に回って問題が大きくなってから対応することになったり、大事な部分の成果や期限が達成できなくなってしまうことです。
認知バイアスとの闘い
認知バイアスというものがあり、無意識に早期検知、早期対応を邪魔するケースが多々あります。
注意して認知バイアスとの闘いに勝ちましょう!
判断を誤らせそうな有名どころの認知バイアスを挙げておきます。
バイアス | 説明 |
---|---|
正常性バイアス | 通常の状態や正常な結果を基準に問題や状況を判断する傾向。異常な状況や予測を無視する傾向がある。 |
現状維持バイアス | 既存の状態や方法を維持しようとする傾向。変化を避けるため、進化や改善の機会を見逃す可能性がある。 |
確証バイアス | 既存の信念に合致する情報を重視し、逆の証拠や異なる意見を無視する傾向。客観性を欠く可能性がある。 |
楽観主義バイアス | 未来の出来事を過度に楽観的に評価する傾向。リスクを過小評価し、成功の可能性を過大評価することがある。 |
信念バイアス | 個人の信念や価値観に基づいて情報を解釈し、判断する傾向。客観性が欠如し、主観的な判断に影響される。 |
秘訣5. 合意形成はとても大事
最後まで黙々とやって完成品を見せたら依頼者やチームから「全然違う」「ほとんど作り直し」みたいになったことはないでしょうか?
そうならないためにも合意形成は非常に重要です。
誰とどの段階で何について合意を取っておくのかを考えましょう。
(くどくなるのも良くないので、適度が大事です。)
ここで大事になってくるが誰がキーマンなのかをちゃんと抑えておくことです。
合意形成の対象は、大体、キーマンとチーム等の関係者になります。
また、最初の方針やプロットの段階で一度軽く合意形成しておくと後の進行もスムーズですし、手戻りも抑えられるためおすすめです。
秘訣6. 他の人にやってもらう部分は要注意
自分でコントロールできないところであり、結構ネックになることが多いです。
- 計画段階でしっかりリスクを洗い出し、対策を想定しておきましょう。
- 想定以上にレスポンスに時間がかかり待ちが発生する可能性があります。
- 想定したレスポンスが得られないこともあります。
- 凄く後の方になって「実は。。。」とトラブルが出てくることがあります。
秘訣7. 小さく早く価値を出していくという考え方
大きな塊の成果を質良く出すためにずっと長い期間作り続けて成果が全然出てこないより、
小さく価値を届けられるゴール設定にして、価値を早くどんどん出していく方が良いという考え方もあります。
ケースに合わせて良い方を選んでください。
同様に完璧な成果を目指して、どんどんやることを増やして巨大化していくのも、本当に良いのかどうかを一旦検討してみることをお勧めします。
秘訣8. 最近重要度が上がってきている"見える化"
最近、チーム開発や考えるタスクが増えていることもあり "見える化" が重要になってきています。
- 関係者やチームが考えるために情報を見える化していきましょう。
- あなたの動きに関係者やチームが連動して動くことも多いため、状況を見える化しておきましょう。
- 状況を見える化しておくことでチームがあなたをフォローしてくれる効果もあります。
秘訣9. 匂わせる
タスクをやってる方は「できない」が一番嫌なことだから避けるべきと思っているかもしれませんが、
実は、そうではないケースも多々あります。
関係者が一番嫌うのは「コントロールできないこと」です。
代表的なのは、リカバリーできないタイミングになって「できない」みたいなやつですね。
そうなってしまうと、直接的な対応もそうですが関係各所との調整等もあり大変です。
一番嫌なやつです。
一方で、前にも書きましたが、早め、傷が浅い段階の「できない」は全然余裕です。
何ならほぼ無かったことにできます。
なので、悪いことほど、早め早めの連携が良いと言われています。
文化ができているチームだと、問題発見を称賛する文化ができていますのでポジティブとして評価されます。
ネガティブなことを超早めに伝える技として「匂わせ」がありますw
「ヤバくなるかも」の段階で、それっぽく匂わせましょう。
心の準備にもなりますし、優秀な人なら表面化する前に対策して潰してくれちゃいます。
その他
- 期限があるものは期限を明確にしておきましょう。
- そもそも無駄なタスクを選別して、やらないことがとても重要!
- 並行して複数のタスクを進めるときは注意しよう!
全体の効率が落ちたり、切り替えコストで効率が悪いリスクがある。 - 全体の効率を重視しよう!
(あなたのタスクの結果を早く次の人に渡さないといけない等。そういう時は最優先で!)
おしまい
タスク管理の秘訣でした!
参考になれば幸いです!