はじめに
今年から日本マイクロソフトの方で「Top Partner Engineer Award」という制度が新設されました。7月20日に行われた Microsoft Inspire 2023 の Japan Session の中で記念すべき第一回目の受賞者が発表されましたが、私は Azure カテゴリで本アワードを受賞することができました。今回はこのTop Engineerについて記事にしたいと思います。
Top Partner Engineer Awardについて
「Top Partner Engineer Award」(以下、「Top Engineer」)は、マイクロソフトのパートナー企業の中で活躍するエンジニアを表彰するもので、Azure、Modern Work、Business Applications、Security の 4カテゴリ において、案件の実績や先進性、マイクロソフトテクノロジーの社内普及活動などが審査されます。
募集要項
募集要項は以下の通りです。(応募要項より)
- 必須条件
- MCPP(旧MPN)に加入している(Partner IDを持っている)こと
* 2023年4月28日時点で有効な MCP の認定を保持していること
* 自薦・他薦で申し込みしていること
- MCPP(旧MPN)に加入している(Partner IDを持っている)こと
- 望ましい経験・スキル
- <応募カテゴリ>のテクノロジーの魅力を社内のエンジニアに普及した経験
- <応募カテゴリ>の開発プロジェクトへの参画やソリューション開発の経験
- Specializationなどのパートナー認定の取得に関わった経験
- 審査基準
- 活動対象期間:2022 年 4 月 29 日 ~ 2023 年 4 月 28 日(直近1年間)
- 審査基準① 案件やソリューション開発への貢献
- 審査基準② <応募カテゴリ>のビジネスに対する情熱
- 加点ポイント① <応募カテゴリ>の認定資格数 ※全冠の場合はさらに加点
- 加点ポイント② <応募カテゴリ>の普及への貢献 ※書籍、ブログ、勉強会、メディアへの露出 等
- 加点ポイント③ <応募カテゴリ>に関する非公開の活動 ※社内勉強会運営や資格取得推進活動 等
FY23選考スケジュール
FY23は以下のスケジュールで進みました。発表からエントリーシート提出締切までに2ヶ月、そこから1.5ヶ月で審査、というスピード感でした。
- 選考発表・・・2023年2月27日(下記ブログにて)
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エントリ締切・・・2023年4月28日
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受賞連絡(内示)・・・2023年6月15日
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受賞発表・・・2023年7月20日(下記ブログにて)
MVPとの違い
マイクロソフトには元々「Microsoft MVP Award」(以下、「MVP」)という制度があります。MVPはグローバルのプログラムであるのに対し、Top Engineerは日本独自のプログラムになります。また、MVPはMicrosoftコミュニティへの貢献が評価対象となるため、本業(仕事での案件対応など)とは別にコミュニティ活動を精力的に行っていく必要があります。このあたりの両立が難しくMVP受賞は敷居が高い印象がありますが、他方、Top Engineerは案件対応や社内活動なども評価対象となるため、本業に紐づく実績をもってエントリできるのがとても助かります。
エントリーシートに書いたこと
私がエントリーシートに書いたことをざっと紹介します。
案件対応
私はAzureに携わって8年目になりますが、これまで様々なお客様へAzure適用を推進してきました。今回は直近一年の成果が評価対象なので、過去からの経緯も書きつつ、直近で対応したAKSの適用案件を記載しました。ポイントはそのシステムがお客様にとってどれだけミッション・クリティカルなシステムであるか、また、リリース後の成果と今後の展望を 定量的な評価 としてまとめることです。実績をアピールする際には、やはり数字のインパクトは大きいと思います。あとは、それが事例化されているか(世に出ているか)という点も評価ポイントになるかと思います。
社内外の発信活動
これまで案件対応で身につけてきた経験や知見を共有するための活動実績を記載しました。このブログも然りですが、どれだけアウトプットしているかが評価軸の1つにあると思います。社外向けには本ブログ発信やカンファレンス、コミュニティの登壇実績、社内向けには社内勉強会への登壇や社内ブログ発信の実績を、こちらも 定量的 にまとめました。
アライアンス活動
私はマイクロソフトのアライアンス担当でもあるため、Specializationの取得やパートナーアワード取得に向けた対応も行っています。自身のポジションを有効に使えたというだけの話ではありますが、このあたりの活動成果もアピールできることは私にとって大変ありがたかったです。
保有認定資格
こちらは、現在保有している認定資格をひらすら羅列するのみです。ご参考に私が保有している認定資格は以下の通りです。
■Fundamental
・Azure AI Fundamentals
■Associate
・Azure Administrator Associate
・Azure Developer Associate
・Azure Security Engineer Associate
・Azure Network Engineer Associate
・Security Operations Analyst Associate
・Identity and Access Administrator Associate
・Information Protection Administrator Associate
■Expert
・Azure Solutions Architect Expert
・DevOps Engineer Expert
・Cybersecurity Architect Expert
■Specialty
・Azure Support Engineer for Connectivity Specialty
今後のビジネス拡大に向けた取り組み
このパートは実績の話ではなく、今後、自身が応募カテゴリ(私の場合はAzure)にどういうモチベーションでどう関わっていきたいかという ”熱い想い” を書く所です。私の場合はしばらく今のポジションにいる想定で、以下の内容に対して熱く語りました。
- SpecializationやExpertMSPの取得
- 後進の人材育成
- マイクロソフトとの協業強化
補足資料の添付
これはやって良かったのか悪かったのか未だにわかっていませんが、マイクロソフト指定のエントリーシートは文字だけ記載できるようなExcelフォームでしたので、自身の活動実績を知ってもらうために補足資料を付け足しました。その資料ではどちらかというと視覚的にアピールできる情報(構築したシステムの構成図やカンファレンス登壇時の写真、Azure利用料の推移など)を掲載しました。補足資料NGという規定はなかったための対応でしたが、これがOKなのかは分かりません。ただ、審査員に少しでも見てもらえるなら大きなアドバンデージにはなると思います。
所感
日本マイクロソフトの中でどのような審査が行われたのかは分かりませんが、以前、中の人に少し聞いた話ですと「1つ1つエントリーシートを確認して審査するのには膨大な時間がかかったが、応募者の強い情熱が伝わってきてうれしかった」という旨を仰っていました。まぁ審査する側も大変ですよね。。
あとは、今回は初回ということなので、審査基準がかなりあいまいな印象でした。何をどこまで書けばよいのかが不明瞭で、全て書こうとすると結構なボリュームになってしまいますし、どこを膨らませるか、もしくは削るのか、が難しかったです。審査基準については次回、より明確化されることを願います。
(おまけ)受賞すると何がうれしい?
Top Engineerを受賞すると、まずは自分が「(MS公認の)Top Engineerです。」と言える所が大きいです。あとは本ブログの冒頭に載せているTop Engineerバッジを使うことができます。実際どこで使うの?という突っ込みはありますが、まぁどこかで使ってみたいです。(笑)
あとは、「オリジナルジップアップジャケット」が貰えます。最近届きましたが、こういうやつです。これも中々着る機会はなさそう。。記念に取っておきます。
最後にマイクロソフトの公式サイトにTop Engineer紹介ページが誕生しました。以下のリンクから飛ぶことができますが、ここに写真と名前が掲載されます。
おわりに
今回は日本マイクロソフトが新設した「Top Partner Engineer Award」について紹介しました。来年も受賞できるか分かりませんが、とりあえず来年、自身で満足できるエントリーシートが書けるよう、日々の仕事に邁進していこうと思います。今回はここまでです。ありがとうございました。