この記事は ミライトデザイン Advent Calendar 2024 の 25日目です。
24日目は @FrozenVoice さんの「Notionの使い方実例紹介(2024年版)」 でした。
弊社ではNotionを使っているのですが、正直俺は使いこなせてないです。FrozenVoiceさんは自他共に認めるレコーディングマニアなので楽しそうですね。
ほげさん が音頭を取って始まったミライトデザイン Advent Calendar 2024 も今年で4年目、記念すべき100記事目になります。
これは0 → 1 にまつわるお話しです
起業して気づいた事
みなさん起業してますか!!!!私はしてます(突然の謎マウント)。
でも(でも?)安心してください。これは起業してるかどうかとは特に関係のない話しです。
起業する = 会社を作る と気づくことが1つあります。
それは、全て自由。思いのまま。やりたい放題。自分が最高意思決定者です。やりたい事をやりたいように決められます。URYYYYYY!!!
ですが、その反面こういう事にも気づかされます。
何をするか。どう判断するか。いつやるのか。誰も指示してくれません。当たり前ですがそんな面倒を誰も見てくれません。これまで当たり前に決まっていた出勤時間や勤務時間はもちろんの事、定例で行われていたMTG、制度、仕組み、コストのかけかた、採用方法、その他数えきれないほどの当たり前が何もありません。白紙です。
あらゆることが0の状態。これを1に変えられる自分だけなのです。
全てをFにすると白になってしまいますがFにするのです。
管理範囲が違うだけであらゆる人が0を1に変えている
前段で起業とは関係のない話しだと書きましたが、実はこれは起業時だけの話しではありません。社長の場合会社の全てが管理範囲にあるためたまたま判断しなくてはいけない事が多いですが、社長でなくても例えばプロジェクトの責任者になればそのプロジェクトを理想的に着地させる為に必要な事を考えていくでしょう。メンバーだとしても個人が責務を果たすには何をすべきかを判断していくでしょう。
ただ、多くの場合は無意識のうちに準備されたフローの中で仕事をしているものです。 今週出た定例ミーティングは誰かがやると判断した結果でしょう。今日だしたプルリクは誰かが判断したルールでしょう。ただ、大半の場合そこに意思決定があった事すら意識しないと思います。
ただ、実際には定例ミーティングに限らずソースコードの管理の仕方から規約、git運用ルールにレビュー方法、管理ツールや運用ルール、様々な事が意識しない所で誰かが意思決定をしてくれているのです。
蓼食う虫も好き好き
本題に入ります。先述の通り、起業してからおおよそ丸7年。全ては0の状態から少しでも1を作るため、理想の会社にしていくため、自分なりに何が必要かを考え、実践してきました。ですが、正直全ての判断が成功したわけではありません。唯一の正解などはもちろん存在しないですが、自分なりに良かれと思って試した事の数々。本稿ではそんなこれまでの取り組みのうまく行った事と逆にうまく行かなかった事を紹介したいと思います。
ただ、どちらにせよ、大事なのは自分で考え実践する事です。うまく行かなかった事も多々ありますがそれも含めて自分なりに色々と考えた事をチャレンジできたこと。それが大事だと思っています。
やってみた事決めた事
それでは紹介していきます。正直、細かい事を含めてしまうと際限なく意思決定をしているので、本稿ではその中でも開発時のルールから環境の整備まで大小織り交ぜた意思決定の様々を一部紹介したいと思います。
紹介する順番はざっくりと企業してから意思決定していった時系列順です。
- やった事の概要
- 結果
- 所感
くらいのサクサク紹介で進めていきます。
ミライトミーティング
概要
社内定例ミーティングです。隔週で役員社員が集まって現状共有をします
結果
〇(良かった)
所感
まずはこれ。とりあえず社内の共有の場があった方が良いよなと思い決めました。複数案件が並行して動いている弊社には横の共有の場として機能していると認識しています。また、プロジェクトによらない会社の決めごとも正式な打ち合わせの場がある事で円滑に進んでいます。
ペアプロ
概要
2、3年目くらいまでは社内方針として、一日の中で時間を決めて定期的にペアプロをしていました。
結果
× (廃れた)
所感
