本記事はリンクアンドモチベーションAdvent Calender2023 の20日目になります。
はじめに
初めまして、リンクアンドモチベーションでプロダクトマネージャーを担っている粟田です。
プロダクトマネージャーの人なら誰でも、どうしたら 「 顧客理解 」ができるのかと考えるのではないでしょうか。
- 顧客理解をみんなでするための方法が何か一つでも知りたい
- プロダクトマネージャーで社内勉強会をやってみたいけど何も思いつかない
そんな悩みを持つ方に向けて、弊社でやってみた取り組みについて共有したいと思います。
なぜやったのか
プロダクトマネージャーは複数名の体制をとっているのですが、PM歴・プロダクト経験歴がバラバラだったため、アドバイスをベテランに求めることが偏っていました。
そのため、もっとプロダクトマネージャーとしての知見を深めるために、何か共通テーマを決めてディスカッションしてみようぜとなりました。UIUXやインタビュースキル、仮説検証の方法など、いろんなテーマ案が出ましたが、その中でも最も全員にとって価値があり、スキルアップでのプロダクト還元が大きい「顧客理解」について深めることをテーマとして設定し、取り組むことにしました。
何をやったのか
具体的には、 「なぜプロダクトを利用するお客様は、このプロダクトを使うのか」 について、議論しながら理解を深めるというものです。
それぞれが、以下3点の問いについて、事前に考え、MTGの中で共有・議論をする進め方で行いました。
問い
Q1. このプロダクトに期待することは何か・どんな課題を解決したいと考えているか
Q2. その期待・課題があると考えたファクトは何か
Q3. プロダクトを通してどんな価値が出せそうか
弊社はtoBのサービスのため、
- 業界から、課題を推察する
- 統合報告書や決算資料などから、事業を理解する
- データから利用方法を調査する
などの方法を用いて、それぞれが課題/期待・価値ポイントを事前に検討し、議論を行いました。
やってみてよかったポイント
実際にこの取り組みをやってみて、以下3点がよかったポイントとしてありました。
- 俯瞰的に顧客を理解できる
- シニアPMの顧客理解の方法が学べる
- 業務の中で、顧客が解決したい課題を再認識できる
俯瞰的に顧客を理解できる
通常の機能開発の場合、単機能のインタビューや利用状況のモニタリングなど、どうしても偏った顧客理解に留まってしまいます。
もちろんそれも重要ですが、俯瞰的に理解することで、プロダクトへの期待や出すべき価値などをより深く考える機会になりました。
シニアPMの顧客理解の方法が学べる
いざこの取り組みをしてみると、
ジュニアPMはプロダクトの利用データを元に推察しているのに対して、シニアPMは業界情報から課題を推察し、顧客に降りていくという順序で考えているという差分が明確にありました。
シニアにとっては当たり前なことが、ジュニアにとっては当たり前ではないことはよくあるかとは思いますが、その事実を明確にできる、貴重な機会になりました。
業務の中で、顧客が解決したい課題を再認識できる
俯瞰的に顧客を理解できることの結果になりますが、やはり単機能について考えていると、プロダクト全体で解決したい課題については意識が薄れてしまっていきます。
その接続が弱いと、結果的に必要ない機能が生まれてしまう可能性が高まりますが、この機会で再認識することで、機能開発について検討しているときも、自然と大きな課題に意識が向くようになったと感じます。
最後に
顧客理解のためのアクションやプロダクトマネージャーの社内勉強会に迷っている方の一助になれば幸いです。
ぜひ、こんなこともやってみてよかった、などあればコメントにてご共有いただけると大変嬉しいです!