はじめに
iOSアプリは開発しただけでは公開することができず、Appleに申請し、許諾されて初めてリリースすることができます。
しかし最近では申請に必要な情報も多くなっており、準備にかかる時間も多くなってきました。
この記事ではAppStoreへの申請の際に必要なリソースを、効率よく爆速で準備する方法について紹介します。
この記事で書かないこと
「アプリタイトルはN文字まで」などの基本的な制約は書きません。
あくまでスピーディに効率良く準備する方法に絞って書くつもりです。
制約など、Apple申請時の注意点については以下の記事が分かりやすいのでご参考下さい。
申請を出す際に必要になるもの
申請時に用意が必要なものは以下です。
- アプリタイトル
- キーワード
- 説明文
- スクリーンショット(+動画)
これらを用意する手順について書きます。
AppStore申請に必要なリソースを爆速で用意する
アプリタイトル
最近のトレンドでは、AppStore で検索にヒットさせるため、アプリタイトルにキーワードを盛り込む場合が多いようです。
例えばNewsPicksの場合、
「NewsPicks: 経済のニュースに特化したソーシャルメディア」
という名前になっています。これにより「経済 ニュース」などで検索された結果の上位に表示されます。
また、ユーザーの画面では以下のように表示されるので、アプリの概要を説明できる効果もあります。
アプリタイトルのつくり方
では、実際に用意していきましょう。
オススメの方法は、開発したアプリのキーワードになりそうなものを多く挙げ、その中から有力なキーワードを組み合わせてタイトルに添える方法です。
最近個人でリリースした爆速写真整理アプリ「ALPACA」を例にすると、
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- キーワードになりそうなものを挙げる
- 『アルバム、写真、整理、削除、画像、サクサク、無料、カメラロール、容量、整頓、かわいい、動物、アルパカ、簡単、不要、いらない』
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- 有力度で「1軍」「2軍」「3軍」に分類する
- 1軍 => アルバム、削除、不要、サクサク
- 2軍 => 無料、アルバム、画像、容量
- 3軍 => その他
-
- 組み合わせてタイトルにする
- 「ALPACA - 不要なアルバムをサク削除」
というフローで作っています。
なお、タイトルに使わなかった単語は後述するキーワードに使います。
※注意
キーワードを不自然に盛り込んだアプリタイトルはリジェクトされます。
例えば、**「ALPACA - アルバム、写真、画像を削除できる、簡単で、サクサクな、かわいいアプリ。アルパカ」**とかにすると必殺されるかと思います。
他サービスの名称を使った名前も基本的にNGです。例えば「LINE アルパカ」など。これは for をつけて「写真削除アプリ for Twitter」のようにすれば良いようです。
キーワード
キーワードも AppStore の検索対象となります。検索されそうな単語を盛り込みましょう。
上述の「アプリタイトルのつくり方」で挙げた単語のうち、タイトルに入れなかった単語を並べれば基本的にOKです。
あとはユーザーの検索のゆれを考慮して、
- 「あるぱか」(ひらがな考慮)
- 「アルパカ」(カタカナ考慮)
- 「arupaka」(ローマ字考慮)
- 「ALPAKA」(スペルミス考慮)
などのキーワードもフォローしましょう。特に日本だとひらがなで検索されることが多いようですので、ひらがなでの検索は考慮したいですね。
※注意
アプリタイトルに盛り込んだ単語はキーワードには含む必要はありません。
同じ単語を入れてしまうとリジェクトされる可能性があるので注意しましょう。
(最近は名前-キーワードに関するリジェクトが特に多い気がします)
説明文
説明文ではそのアプリの特徴などを紹介します。
長い文章を書くことができますが、当然ながらユーザーはすべてに目を通しません。できるだけ伝わりやすく書く必要があります。
AppStore で人気アプリを見てみると、ある程度ルールのようなものが見えてきたのでまとめてみます。
前提
実際に書いていく前に、ユーザーからの見え方を確認します。
iOS 8の場合、説明文は以下のように表示されます。
(左: 英語の教育アプリmikan / 右: ツイキャス)
先頭の2~3行だけが表示され、「さらに見る」を押すことで全文が展開される仕様です。
2~3行で惹きのある文章を書く必要があることが分かります。
おすすめのフォーマット
では実際に説明文を作っていきましょう。多くの説明文を読んだ結果、下記のようなフォーマットで作成しているアプリが多かったです。
