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ふるさとについてAIと考えてみる with o1 pro(有料)/4o

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はじめに

みなさんAI使ってますか?
ChatGPT使ってますか?

有料モデルであるo1 pro modeが出てはや1ヶ月。使いこなしたいと思いつつ、なかなか何に使ったらよいか迷いますよね。

みんなが試せるテーマで試した内容をブログにしたいと思います。
テーマはAIとともに「ふるさとについて考える」です。

学び

先に、今回やってみたことで得られた学びを以下に記載します

  • ChatGPTのo1 proではPDFファイルなどを直接読めないので、4oで下処理するとよい
    • 4oでは、様々なファイルフォーマットに対応しているため、ちょっとした変換作業に便利な面があります
  • 4oでPDFを大容量のテキスト化するときには、処理実行と処理プログラムの作成を分けたほうがよい
  • 課題の解決策出しは、自分のアイディアをベースに、LLMにコメントを貰う形の分担にすると特徴あるアイディアとしやすい

なお、o1 pro modeではないとこういった分析・アイディア出しができないというわけでは有りませんが、この記事ではo1 pro modeのポテンシャルを知りたかったので使ってみた、というのが採用理由です。
モデルの使い分けについては、モデル選択画面の説明が参考になります。
image.png

ふるさと納税してみたら気になったこと

年末に慌ててやってました。ふるさと納税。

で、複雑な思いで住民税を他県に横流ししながら、思ったことがあります。
「そういえば自分のふるさとって今いい感じなんだっけ?」

調べてみようかな、というのと、なるべく楽をしたいな、と考えていたところ、ちょうどChatGPTの大きなアップデート、o1 pro modeが触れてなかったことを思い出しました。
そこで、一緒に考えてもらうことにしました。(もうo3でたけどね)

何を考えるべきか?

「ふるさとがいい感じである」という状態を定義しようとしてみたのですが、そもそも何をもっていい感じとするのかわかりません。

ただ、一つ言えるのは、人口減少が進みすぎていないことだと思います。
最近だと、毎年約1000人近く減っています。

ということで、ふるさと会津若松市を運営している市のホームページに行って、人口についての課題点・解決策・現状を理解してみようと思います。
その後で、個人として「いい感じ」にするアイディアを考えてみます。

やってみたこと

会津若松市のホームページを見てみます。

image.png

どこをみればよいのか途方に暮れました。

とりあえず、検索窓があるので"人口 戦略"と打ってみます。
image.png

Googleに飛びました。
image.png

"地方創生の取組について"のリンクをたどり、人口減少に歯止めをかけるための戦略について書かれているページを開きます。
image.png

ここに2.08MBの力作がありますので、こちらを見ていきます。
image.png

71ページの大作で、スクロールバーが豆のようになっています。
image.png

心が折れそうです。
ここが心のないAIの出番です。
大量のテキストから要点を抽出する、まさにうってつけのタスクです。

課題を知る

PDFのテキスト化 with 4o

次の資料から、o1 proで読めるように4oを使ってPDFをテキスト化します(o1 proはPDFを直接読めませんので。)

プロンプト

71ページともなると一回で返すのが難しい量になります。
なるべく処理を分割します。
一回目のプロンプトでは、処理をするためのプログラムコードを出力させます。

ITエンジニアとして、会津若松市の総合戦略を理解したいです。
次工程でAIモデルにテキスト形式で要約させるため、添付のPDFを読み込んで、要約せずに、全文をそのままもれなくテキストファイルに変換したいと考えています。

まずは、結果を出さずに、PDFからテキストを抽出するコードを考えてください。

回答

以下のPythonコードを使用すると、PDFファイルからテキストを抽出できます。このコードでは `pdfplumber` を利用して、PDFの各ページからテキストを取得し、整形せずにそのまま出力します。

\`\`\`python
import pdfplumber

def extract_text_from_pdf(pdf_path):
    text = ""
    with pdfplumber.open(pdf_path) as pdf:
        for page in pdf.pages:
            text += page.extract_text() + "\n"
    return text

︙(略)