開発効率を上げる為の施策としてあれこれ考えた中の一つにペアプロ導入がありました。日々固定の時間のみをペアプロタイムとし、ペアもローテーションするような仕組みでしたが、結論廃れました。現在は必要性がある時各自の判断でたまに行われているくらいです。
勉強会ペチオブ
概要
設立2年目からスタートした社外向け勉強会「ペチオブ」。コロナ以前は隔週、現在は月一で開催しています。
結果
◎◎◎ (これが無ければ今はない)
所感
会社設立当初、こんな無名で小さな会社誰も知らない。技術力を発信する事で会社の技術力と知名度を上げていかないと案件獲得も採用も何も進まないだろうと思い始めた勉強会。結果として大成功でした。ブランディングにも一役買ってくれつつ、現在のミライトメンバーはほぼこのペチオブで知り合ったメンバーばかりだったりします。これを始めた数年前の自分を本当に褒めてあげたいです。
事務所移転
概要
創業時はワンルームマンションの1室を借りてスタートしましたが、3年目に引越ししました。
結果
〇(一応)
所感
引っ越した当時はまだ事務所内に3名ほどしかいませんでしたが、せっかく引っ越すならと10名以上が稼働できる物件に引っ越しました。結果、現在は14名程が稼働しているので正解だったかなと思います。ただ、あくまで通過点としたいのでひとつ丸
脱マイクロマネジメント
概要
個人ではなく会社として成長する為にも人に任せるという事を意識的に決定しました。
結果
○(多分)
所感
これも意図的に意思決定した事でした。創業当初は会社の品質を担保したい一心で、どうしても全ての案件の全てのコード、クライアントとのメールのやり取りに至るまでとにかく全ての事が気になり把握しようとしていました。ですが、そのスタイルのままだと一時的な品質は向上するかもしれませんが、長期的にみると自分のキャパ = 会社のキャパになってしまう明確なデメリットが発生する為、少しずつ人に任せる事を意識していきました。現在ではほぼ全ての案件はメンバーが中心となって回るようになってきたので自己成長できたと評価しています。
1 on 1
概要
メンバーとの定期的な1on1。
結果
△(改善の余地あり)
所感
日々同じ環境で稼働している事もあり、頻度は高くないですが、1対1でしか話し辛い事を聞ける場として1on1を実施することにしました。狙いの最低限の機能はしていると思いつつもこれに関してはまだ改善の余地がありと感じています。
社内勉強会
概要
社内の技術力向上のため、週一勉強会の開催
結果
△(まだこんなもんじゃない)
所感
我々はあくまで開発会社なので、技術力こそが最終的な武器です。技術力とはもちろんコーディングだけではありません。言語の勉強だけであれば個人でも問題なくできますが、システム開発に必要な様々をフルサイクルで伸ばすためにも会社の取り組みとして勉強会を開催しています。ただし、内容やカリキュラム等課題は山積な状況でもあります。この会をさらに効率的にするための設計を来年以降もしてくつもりです。
非リモートワーク
概要
コロナ禍に急速に普及したリモートワーク。コロナ最盛期は弊社も2か月だけフルリモート勤務としましたが、現在では週一リモート、週4出社で落ち着いています
結果
◎◎(効率こそ至宝)
所感
これはアイデアを試してみるという性格の意思決定ではなく、会社の方向性を決める種類の意思決定だと思います。円滑なコミュニケーションの元でこそ仕事の質は上がるという確信があるため、この決定は非常に満足しています。弊社メンバーは総じて出社派な為、メンバーも含めて納得感のある決定だったと思います。ただ作業内容などにより適宜リモートを選択する日はあります。
Youtubeチャンネル運営
概要
ミライトチャンネル の運営
結果
◎ (楽しい)
所感
わりと最近始めた試みですが、これは完全に私の思い付きでしたが、2021年から会社メンバーでチャンネルを運営していくことにしました。経営方針発表の場で突然「今年から本気で収益化できるくらいのYoutbeチャンネルを目指す」と宣言した時のメンバーは困惑した事でしょう。おかげさまで現在はギリギリではありますが収益化要件をみたし雀の涙ほどの収益を得る事ができるチャンネルになったので、目標は果たせたと思います。もちろん収益額が目的で始めたわけではありません。会社のブランディングでもあり、メンバーの学びの間でもあり、プロジェクトこなす以外の息抜きも兼ねています。現時点では概ね狙い通りに機能していると思います。
ドヤ会
概要
週に一回、自分の仕事で自慢したい事をみなに共有する会
結果
× (廃止された)
所感
