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はじめに

私は普段スクラムマスターを生業としていますが、最近は会社として生成AIのお仕事が多く、ある日突然プロンプトエンジニアとしてPJに参画することになりました。本記事では、突然プロンプトエンジニアリングをやることになったスクラムマスターが、プロンプトエンジニアとしてお客様と接するなかで感じたことや学んだことをまとめています。

目次

1.前提
2.プロンプトエンジニアとしてやっていること
3.実際にお客様と接して感じたこと
4.学んだこと
5.おわりに

1. 前提

  • 特定のお客様及び業界を批判する意図は全くありません
    • そう感じられたとしたら、私の言語化能力の問題です
  • 具体例は多少ニュアンスを変えています
  • プロンプトとは?という点には触れていません

2. プロンプトエンジニアとしてやっていること

お客様が感じている業務上の課題に対し、どう生成AIを活用すれば解決に至るのかという点を、プロンプトという側面からご提案させていただいています。

3. 実際にお客様と接して感じたこと

想定外の課題、ご相談が多い

  • 生成AIが得意としない領域の課題が普通に出てくる
    • ミスが許されないエクセルベースの業務を自動化したい
    • 高度な計算を自動化したい
    • 人の最終確認を省き、特定の業務を完全に自動化したい

生成AIを万能な神様だと思っている

  • 生成AIはあくまで自分の視野を広げることに利用したり、情報をサマライズするという用途で使うことが好ましいが、そこについて本質的に理解されているお客様が少ない印象
  • 生成AIでは解決しにくいこと、不得意な領域について説明すると、「期待外れ」 のような雰囲気になることがある
  • 生成AIでは解決できないので、業務の要所要所でAIを活用しようという提案になりがち
    • 例えばエクセルのマクロで対応するのが良い→マクロの内容を生成AIに考えてもらいましょう、のような
  • 結局人の手が必要なんだ、、とお客様が落胆されるケースが見受けられる

絶対的な解が無い

  • お客様の課題が生成AIで解決できるものなのか我々も絶対的な解を持っているわけではない
  • なので、プロンプトで解決できるかどうかを事前に検証するため、お客様の課題を事前に共有いただいている
  • ただ、どうしてもお客様とお話する場で、「こういうことって出来ますか?」と聞かれることがある
    • すごくドキドキする
  • とはいえ、こういった経験を積んでいくことで解決できる・出来ないのポイントを掴み、少しでもお客様に解決策を提案できるように精進していきたい

事前に試していたプロンプトが、実演の際に期待通りの出力をしないと泣きそうになります。

4. 学んだこと

よくあるプロンプト例を紹介、実演するだけでも感心いただけることがある

  • プロンプトに「役割」を指定する、「出力形式」を指定するなど本当に基本のキといったところから
  • 重要な点やテンプレートはググればたくさん出てくるが、お客様はそこまでして生成AIを活用したいわけではないのだろうか?そもそもプロンプトがそんなに重要だと思っていないのだろうか?
    • どちらかというと後者の印象

課題に対する最適な解決ソリューションを考える大切さ

  • お客様の課題の多くは業務プロセスであったり、生成AI以外のソリューションで解決すべきものが多くある(生成AIの領域ではない)
  • 手段が先行してしまうということはありがちなので、私自身気をつけたい

生成AIに対する理解度が、業界によって様々である

  • 我々は職業柄、生成AIが当たり前の存在になっているが、他業界のお客様からするとまだまだよくわからないものである
    • そもそも触れたこともない方が普通に存在する
  • そんな方々に、生成AIの価値を届けることがIT業界に身を置く者の責務だと感じた

生成AIの得意領域、苦手な領域についてお客様は理解されているだろうと思い込んでいた

  • 利用してみないとイメージがつきにくいところはあるのだと痛感した
  • お客様に生成AIの本質とはなんたるやを理解をしてもらうために、どのようなコミュニケーションや手法が効果的か考えていきたい
  • 特定の課題について「生成AIでこう解決できます!」ということをご提案することができても、『なぜこの課題はAIで解決できたのか?』 という観点をしっかりお伝えしないと、本質的な理解になりにくい
    • 魚を与えるのではなく、魚の釣り方をしっかりお伝えしていきたい

5. おわりに

生成AIが世にでて以降、「プロンプトエンジニア」という職業が生まれる!という話は聞いていましたが、まさか自分がなるとは想像していませんでした。生成AIの価値を、プロンプトという側面から、より多くの方々へ届けていきたいと改めて思いました。

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