#はじめに
2019年に趣味で作ったAndroidアプリを公開しましたがさっぱりインストールされないので2020年5月から広告を出稿しました。
半年ちょっと経過したのでその効果と気づいたポイントをまとめます。
なお複数アプリを公開していますが出稿しているアプリは1本のみです。
ツール系のアプリです。
#目次
- (補足)単語の説明
- 出稿した広告の内容
- インストール数
- CV率やクリック単価など
- 気づいたポイント
- CVが増えたタイミング
- CVが減ったタイミング
- CVに特に影響なかったもの
- ストアの掲載順位
- (余談)収益について
- まとめ
#(補足)単語の説明
いきなり補足ですが、記事内で用いている単語の説明をしておきます。
分かる方は読み飛ばして大丈夫です。
単語 | 意味 |
---|---|
クリック率 | 広告を見た人の内、どのくらい人がクリックしたかの割合です。 1000人が広告を閲覧して50人がクリックすると5%です。 |
クリック単価 | 広告1クリックにつき課金された平均金額です。 |
CV | コンバージョン。ここでは広告経由でアプリをインストールしてくれることを意味します。 |
CV率 | 広告をクリックしてGoogle Playのストアページに来たユーザの内、どのくらいの人がアプリをインストールしたかの割合です。 1000人が広告を閲覧して50人がクリックし、その内20人がインストールするとCV率は40%です。 |
CV単価 | 1CVあたりに掛かった平均金額です。 |
目標コンバージョン単価 | CV単価はこのくらいに抑えて欲しいというGoogle広告への要望の設定値です。この単価は自由に設定できます。一ヶ月の平均で計算されるので日によって設定値の倍の金額になることもあります。 |
なお、正しく言うと人単位ではありませんが分かりやすく人で説明しています。
#出稿した広告の内容
広告はGoogle広告を使用しています。
10秒くらいで適当に考えたテキストを設定しています。
よく見る「○○の決定版」「○○で快適動作」とかそういう系です。
学習してくれることを期待して広告グループは3つ用意していますが、どれもほぼ同じようなテキストです。
動画や画像は用意していません。
当初は予算を300円/日くらい、目標コンバージョン単価を60円くらいにしていました。
現在は予算は5000円/日、目標コンバージョン単価を50円にしています。
#インストール数
出稿する前は公開して1年経過していましたが累計で250~300くらいでした。
出稿してから半年ちょっと経過した現在は累計で1万数千です。
広告出稿の効果が大きく出たと言えます。
10万とか100万いってる人改めてすごいなと思いました。。
#CV率やクリック単価など
色々と波はありましたが、累計で見ると以下の通りです。
- クリック率:3.02%
- クリック単価:23円
- CV率:45.51%
- CV単価:51円
途中でCV単価を極力抑えるような設定も試したところCV単価が20円程度になりました。
ですがCV数がかなり少なくなったのでやめました。
CV単価51円というのは人により高いか低いか意見が異なると思いますが、私は想像していたよりも低かったです。
#気づいたポイント
まず、ASOもろくにやっておらずレビューも0件だったアプリが普通にインストールされるようになりました。
出稿当初は月30程度のCVでしたが、それでも私にとっては十分嬉しかったです。
###CVが増えるタイミング
毎日広告効果を見ていて明らかにこの日から変わった!という点がありました。
####レビューの星が初めて公開されたとき
一定数のレビューが貯まるとGoogle Playで★評価が表示されるようになります。
出稿当初はストアに★評価が表示されておらず、CVは月に30程度でした。
★評価が表示された日から一気にペースが上がり月に1000件以上のCVになりました。
これはユーザの心情を考えれば当たり前だと思います。
ただ、CV単価に大きな変化はありませんでした。
####ストアのインストール数が「1万以上」表示になったとき
Google Playではそのアプリのインストール数が100件、500件、1000件、5000件、1万件…
とおおよその目安が公開されています。
私のアプリではこの表示が「1万件以上」になった日からCV率が上がりました。
CV率が上がったことによりCV単価も15%程度減少しました。
不思議なことに500件→1000件など、1万件未満の表示の変化では特にCV率は変わりませんでした。
1万という数字がユーザ心理にインパクトを与えているのかもしれません。
###CVが減るタイミング
逆に明らかにこの日からCVが減少した!という点もありました。
####目標コンバージョン単価をいじったとき
なるべく低いCV単価にしたい、でもCV数も増やしたい、という気持ちで目標コンバージョン単価をたまに変更します。
目標コンバージョン単価を減らすことも増やすこともありますが、変更後はほぼ確実に数日間はCV数が減少しました。
大体20%~50%程度減少しました。
恐らく単価を変更すると再度学習期間が走るため効率的な出稿ができていないのだと思います。
こまめに数円単位で調整しているとずっと学習期間になるため、あまりこまめには変更しない方が良いと思います。
###CVに特に影響なかったもの
####評価が4.4→3.6になったとき
類似アプリからの攻撃だと思いますが、短期間に不自然な★1が複数つけられて評価が4.4→3.6になったことがありました。
CV数やCV率に影響が出るかと思いましたが全くと言って良いほど影響はありませんでした。
さすがに1~2台だと影響があると思いますが、3台と4台前半は意外と違いはないのかもしれません。
###ストアの掲載順位の変化
インストール数が増えたからなのか理由はわかりませんが、広告出稿後に目に見えてアプリのストア掲載順が上がりました。
これにより自然流入も増えました。
そのため、CV単価は51円ですが実質的にはもう少し低い単価だと言えます。
#(余談)収益について
余談ですが、なぜ広告出稿を増額して続けているかと言うとありがたいことに収益化に成功しているためです。
マネタイズは広告のみでAdMobを使用しています。
メディエーションは使用していません。
(Open Biddingはやく公開してくれ)
このアプリの継続率や収益性は以下の通りです。
継続率
・30日後:42%
・90日後:32%
・180日後:30%
使用率
・90日継続ユーザは90日の内、平均78日アプリを使用している
収益性
・1DAUにつき2.0円/日
DAU・WAU・MAU(端数省略)
・DAU:2700
・WAU:4200
・MAU:5800
ざっくり計算すると広告費は80日くらいでペイできて、その後も継続的に使用してくれているのでかなり収益性が高いです。
他のアプリと比較して恐らく継続率が高い方だと思っていて、そこが効いてるのかなと思います。
現在の累計インストール数は1万数千ですが、それでも月15万円ほどの収益になっています。
その大部分は既存ユーザからの収益です。
ASOや広告出稿などCV数向上に力を入れることも大切ですが、ユーザに長く使ってもらえるアプリを作ることも大切だと改めて感じました。
また、当初はここまでの収益を期待していなかったのでやはり個人開発は夢があるなと思いました。
#まとめ
想像していたよりも簡単に、かつ費用も抑えてCVを得られました。
上述した通り、Google広告であれば適当なテキストだけ用意すれば後はGoogleがよしなにやってくれます。
インストール数が伸びず悩んでいる方は気軽に試してみてはと思います。