日々の作業、自分なりにけっこう頑張ったな。とか、これはイケてる設計ができた。などあえて喧伝はしなくてもドヤれる瞬間があるものです。そんな各自のドヤを週に一回みんなに共有していけば自己肯定感も上がるし学びにもなるのでは!という意図で始めたのですが、時間が経つにつれて毎回ほぼ同じメンバーのみが話すようになってきてしまったので廃止しました。ただ、狙い自体は悪くなかったと思うのでまた形を変えたより良いアイデアが浮かび次第取り組んでみたい気持ちもあります。
資格取得支援制度
概要
資格取得を推奨すべく、受講料の会社負担に加えて、恒久的に毎月の給与も増えるけっこう良い制度
結果
◎(良さげ)
所感
2年前の社員旅行の際に(思えば社員旅行開催こそまさに意思決定の1つですが今回は省略)露天風呂に入りながらメンバーと話していた時に決めた施策。なんだかんだ基礎知識を持つ事の重要性を感じているため会社がそれを後押しできる形を作りました。正式に発表してから数名がそれぞれに興味を持つ資格を取得するきっかけになってくれているので施策は成功だと言えると思います。
あげていけばまだまだあるのですが、本稿ではこの辺にしておきたいと思います。
全体感としては、会社をマネジメントするにあたってその時その時で狙いを持って意思決定をしていますが、正直打率は5割といった所でしょうか。ただ、廃れてしまったり改善の余地があるアイデアも今後形を変えて狙いを達成したいと思います。
これから取り組みたい事
最後に、アイデアとしては浮かんでいるがまだ形にできるほど練り上げられていないので試してはいませんが、来年以降やりたいと構想している事を少しだけ紹介したいと思います。
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CSR活動
綺麗事に聞こえるかもしれないのですが、法人を立ち上げた以上会社に価値をもたらせたくなるものなんです。それは利益を出す、とかメンバーの満足感を上げる。だけではありません。せっかく立ち上げ、みんなで作っているこの会社が社会にも貢献できる存在になればより嬉しいなと考えています。うまい形を考えられるかわからないですが持続可能な社会貢献活動、というものを最近ではもっぱら考えています。 -
自社サービス
事業的な側面でも楽しみという側面でも、やはり大なり小なり自社プロダクトを持ちたいという願望があったりします。ですが、正直まだまだ形になるほどイメージはできていないので少し先になるかもしれません。 -
成長戦略
あいまいな表現にはなりますが、ミライトデザインの会社としての目標は常に国内トップクラスの開発集団になる事です。その為に必要なプロセスや手法などを検討し、明確になったものから順次試していきたいと考えています。
考えて試して考えて試して考えて試すから楽しいんだよね
いかがでしたでしょうか。本稿はいったい何の記事だったのだろう?と感じた方もいるかもしれません。
最後に総括的な書き方をするならば、目標やゴールに向かって必要なプロセスの正解は1つではありません。重要な事はそこに対して頭を使い、自分なりに判断や意思決定をし、失敗を恐れずにトライする事だと私は考えています。
本来あるべき姿は目の前に課せられるのはゴールのみです。そのプロセスまで与えられる必要はありません。ゴールに向かうための工程も乗り物もメンバーも何もかも頭を使って考える事、これこそが大事です。
プロジェクトリーダーであればプロジェクトの成功に向かって、メンバーであれば課せられたタスクの完了に向かって、何が最善かを検討して試して、ダメだったらまた別の事を試して。ひたすらその繰り返しが重要です。
私もまだまだ試行錯誤過程の中にいるだけですが、「頭を使って考える」という事だけは一生続けていきたいと思います。
最後に、私の大好きな書籍 Joy, Inc. の中にある画像を貼って本稿を終えたいと思います。
make misstake faster!!
2024年のアドカレもこれにて終了ー
ミライトデザイン Advent Calendar 2024 は本稿にて最終稿となります。
冒頭にも記載しましたが、ここまで4年100記事を公開する事ができました。参加してくれたミライトメンバーや外部の方々、皆様本当にありがとうございました。
恐らく2025もまたやると思いますので、皆さんまたご参加頂けると幸いです!
また、ミライトデザインでは一緒に働くメンバーも随時募集しています。興味を持っていただけた方がもしいらっしゃいましたらまずはカジュアル面談などお気軽にお声かけください!