今一度問いたい。個の力、本当に大事か?
AIの発展、フリーランス新法、芸能人の事務所独立…。
これからの時代、「個の力」は本当に重要なのか、個の力とはなんなのかを改めて考えてみたい。
はじめに
この記事は、あくまで個人の見解です。
書き殴りなのでまとまりがないです。
きっかけ
本田圭佑選手の言葉が私に与えた影響
2014年W杯ブラジル大会出場を決めた本田圭佑選手の名言が、私のエンジニア人生に大きな影響を与えました。
「シンプルに言えば個。最後は個で試合を決することがほとんどなので!」
この言葉は、新米エンジニアだった私にとって、能力主義を意識するきっかけとなりました。
エンジニアの世界でも、最終的には「個の力」がプロジェクトの成否を左右します。これが私のキャリアの原点です。
エンジニア人生を振り返る
私がこれまで歩んできたエンジニアとしての道を振り返ると、節目ごとに「個の力」が試され、その限界にも直面してきました。以下に、その経験と教訓を振り返ります。
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IT系専門学校
IT全般を学び、基本情報技術者試験に合格。しかし、ここで学んだのは基礎的な知識であり、実務に直結するスキルではありませんでした。技術スキルは現場で磨かれるという現実を突きつけられました。 -
中小SES企業でのキャリアスタート
大手ベンダーの一次受け案件で、基本設計から総合テストまで幅広い業務を経験しました。2年目にはエンドユーザーとの設計レビューや仕様調整も担当し、早い段階で責任ある仕事を任されました。しかし、コーディングスキルは依然として低く、「何でもできる」と勘違いしていたことに後から気づきました。 -
スタートアップSES企業での成長と限界
1人目の社員として参画し、エンドユーザーとの調整を通じて仕様整理や設計工程に自信を持つようになりました。しかし、コーディングスキルは未熟なままで、業務知識や設計力を重視するあまり、実力と自信のバランスを見失っていたのです。この経験を通じて、過信が実力不足を隠す危険性を実感しました。 -
一部上場SES企業でのマネジメント経験
転職後、大規模な炎上プロジェクトのリーダーを任され、すぐにマネージャーに昇格。さまざまなプロジェクトに参画し、最終的には部長候補にまで昇進しましたが、あと一歩で部長というところでキャリアは終わりました。ここで直面したのが、能力の低いメンバーをマネジメントする難しさでした。「個の力」に頼りすぎた結果、すべてを抱え込んでしまい、ストレスが蓄積。最終的に2度の休職を余儀なくされました。この経験から、「個の力」だけではなく、チームとの協力がいかに重要かを痛感しました。また、自身がマネジメント業務に適していないことにも気づかされました。
これらの経験を経て、私は「個の力」を重視しながらも、その限界を痛感しました。苦手なマネジメント業務から離れ、他者に頼らず、自分の力で勝負できるフリーランスという道を選んだのです。
フリーランスという選択
会社の方針に縛られることなく、自分の力で結果を出す――フリーランスはまさに「個の力」を重視し、自分の責任で仕事に挑む選択です。
Web系自社開発企業のプロジェクトに参画した際、最初はコーディングスキルの低さに苦しみましたが、半年後にはスキルが向上し、周囲と肩を並べるレベルに達しました。今では、アプリ基盤の開発や業務ロジック以外の設計、フレームワーク構築を担当し、メインの業務ロジックも手掛けています。チームメンバーのコードレビューや方針決定にもリーダーシップを発揮し、全体の技術品質向上にも貢献しています。
しかし、再び問題が発生しました。メンバー間のスキル差やコミュニケーションの難しさにより、再び「個の力」と向き合うことになったのです。
振り返ってみて
フリーランスになっても、マネジメントの悩みから完全に解放されたわけではありません。特に、自走力のないメンバーをフォローすることが課題でした。この経験を通じて、私は改めて、自走力が「個の力」を強化することを実感しました。自走力とは、単なる技術力やスキルではなく、主体的に動き、自ら問題を解決していく能力を指します。
本田圭佑選手も「日本の最大の強みはチームワークだ。しかし、それは生まれ持った能力であり、そこからいかに自立し、個を高めるかが重要だ」と語っています。つまり、チームワークは基盤として不可欠であり、その上に立つ個々の力がチーム全体をさらに強くするのです。チームワークに依存し、他人の力ばかりを頼るエンジニアよりも、主体的に行動し、チームに貢献できるエンジニアこそが真に「個の力」を強めていけるのです。
チーム内で協力関係が成立するのは、各メンバーが自走力を持っているからこそです。自ら動けるメンバー同士が集まることで、不協和音が生じることなく、自然と協力し合える環境が生まれます。一方で、自走力が欠如していれば、他人の助けを求め続けることで、チーム全体のパフォーマンスが低下してしまいます。
まずは、各メンバーが自律的に動ける自走力を育て、その上で強固な協力関係を築くことが、チーム全体の力を引き出す鍵だと考えています。
まとめ:自走力が強化する本当の「個の力」
最も重要なのは、「個の力」の根底にある自走力です。技術力や知識だけでは「個の力」とは言えません。主体的に動き、問題解決に取り組む力こそが真の「個の力」を強化します。自走力があって初めて、エンジニアとしての「個の力」が発揮され、成長し続けることができるのです。
本田圭佑選手の言葉にもあるように、「チームワーク」は生まれ持った強みかもしれませんが、それに依存していては成長はありません。自走力を持ち、自己を高めることで、真の「個の力」が発揮され、チーム全体が強くなるのです。
自走力を持ったメンバーが集まることで、自然と協力関係が生まれ、不協和音なく最大のパフォーマンスを発揮できるチームが期待できます。「個の力」とは、チームを支え、同時にチームによって磨かれるものでもあります。
私は今後も、個の力を追求しつつ、自律的に動けるエンジニアとして、またその力を持つチームを作り、より高いパフォーマンスを実現していきたいと考えています。**未来を切り開くのは、自走力に裏打ちされた「個の力」であり、その力こそが、エンジニアとしての成長と成功を支えると信じています