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ないのなら作ってしまおう、Microsoft Teams 向け AWS Chatbot っぽいもの

Last updated at Posted at 2020-03-09

AWS Chatbot とは

ざっくりと言ってしまうと、AWS上で起きた事象を Slack や Amazon Chime に通知したり、スラッシュコマンドなどで操作できたりするものです。

本稿執筆時点では、ベータ版のため、この資料1.10 Beta Service Participation に則り、これ以上の言及は致しません。

背景

現時点では、Slack と Amazon Chime のみの対応のため、Microsoft Teams 用として AWS Chatbot っぽいものを作ろうということです。

ベータが外れたころに採用されてるといいなぁと願いながら...

レシピ

登場人物

  • Microsoft Teams
  • AWS Lambda
  • Amazon SNS
  • Amazon CloudWatch

Slackでいうところのスラッシュコマンドのようなものを実装するなら Amazon API Gateway も使います。

Microsoft Teams の設定

AWS からの通知を受け付ける設定をします。
通知を受け付けたいチームのチャネル右側の[...]をクリックします。
image.png

すると、以下のようなメニューが表示されるので[コネクタ]をクリックします。
image.png

コネクタの一覧が表示されたら[Incoming Webhook] の構成ボタンをクリックします
image.png

次に任意の名称を付けます。
image.png

最後にお好みに応じてイメージをアップロードして、「作成」ボタンをクリックします
image.png

作成が完了すると、AWS からの通知を受け付けるURLが生成されるので、コピーして控えておきます。作業が終わったら[完了]ボタンで閉じます。
このURLは後続の AWS Lambda上のコードに使用します。
image.png

URL を控えるのを忘れても、再度、コネクタの画面を表示し、左側の「構成済み」からたどることができます。
image.png

コネクタが作られたチャネルには、以下のような記事がポストされます。
image.png

AWS Lambda 上のコード

※今回は、CloudWatch メトリクスのアラームを受けて、それを Microsoft Teamsに送付するサンプルです。
※Lambdaに入っていないモジュールとして、PIL(pillow) と requests を使用しています。
※適宜配置してください。
※Python3.8 で動作確認しています。

lambda_function.py
import boto3
import json
import io
import base64
from PIL import Image
from io import BytesIO
import requests

teams_endpoint = 'Microsoft Teamsの設定で控えておいたURLを指定する'
# URLは必用に応じてKMSなどを利用して暗号化したり、環境変数機能をご利用ください。

def lambda_handler(event, context):
    subjet = event['Records'][0]['Sns']['Subject']

    # SNS が送信するJson内のMessage要素以下はStringなのでJsonとして読み込む
    message = json.loads(event['Records'][0]['Sns']['Message'])

    newStateReason = message['NewStateReason']
    newStateValue = message['NewStateValue']
    nameSpace = message['Trigger']['Namespace']
    metricName = message['Trigger']['MetricName']
    topicName =  event['Records'][0]['Sns']['TopicArn'].split(':')[5]
    resourceId = message['Trigger']['Dimensions'][0]['value']
    resourceType = message['Trigger']['Dimensions'][0]['name']

    # Microsoft Teams にポストする内容をつくる
    text = []
    text.append(newStateReason)
    text.append("\r\n\r\n")
    text.append("**Alarm State:** {0}          **Name Space:**: {1}".format(newStateValue, nameSpace))
    text.append("**Metric:** {0}          **Topic Name:** {1}".format(metricName, topicName))
    text.append("\r\n\r\n")

    # 対象のメトリック画像を取得する
    cw = boto3.client('cloudwatch')
    widget = '{\
            "view": "timeSeries",\
            "stacked": false,\
            "metrics": [\
                [ "'+ nameSpace +'", "'+ metricName +'", "'+ resourceType + '", "' + resourceId +'" ]\
            ], \
            "width": 480,\
            "height": 180,\
            "start": "-PT2H",\
            "end": "P0D",\
            "timezone": "+0900"\
        }'

    response = cw.get_metric_widget_image(MetricWidget = widget)
    img = Image.open(BytesIO(response["MetricWidgetImage"]))

    # メモリ上に画像を格納するおまじない
    buffer = io.BytesIO()
    img.save(buffer,"PNG")

    # メモリ上に保存した画像をBASE64エンコードする
    imgBase64 = base64.b64encode(buffer.getvalue()).decode().replace("'", "")

    # BASE64エンコードした文字列を Microsoft Teams へ送信する内容に追加
    text.append("![Chart](data:image/png;base64,{0})".format(imgBase64))

    # Microsoft Teams へ送信する下ごしらえ
    request = {
        'title': subjet,
        'text': '\r\n\r\n'.join(text)
        }

    # Microsoft Teams へ送信する
    response = requests.post(teams_endpoint, json.dumps(request))

Amazon SNS の設定

トピックの作成

Amazon SNS の画面を表示させ、[トピックの作成]ボタンをクリックします。
image.png
名前や表示名を指定します。その他必要な設定があれば実施し、[トピックの作成]ボタンをクリックします。
image.png

サブスクリプションの作成

トピックの作成が完了すると、以下の画面が表示されるので、[サブスクリプションの作成]ボタンをクリックします。
image.png
プロトコルに「AWS Lambda」を選択します。
そして、エンドポイントで先ほど作成した AWS Lambda の Lambda関数を指定し、その他必要に応じて設定を行い、[サブスクリプションの作成]ボタンをクリックします。
image.png

Amazon CloudWatch アラームの設定

Amazon CloudWatch の画面を表示し、左側にある「アラーム」をクリックします。
アラームの一覧が表示されたら、[アラームの作成]ボタンをクリックします。
image.png

[メトリクスの選択]ボタンをクリックします。
image.png

フィルタ条件を指定するフィールドに、通知したいEC2インスタンスのインスタンスIDを指定し、Enterキーを押します。
すると、以下のように EC2>インスタンス別メトリクス のみになるのでクリックします。
image.png

通知したいメトリクスを選択します。この例では、CPUUtilization (CPU使用率)を選択しています。
選択したら、画面下部の[メトリクスの選択]ボタンをクリックします
image.png

メトリクスの条件設定を行います。
通知したい条件を設定します。この例では、CPU 使用率が 80 を超えたら通知が出るようにしています。
[次へ]ボタンをクリックして進めます。
image.png

SNS トピックは先ほど作成したものを利用するので、
[既存の SNS トピックを選択]を選択します。
そして、[通知の送信先]に作成したものを指定します。
[次へ]ボタンをクリックして進めます。
image.png

アラームの名称を指定します。任意のもので構いません。
[次へ]ボタンをクリックします。
image.png

プレビューと作成画面が表示されるので、設定内容を確認して、
image.png
画面をスクロースして、[アラームの作成]ボタンをクリックします。
image.png

テスト

色々と設定が終わったら、Cloudwatch アラームを発火させます。
アラームを設定した EC2 インスタンスが Linux であれば、以下のコマンドを実行することで、簡単にCPU使用率をあげることができます。

sudo yes >> /dev/null &
[1] 10968

少し待つと、 Microsoft Teams 以下のような記事が追加されます。
image.png

テストが終わったら、プロセスを kill してください。

まとめ

コミュニケーション基盤が Slack や Amazon Chime ではなく Microsoft Teams のため、すぐに AWS Chatbot の恩恵にあずかれない!と悲しんでいる方も、この作例をもとに、ニッコリ笑顔になっていただけたら幸いです。

参考資料

https://hacknote.jp/archives/51333/
https://qiita.com/m_hama123/items/c40c8f5271ca03fc57e9

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