こんにちは!CTO室QAチームのiwashitaです!
こちらは、トラストバンク Advent Calendar 2022 の11日目の記事です。
非エンジニアで、現在の業務はWebシステム系のQAを担当していますが、
以前はゲーム業界の品質管理部員(QC、Quality Control)を担当しておりました。
現在の業務内容とは違うのですが、せっかくなので
今回はゲームのQA(含むQC)について、紹介をさせてください!
QAという役割、活動自体知られていない面も多く、
他の人に話すときに頭に「?」を浮かべられがちです。
ゲームのバグを確認したり、プレイしやすくするための活動とかだよと言うと
比較的伝わりやすいのですが、これも身の回りにゲームをプレイする友人知人、
関係する人が多いからではありますね
ゲームをプレイしない方々への説明は結構難儀な事も多いです。
ただ最近だとマイナポイント周りの登録やワクチン接種の登録関連で、
慣れていない方がサイトに触る必要性が出ることも増えたため、
こういう部分とかを事前に確認しておいて修正してもらう仕事だよ、
といった説明は結構伝わりやすい気がします。
QAの立場として話題になるサイトとかを見て
「あぁ……こことか指摘したほうが……直した方が……」と思うことも
多いのですが、たぶん一般の人たちから比べると
職業病のレベルに入っているかな?って感じます
■ゲームの区分
さて、まずゲームと一律に言っても、色々な形式のゲームが存在します。
私が担当していたのは、主にテレビゲーム、ソーシャルゲームなどの
電源が必要なゲームであり、非電源系のすごろくやボードゲーム、
TRPG(テーブルトークアールピージー)といった遊びの内容は別となりますのでご了承ください
テレビゲームといっても、昨今だと携帯機としてのゲーム機を使われていたり、
テレビではなくディスプレイだけを使用しており、
「テレビゲーム」というくくり自体が馴染みがなくなっています。
前述の携帯機や、据え置きで家に置いておくゲーム機など、
市販されているゲーム機のプレイを前提としているものは
「コンシューマーゲーム/コンソールゲーム」と言われていますね
他にも、パソコンで直接ゲームをプレイする事も増えてきましたよね!
このコンシューマーゲームやパソコンでのゲームですが、
プラットフォームとして、サービスを提供している会社さんが存在します。
- 任天堂
- SIE(ソニー・インタラクティブエンタテイメント)
- Microsoft
ハードウェア、ゲーム機自体を提供されている所や、
またはパソコン上でプレイする場合には
有名な所としてSteam(会社名としてはValve Corporationさん)などもありますね。
■プラットフォームでの試験
こういったプラットフォームが存在する場合、
ゲームを販売するにあたり、ある程度の基準が存在します
基準がないと発売された時に、内容が著しく壊れてしまっていて
プレイできなかったり、人によっては目にしたくないセンシティブな内容なのに
気づかずプレイしてしまったりという事がありえるため、
基準をしっかり満たしていかの検査が必要となってくるわけです!
ゲームを作成する場合、本体、プラットフォームを提供している以外の
会社(サードパーティと言います)も作成しますので、
提出して販売をお願いする前に、もちろんその検査を受ける必要がでてきます。
検査時に確認される内容ですから、提出前に内容について極力確認をしておき、
実際の検査をされた時に「販売は出来ません!」と言われてしまわないよう、
事前に対処します。
QAや開発チームは不具合やゲームの進行に問題がないかなどの
検証、確認はしているものですが、販売前には
このプラットフォームの試験のためのチェックも
自社内でまず確認しておく必要があるんですね!
確認しておかないと、提出後に指摘を受けて再度修正、提出が必要になり、
その場合販売開始期間にも問題が出てしまいます。
製品の作成や流通にも影響が及んでいきますので、
その損害たるや恐ろしい事になります……
パソコンでゲームをやる時のプラットフォームの一つ、
最近知っている人も増えてきたSteamですと、
運営は海外の会社ですので、国内の家庭用ゲーム機の
プラットフォームの内容とはだいぶ違ってくるのですが、
それでもやはりある一定の基準はあります。
またコンシューマーゲーム以外のソーシャルゲーム、アプリといった形の場合も、
Google StoreやApple Storeに置いてもらうのにも基準が存在します。
家庭用ゲーム機以外にもWebブラウザ上でプラットフォームとして
いくつものゲームをプレイできるようにしてるサイトなどでも、同
じようにプラットフォーム側での検証、確認は行われます。
ただ、こういったプラットフォーム側の内容は
ゲームとして致命的にプレイできないといった状況を省くためのものであり、
細かな品質自体を保証、管理するようなものではありません。
ゲーム自体の不具合や問題点などについては、作成する会社、
チームが自分たちで見ないといけないわけですね。
ゲーム作成と並行して不具合や難易度の調整を行っていく。例えば
- アクションがきちんと動いているか
- マップから抜けて変な所にいってしまわないか
- ゲームの難易度が高すぎてクリアできなくなっていないか
- セーブした内容を正しくロードできているか
ゲームの開発が進み形が一定以上出来てきて終盤になると、
プラットフォーム側の検査内容にあわせた確認をする。
- 長い時間ローディングの画面が真っ暗で停止しているかわからなくならないか
- 使われているロゴや名前がおかしくないか
- ゲームがちゃんと起動するか、終了することができるか
他にも、私が関わった事のある内容としては、ユーザー、
ゲームをプレイする人が遊ぶ時に不便さや不快感を味わってしまわないよう、
「ユーザビリティに関連する内容の検証」を行っていたこともあります。
- 操作をする時にすごく使いづらい
- 文章の表現がユーザーに誤解を受けてしまう可能性がある
- 差別的な表現になってしまっていないか
ひとくちにゲームのQAと言っても、このように内容は様々です。
■ゲーム開発に関する紹介
さて、今回ゲームのQAに関する部分について説明させていただきましたが、
ゲームの開発面に関してもどうなっているか気になるかたはいらっしゃると思います。
ゲームの開発(プラスでちょっとしたQA)について、
内容を面白くわかりやすく紹介してくださっているサイトがありますので、
宜しければご覧になってはいかがでしょうか?
▼チェイサーゲーム
ゲーム業界を舞台にした、お仕事漫画です!
読んでると身につまされるというか、あるあるというか、
いやこれ駄目だって……!って言いたくなるような内容だったり。
1話~13話まで無料公開されていますので、読んでみる価値あり、です!
▼桜井政博のゲーム作るには
『星のカービィシリーズ』や『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』の
生みの親である、桜井政博さんのyoutubeチャンネルです
これがまた、ゲームの開発やゲーム自体の仕様について、
わかりやすくやさしく語ってくださっているのと、
チーム自体の情報共有だったり、企画書の書き方だったり
飼っている猫の動画もあって、大変参考になります。
■終わりに
今回、ゲームに関する内容からお話させていただきましたが、
ゲーム以外にも役立てられる部分はいっぱいあると思います!
QAは単体で何かを生み出す役柄ではなく、
ソフトやサービスがあってこその業務になります。
企画をする方や、開発をする方々と、上手く連携をして、
余計な作業などは極力減らしたり、ユーザーとなる方々が
嫌になってしまったり不満に感じたりする部分を減らせたらなと思っています。
宜しければ、皆様「品質、QAってどういうことかな?」と考える
きっかけになれば幸いです!