E2Eテストにおいても自動化が進んでいますが、様々な要因で完全に自動化までされているわけではないのが現状です。
そんな中でも特にスマホを利用したテストの場合、PCに比べると小さな画面でかつアプリの同時起動が限られている状況では時間がかかりやすいのは明白です。
世の中にあるアプリなど利用すればもっと楽にできることはあるかもしれませんが、ここでは最小限スマホの標準機能を利用することで広いOSで準備の手間も小さくできる方法をいくつか紹介します。
簡単に結論から言うと、「QRコード」を利用するということになります。
では比較的利用する順番で使用するものを紹介します。
Wi-Fi設定
iOSでは初期設定時にWi-Fi設定をスキップすることができず、その段階ではQRコード読み取りによるログインもできない模様です。
(androidは初期設定内のWi-Fi設定スキップ可、初期設定時QRコード読み取りからのログインも可能です)
多分これが一番認知度低くて、かつ毎回面倒だと感じるものかと思います。
特に頻繁にスマホを初期化するような状況の場合、専用のQRを読むだけでSSIDの選択、パスワードの入力が不要です。
SSIDもあまり知られたくないということでステルスにしている場合にも有効なのは特に重宝するはずです。
※対応OSがandroidは10以上、iOSは11以上となっているようです。
(あくまで標準カメラアプリを使用した場合の想定で、特にandroidの場合は端末によって状況が変わる可能性があります)
自身で文字列を作成する
WIFI:S:<SSID>;T:<WPA|WEP|nopass>;P:<password>;;
<SSID>
アクセス先のSSID
<WPA|WEP|nopass>
設定されている暗号化認証方法いずれか指定(WPAには2や3もありますがWPAでOKです)
<password>
設定されているパスワード
例:SSIDがAAA、パスワードがBBB、認証方法がWPA2の場合
WIFI:S:AAA;T:WPA;P:BBB;;
webサービスを利用する
こちらのほうが楽に作成できると思います。
QRコード作成 wi-fi
などで検索すると上位にいくつか候補が出てくると思いますので、好みや利用したいオプションなど確認して利用してみてください。
こちら頻繁にSSIDなどが変更になるパターンは少ないかと思いますので、1度作成したら保存しておくことで毎回作成する手間は不要になると思います。
URL
テスト対象がwebサービスの場合はこちら一般的にもよく知られているので説明はほぼ不要かと思いますが念の為。
BASIC認証
テスト対象はサービスインしていない場合が多く、BASIC認証で制限かけられている場合も多いかと思います。
こちらは後に説明する文字列コピーで対処できる部分もありますが、URL内にBASIC認証のIDとパスワードを入れ込むことで更に効率化できます。
アクセスするURLのドメイン部分に以下のようにid、パスワード情報を入力すればアクセスする度に入力求められずアクセスできます。
https://<id>:<password>@abc.com/
BASIC認証のidがaaa、パスワードがbbbの場合のURLは以下
https://aaa:bbb@abc.com/
各種入力文字列
こちらも意外と知られていないような感じがしていますが、こちらもQRコードで解決できます。
特定の文字列(IDやパスワード、ちょっと長めの指定されたものなど)も毎回手打ちは時間がかかることと、キー入力エリアが狭いためにタイプミスしやすいという問題があります。
目的のQRコード作成は一般にあるwebサービスを利用するところは他と変わりありません。
ここで1点気をつけたいのが、テキスト情報のQRコードは多くのスマホ標準読み取りで認識できなかったり、表示までできるものの、コピーできなかったりという状況で目的が果たせないものが多い状況です。
そこで利用するのがQRコード読み取りできるwebサービスです。
こちらも検索すればいくつかサービスが出てきます。
ブラウザからカメラを制御してQRを読み取り、結果をブラウザ上に表示してくれるので、あとは必要なところをコピペして利用するという流れです。
ちなみに私がよく利用しているのはこちらです。
https://qrcode.onl.jp/