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WordPress + AWS WAF設定時の注意点

Last updated at Posted at 2021-12-26

はじめに

Wordpressサーバーを運用するにあたり、セキュリティー対策として、AWS WAFを導入する機会があったのですが、思わぬエラーが出たため、書き留めます。

環境構築図

スクリーンショット 2021-12-26 19.04.09.png

WAFの概要

流れ

  1. WAFの導入
  2. 導入直後、サイト閲覧
  3. 導入後、画像アップロード時、エラー
  4. uploadのパスのみ、コアルールセットを適用しない方法
  5. 導入後、問い合わせフォームでのエラー
  6. ログの保存方法

WAFの導入

WAFの導入方法についてはこちらの記事を参考にしてください。

ルールの詳細はこちら

導入方法でも説明されていますが、WAF導入時は必ずCountアクションに設定してください。
正しくWordPressのサイトを閲覧していても、どこかでBLOCKされる可能性があります。

私が今回導入したルールは、こちらです。

  • Wordpress application
  • SQL database
  • PHP application
  • Linux operating system
  • Core rule set
  • Anonymous IP list
  • Amazon IP reputation list

導入直後、サイト閲覧

導入直後、サイトを適当に閲覧した後に、WAFのCOUNTを確認してみると、コアルールセットNoUserAgent_HEADERがCOUNTされていました。

NoUserAgent_HEADERとは、「HTTP User-Agent ヘッダーのないリクエストをブロックする」という意味です。
UserAgent_HEADER自体、chromeでは、2023年には、廃止を決めているなど、特にブロックする必要はありません。

そのため、NoUserAgent_HEADERは、COUNTモードにしたまま、他のすべてのルールをBLOCKにしました。

導入後、画像アップロード時、エラー

Wordpressでメディアアップのロードで画像がアップロードできないエラーが発生しました。

スクリーンショット 2021-12-26 19.29.25.png
スクリーンショット 2021-12-26 19.30.47.png

サーバーの負荷が高いか十分なリソースがないため画像の後処理に失敗しました。
もっと小さな画像をアップロードしてみてください。推奨する最大サイズは2500ピクセルです。
サーバーから予期しないレスポンスがありました。
ファイルは正しくアップロードされているかもしれません。
メディアライブラリもしくはページをリロードして確認してください。

WAFを確認してみると、コアルールセットの以下2つのルールがBLOCKされていました。

CrossSiteScripting_BODY

組み込み XSS 検出ルールを使用して、URI パスの値を検査し、一般的なクロスサイトスクリプティング (XSS) パターンをブロックします。AWS WAF。パターンの例には、 などのスクリプトあります。

SizeRestrictions_BODY

リクエスト本文のサイズが最大 10,240 バイトを超える場合、ブロックする ​

SizeRestrictions_QUERYSTRING

URI クエリ文字列の長さが最大 2,048 バイトを超える場合、ブロックする ​

対処法は3つ

  1. COUNTモードにする
  2. 管理画面ページを使用するIPが限られている場合、ホワイトリストにIPアドレスを追加します。
  3. BLOCKされたURIであるwp-admin/upload.php(仮)のみコアルールセットを適用せず、他すべてのURIは、上記2つのルールも含めて、すべてのルールを適用する。

セキュリティー面を考えると2が最もよいです。

2,3に関して、方法を説明いたします。

ホワイトリストにIPアドレスを追加する方法は、下記の記事参考にしてください。

uploadのパスのみ、コアルールセットを適用しない方法

  1. 正規表現パターンセット(Regex pattern sets)を作成します。スクリーンショット 2021-12-26 19.48.54.png

  2. ルールグループを作成します。

  • 名前を決めます。CloudWatchメトリクスにも記録されるようです。スクリーンショット 2021-12-26 19.54.28.png

  • 正規表現パターンセットのuploadとマッチしたら、ALLOWするルールを作成します。日本語訳するとわかりやすいです。
    スクリーンショット 2021-12-26 20.04.26.png

↓日本語訳

スクリーンショット 2021-12-26 20.05.45.png

作成したルールグループをWAFに加え、コアルールセットよりも優先順位を高くすると、wp-admin/upload.phpのみコアルールセットが適用されずに、ALLOWされます。

ちなみにwp-admin/upload.php以外のパスもコアルールセットに入れたくない場合、正規表現パターンセットを作成し、ルールグループに追加するとよいです。

WAF導入後、問い合わせフォームでのエラー

問い合わせフォームを送るとき、エラーが起き、送れませんでした。
コアルールセットの以下1つがBLOCKされていました。

GenericRFI_BODY

リクエスト本文の値を検査し、ウェブアプリケーションの RFI (リモートファイルインクルージョン) を悪用しようとするリクエストをブロックします。パターンの例には、:// などがあります。

先程の対処法を参考に、対処しましょう。

WAF導入後、phpMyAdminでsqlのエクスポートができない(404エラー)

AWSManagedRulesSQLiRuleSetSQLi_QUERYARGUMENTSのルールでブロックされていました。

SQLi_QUERYARGUMENTS

組み込みの AWS WAF SQL インジェクション match ステートメントを使用して、すべてのクエリパラメータの値に、悪意のある SQL コードに一致するパターンがないかを検査します。

対処法

こちらは、sqlのエクスポートするIPが特定している場合、特定のIPのみ許可(ホワイトリスト)するようにしましょう。
先程の対処法は、パスに対して、コアルールセットよりもルールグループを優先させる方法でしたので、
同様にパスではなく、特定のIPのルールグループを作成し、AWSManagedRulesSQLiRuleSetよりもルールグループを優先させるとよいです。

WordPressでBLOCKされやすいWAFルール

今回のWordPressにWAFを適用するにあたり、以下の4つのルールがBLOCKされましたので、COUNTにしております。
もしくは、特定のIPや特定のパスのみルールを適用しない方法もありますので、状況に応じて対応しましょう。
同様の構築をする際に、参考になればと思います。

コアルールセット:AWSManagedRulesCommonRuleSet

ルール 意味
NoUserAgent_HEADER HTTP User-Agent ヘッダーのないリクエストをブロックする
CrossSiteScripting_BODY 組み込み XSS 検出ルールを使用して、URI パスの値を検査し、一般的なクロスサイトスクリプティング (XSS) パターンをブロックします。AWS WAF。パターンの例には、 などのスクリプトあります。
SizeRestrictions_BODY リクエスト本文のサイズが最大 10,240 バイトを超える場合、ブロックする
SizeRestrictions_QUERYSTRING URI クエリ文字列の長さが最大 2,048 バイトであることを確認します。
GenericRFI_BODY リクエスト本文の値を検査し、ウェブアプリケーションの RFI (リモートファイルインクルージョン) を悪用しようとするリクエストをブロックします。パターンの例には、:// などがあります。

SQL データベース:AWSManagedRulesSQLiRuleSet

ルール 意味
SQLi_QUERYARGUMENTS 組み込みの AWS WAF SQL インジェクション match ステートメントを使用して、すべてのクエリパラメータの値に、悪意のある SQL コードに一致するパターンがないかを検査します。

ログの保存方法

下記の記事通りすると、COUNTBLOCKのみWloudWatchLogsに保存できます。

  • 「aws-waf-logs-」で始まるロググループを作成する必要あり
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