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- 実績
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- キャッチコピー
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- こんな人におすすめ
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- ユーザーの声
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- 特徴
自分はこれを「映画の予告編メソッド」と勝手に呼んでいます。上記の1~5を映画の予告編で例えると、
- 「アカデミー賞受賞!」
- 「日本よ、これが映画だ」
- 「ミュージカル好き必見の映画!」
- 「こんな映画見たことない。最初から最後まで涙しっぱなしでした」
- 映画の具体的な内容
といった感じでだいたい一致します。どちらも短い時間で魅力を最大限伝えようと努力した結果、似た形式になったのかもしれませんね。
それでは、実際に1~5を作ってみます。
1. 実績
「ニュースカテゴリ無料1位獲得!」
「500万DL突破!」
みたいなやつです。ごちゃごちゃ書かずとも「なんか凄そう」って思ってもらえるため非常に効果的です。
最近だと「テレビCM放送中!」なんてのも多いですね。
2. キャッチコピー
アプリの特徴を一言で説明します。
例えば SmartNews なら「たった1分。世の中で話題になっているニュースを一瞬でチェックできる」と書かれています。
シンプルで分かりすいので、気になる人は多そうですね。
3. こんな人におすすめ
あなたのためのアプリだよ!ということを明示します。
「忙しくてニュースを読む時間のないあなたのためのアプリ!」みたいな感じで。
ここは明言化せず、キャッチコピーや文章・スクショなど他の箇所で世界観を表現するのも有効です。
例えば女子向けのアプリの場合、女性が好むスクショ画像にしたり、説明文には顔文字を用いてポップな印象を出すなどです。
4. ユーザーの声
ユーザーが寄せてくれた感想、感動の声をそのまま掲載してしまいます。。
「こんなアプリを探していた!」「キャラクターも音も他のアプリよりめっちゃかっこいい!!」みたいな。
運営側からの説明よりも、同じ立場であるユーザー側の感想は参考にされやすいと想像できます。
5. 特徴
最後は、余ったスペースに書きたい情報を書き連ねましょう。
長文になってしまうと読みづらいので、機能や利用シーンなどを箇条書きで書いていくのが良いかと思います。
記号などを使って区切りなどをつけると読みやすいです。
スクリーンショット(+動画)
1. スクリーンショットをつくる
スクリーンショットはアプリをDLしてもらうために非常に重要な要素です。
特に上位の2枚は検索結果で表示されるので重要です。
iPhone 6 / 6plus に対応したアプリでは、以下のサイズが必要になります。
- 5.5インチ
- 4.7インチ
- 4インチ
- 3.5インチ
申請に必要なサイズはいつも迷うので、サクッと分かるWebサイトを作ってます。もしよければ使ってみてください。
実際のアプリ画面のスクショを用意しても良いのですが、各解像度のものを準備するのは少し面倒です。最近では1サイズのスクショを用意して、それにテキストでメッセージを添えた画像を作るのが主流のようです。
この方法なら各解像度ごとに余白やテキストサイズを調整するだけで良いので少し楽ですし、ユーザーへの訴求力も高そうです。
実際に作るにあたって、どういうスクショが良いのか、流行ってるアプリを参考にしたい方には以下のサイトがおすすめです。
AppStoreランキング上位のアプリのスクショを俯瞰することができます。
App ScreenShot (http://design.web-hon.com/app/)
2. 動画をつくる(App Previews)
最近 iTunes Connect がバージョンアップし、アプリの紹介動画をアップロードできるようになりました。
DLせずともアプリの実際の中身を紹介できるので、ゲーム系のアプリなどでは特に良さそうですね。
動画は自分は作ったことがないのですが、以下の記事が大変参考になるかと思います。
まとめ
爆速でAppStore申請リソースを揃える方法について書かせて頂きました。
自分はよく個人でアプリを作ったりするのですが、毎回同じようなことをしてるなーと感じていたのでまとめられて良かったです。
これから申請作業をされる方に、少しでも参考になれば幸いです。
(何か間違いなどあればご指摘頂けると助かります。)