### 説明:
1. `pdfplumber` を使ってPDFを開く。
2. 各ページから `extract_text()` を使用してテキストを取得する。
3. 抽出したテキストを `"\n"` で改行しながら結合する。
4. 抽出したテキストをそのまま `.txt` ファイルとして保存する。

このコードを実行すれば、PDFの全文が `extracted_text.txt` に格納され、AIモデルの次工程で使用できる状態になります。

プロンプト2

出力したプログラムコードを実行させます。
また、回答に出力結果をべた張りして長文化しないように、DLリンクを出力させるように仕向けます。

そのコードを実行して、PDFをテキストに変換して、私がDLできるようにしてください。

回答2

PDFから抽出したテキストを以下のファイルに保存しました。ダウンロードしてください。

[**extracted_text.txt**](sandbox:/mnt/data/extracted_text.txt)

要約 with o1 pro

テキストデータができたので、そのままo1 proへ内容をコピペしてメッセージを送信します。

プロンプト

image.png

回答

**【要約】**  
会津若松市は、急速に進む少子化・人口減少に対応し、「暮らし続けたいまち」を実現するため、デジタル技術を活用した地方創生に力を注いでいます。2024年度(令和6年度)から3年間の取組方針として示された「第3期 会津若松市 まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、以下の4つの基本目標を掲げ、持続可能な地域社会と魅力ある地域づくりを推進していきます。

---

## 1. 第3期総合戦略の背景と位置づけ

1. **少子化・人口減少への危機感とスピード感**  
   - 市の人口は想定を上回るスピードで減少が進んでおり、2050年には2020年比で35%もの減少が推計される。  
   - こうした危機的状況を踏まえ、次世代にわたって市の活力を維持するために最重要課題である少子化・人口減少対策を一層強化。

2. **デジタル技術活用(「スマートシティ会津若松」)の重視**  
   - 国の「デジタル田園都市国家構想総合戦略(デジ田総合戦略)」を踏まえ、ICTやデジタル技術を強力に活用して地方創生の取組を加速化・深化させる。  
   - 会津若松市は、2013年から「スマートシティ会津若松」を掲げ、あらゆる分野でICTを手段として活かす先進事例を積み重ねており、これをさらに発展させていく。

3. **本市の最上位計画との整合**  
   - 最上位の計画である「第7次総合計画」(2017年策定)に基づく事業や取組を整理しつつ、その中でもデジタル技術を活かして戦略的に進める施策を本総合戦略に再編・集約。

︙(割愛)

## 5. まとめ

会津若松市は、急速な人口減少と社会構造の変化の中でも、デジタル技術を活用した「スマートシティ会津若松」の取組を核に、より質の高い仕事づくりや暮らしやすい環境整備を推進していきます。その目標は「誰もがここで暮らし続けたいと思うまち」を実現し、将来にわたって地域が活力を維持することです。

4つの基本目標(①魅力的なしごとづくり、②新たなひとの流れ創出、③安全・安心で利便性の高いまちづくり、④結婚・出産・子育て・教育の充実)を柱に、市民・企業・大学・行政が力を合わせて、少子化・人口減少を乗り越え、持続可能な地域社会を形成していくビジョンが示されています。  

---  

以上が「第3期 会津若松市 まち・ひと・しごと創生総合戦略」の概要・ビジョンです。市は独自の強みであるICT関連産業や会津大学を基盤に、「暮らし続けたいまち」実現のための多角的な取組を一層進めていく方針です。

課題抽出 with o1 pro

ここまでで、大まかなトピックが絞り込めました。
トピックを絞って、解決すべき課題を整理してみます。

プロンプト

シニアなITコンサルタントとして、会津若松市が解決すべき課題は何か、について解説してください。

回答

以下では「シニアなITコンサルタント」という視点から、会津若松市が直面している課題を整理し、その解決に向けたポイントを解説します。ITを活用した地域課題解決に取り組むうえでの大きなテーマとしてご参照ください。

---

## 1. 人口減少とデジタル人材確保
- **課題の背景**  
  - 毎年約1,000人規模で人口減少が進んでいるため、地域経済や地域コミュニティの維持が難しくなりつつある。  
  - ICT関連企業を誘致しているが、若いIT人材が首都圏など都市部へ転出する傾向が根強く、地域内に十分に人材が定着していない。

- **ITコンサルの視点**  
  1. **地元IT人材の育成・定着**  
     - 会津大学との連携をさらに深め、インターンシップや卒業後の就職先を地元に確保する仕組みを強化。  
     - 企業側も、プロジェクト型教育やスキルアップの機会を整え、若年層が「ここなら技術力も高められる」と思える場をつくる。  
  2. **UIJターン人材のリモート就業促進**  
     - 都市部企業とのリモートワーク連携やワーケーション受け入れを推進する。  
     - 在宅勤務やサテライトオフィス利用を当たり前とし、専門人材が移住しやすいサポート(住環境、ネット環境、子育て支援など)を強化する。

︙(略)

## まとめ

**会津若松市が解決すべき大きな課題は「人口減少への歯止め」と「既存産業・市民生活のデジタル化」であり、最終的に「若い人材がここで住みたい・働きたいと思えるまち」を実現することです。**

1. **デジタル人材の確保・育成と流出防止**  
2. **地場企業・農業・観光などへのDX実装で稼ぐ力をアップ**  
3. **高齢者など情報弱者へのICTサポートと、市民が主体となるサービス共創**  
4. **行政システムの標準化・連携強化でデジタル行政を推進**  
5. **大学・企業・市民がコラボするオープンイノベーションの継続**

これらを推進することで、地域の経済とコミュニティを維持し、会津若松市が「暮らし続けたいまち」になっていくと考えられます。シニアITコンサルタントの立場では、とくに「組織横断的なデジタル推進体制の構築」「地元企業のDX化サポート」「市民参画によるサービス設計」を重点支援ポイントとして捉えるのが効果的と言えます。

回答を見ると、会津若松市の認識として、会津大学がIT人材を増やすポテンシャルを持っていることと、流出により十分なポテンシャル発揮につながっていないことがわかります。

また、UIJターンの就業促進によっても人材確保に繋がりそうなことがわかります。
ITエンジニアの筆者としては、何か関われることが見えてきました。

解決策を考える

会津大学に流入したデジタル人材の県外流失防止、UJTターンの促進という面で、ITエンジニアとしてできそうなことについて、解決策を出してみます。

LLMにアイディア出しを任せると、往々にして一般論的な回答となりますので、今回は私のアイディアをベースにしたいと思います。

次のアイディアをベースに考えます。なぜなら、ビジネスチャンスが大きそうだからです。

  • 分母が大きいか
  • 賛否両論あるか
  • 特異性があるか

その上で、あえてちょっと危険なアイディアを出し、LLMにその問題点やリスクを指摘してもらい、最終アイディアとしたいと思います。

プロンプト

ちょっと危なっかしいアイディアを入れてみます(注:ネタです!)

私はキャリアの大半を多くの熱血上司と過ごしたことが自分の成長につながっている面があり、あえて今の時代に逆張りしてハイブリッド出社セルフブラック企業を創ることで、人材確保につなげるというアイディアにしてみたいと思います。

会津大学がIT人材を流入させているにも関わらず、県外流出してしまうことと、UIJターンの就業促進によって人材確保が期待できることから、次のような会社を会津若松市に設立し、若者が活躍する職場を作りたいと考えています。
内容をレビューし、問題点・リスク・解決策・別案があれば指摘してください。また、内容を補強するための情報やロジックがあればコメントください。

■解決したい課題
・会津大学生の県外流失
・UIJターンの就業機会不足

■施策
・若者が成長できる会社の設立

■施策詳細
・AIによるFBと産業医によるメンタルケアを両立した株式会社飴&鞭を設立し、新卒や中途の若者が成長できる場を会津若松市に作る
・同社ではSlackでのやりとりをAIが監視し、いわゆる劇詰めと言われるような厳しいフィードバックをうけとることができる
・フィードバックの厳しさは目標設定時に自分が設定できる
・目標を達成し続けることができれば年収1000万円以上獲得することが可能な給与設計である
・最高のメンタルケアができる経験豊富な産業医にいつでも相談できる
・現地では産業医・経験豊富なITコンサルが常に在籍し、相談に乗ってもらうことができる
・フルリモートでもハイブリッドでもフル出社でも自分で選べるが、目標設定時期にしか変更できない
・AI上司のアバターをセットしたサンドバックを無料で利用することができ、いつでもストレスを発散することができる

回答

以下では、新会社「株式会社飴&鞭」のプランに対して、**問題点・リスク・解決策・別案**を中心に、**内容を補強できる情報やロジック**も含めてコメントします。視点としては、IT業界やスタートアップ、地域連携、人事・労務管理などの面から検討しています。

---

## 1. 施策の狙いとコンセプトの評価

︙

## 2. 主な問題点・リスク

### 2.1 労務・コンプライアンス面(ハラスメント・メンタルヘルス等)
1. **ハラスメント認定リスク**  
   - AIによるSlack監視や厳しいフィードバックが、**本人の許容度を超えた場合**にパワハラ、モラハラと認定されるリスク。  
   - たとえ目標設定で「厳しいフィードバックを希望した」と言っても、受け取る側のコンディション次第では問題化する可能性がある。

2. **プライバシー・情報保護**  
   - Slack上のコミュニケーションをAIが常時監視し、個々人のメンタルを推定する際、**AIのアルゴリズムやデータ取り扱いの透明性**が求められる。  
   - 労働者のチャット履歴は個人情報にあたりうるため、社員の同意やプライバシーポリシーの整備が必須。

3. **産業医によるメンタルケアの限界**  
   - 産業医が常在していても、その労働環境そのものが法律的に過度なストレス要因とみなされた場合、改善指導が入りうる。  
   - 月当たりの残業時間や休日取得状況、仕事内容の適正さなども労務管理上は重要。

︙(略)

### 2.2 組織文化・リテンション(定着)リスク
︙(略)

## 5. まとめ

- **問題点**: 過度な監視や劇詰めがハラスメント認定されるリスク、給与設計が維持できるか、組織文化がギスギス化しないかなど。
- **リスク**: AIの誤判定によるトラブル、メンタル不調者の増加、早期離職、労務コンプライアンス違反の懸念。
- **解決策**:  
  1. フィードバックのレベル調整と本人のオプトイン制度。  
  2. 公平かつ透明な評価制度と労務管理の整備。  
  3. 産業医だけでなく人事・労務担当者との連携強化。  
  4. 収益モデルの確立・投資家との連携。  
  5. 心理的安全性を担保する文化形成。  
- **別案・補強案**: コーチングモデル+AI、複数レベルの厳しさ調整、実業モデルとの連動、大学や自治体支援の活用。

斬新なコンセプトゆえに注目度は高いかもしれませんが、その分ハードルやリスクもあります。特に人材定着と労務リスク管理のバランスをうまく取り、地域での実業をしっかり回す仕組みを設計できれば、「会津若松市に面白いIT企業がある」と評判になる可能性は十分にあるでしょう。

かなり危なっかしいアイディアでしたが、考慮すべき点が網羅的に発見できました。

さいごに

まとめです。

学び:

  • ChatGPTのo1 proではPDFファイルなどを直接読めないので、4oで下処理するとよい
  • 4oでPDFを大容量のテキスト化するときには、処理実行と処理プログラムの作成を分けたほうがよい
  • 課題の解決策出しは、自分のアイディアをベースに、LLMにコメントを貰う形の分担にすると特徴あるアイディアとしやすい

今回は、わたしのふるさとである会津若松市の分析・アイディア出しに使いましたが、他の自治体だったり、企業のIR資料の要約などにも同じような流れで要約したり要点を整理するのにも同様のアプローチが使えると思うので、試してみたいと思います。

読者の皆様も、奇想天外なビジネスアイディアが出たらぜひシェアください。一緒に楽しみましょう。

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