初めまして。HIKKYの河内と申します。
普段はVket Cloud関連のコンテンツのディレクターなどをしています。
夏のVket RealのWebディレクターなんかもやっており、何でも屋さんですね。
今回は私が勉強している資格試験受験に関してお話していきたいと思います。
私はもともとゲーム業界の人間なんですが、ゲームであったりHIKKYが作成しているようなコンテンツのディレクターはあんまり資格試験を受けているイメージがないですね。
※言わないだけで実際は受けている人がいるかもしれませんが
私としてはどんどん受けていったほうがいいとおもいますので、啓蒙の意味も込めて今回の記事を書きました。
この記事は VR法人HIKKY Advent Calendar 2024 の24日目の記事です。
昨日の記事は@szgk(shibe shibe)さんの「VRM0で人外パーツを作ってみる」という記事でした。
■お勧めの資格
・基本情報技術者試験
・応用情報技術者試験
・情報セキュリティマネジメント試験
・各種CG-ARTS検定
特に問題なくお勧めできるのはここに上げた資格になります。
※ITパスポート試験などもありますが、私は受けていないのでいったん外しております。
それぞれ簡単に説明をします
・基本情報技術者試験、応用情報技術者試験
どちらもIT分野での知識やスキルの証明となる国家資格です。
私と同じようにディレクターをやっている、これから目指そう、という人であればとりあえず「基本情報技術者試験」をお勧めします。
応用情報のほうはかなり高度になってきますが、基本情報を取った後に続けて勉強するとわかりやすいですね。
・情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティ対策を適切に管理・運用するための知識やスキルを証明する国家試験です。
私は応用情報の勉強の一環で受けました。応用情報のセキュリティの勉強していて、今くらいの知識があれば情報セキュリティマネジメント試験受かるんじゃないのと思い受けたら受かった感じです。
情報セキュリティはIT系の会社員なら知っておいたほうがいい知識が多いです。
あとネットワーク関連のサービスをリリース、運用するのであれば勉強しておくことをお勧めします。
業務の都度都度で調べてもいいのですが、生業にしているのであれば一気に勉強してしまった方がいいですね。
プロジェクトの最中は時間的余裕がないことが多いですし。
ITパスポート試験、基本情報技術者試験、情報セキュリティマネジメント試験はCBT(Computer Based Testing)形式で受験することができます。
CBTはコンピュータで手軽に受けられる試験で、全国の多くの会場で頻繁にテストを受けることが可能です。
応用情報のように試験が半年に1回しかないと、業務の繁忙期と被るとつらいものがあります。
頻繁に受けられるだけでもかなりお手軽感がアップします。
・各種CG-ARTS検定
CG-ARTS検定は公益財団法人CG-ARTSが実施する検定試験で、デジタル映像やコンピュータグラフィックス(CG)に関する知識を問われます
私は
・CGエンジニア検定
・CGクリエイター検定
・画像処理エンジニア検定
の勉強をしていてCGエンジニア検定はエキスパートを合格しています。
「CGエンジニア検定」はプログラマよりの資格だと思います。「CGクリエイター検定」はデザイナーさんやディレクターの向けの資格といえるかと思います。
それぞれ専門学校の学生さんが取得していることが多いかと思います。
とはいえ内容はそれなりに難しく、両方とも100時間以上勉強してやっと合格点取れるかとれないかといった感じです。
両方ともその分野のことはそれなりに知っているつもりだったのですが、改めて勉強してみて知らない用語だとかあやふやな理解が多かったことに気が付きました。
「画像処理エンジニア検定」はよりプログラマ向けの資格ですね。こちらはJPEG変換はどういう処理をしているのかとか、顔認証ってどうやってやっているの?というところを勉強します。
かなり専門的な内容になるので、私のような仕事をしているのであればあまりお勧めではないですね。
テストを受けに来ていた人と話をしたのですが、その人は「自動運転のプログラムを作るために勉強している」と言っていました。
その他
・Webデザイナー検定
・マルチメディア検定
というのもあります。CG-ARTS検定の勉強内容はそれぞれの検定でかぶっている部分もあり、一つとると他の検定も取りやすくなります。
そういった面も踏まえて、まだ受けていない検定に関しても興味がありますね。
■資格を取るとどんないいことがあるか
・開発メンバーとの共通言語を持つことができる
特にエンジニアさんとお話しするときに、そこで出てくる用語を理解しているかどうかは仕事を進めるうえで重要です。
また学生のうちに上記のような資格を取得される方は多いです。基本情報技術者試験を受けに行ったときに、学生服の高校生らしき方が数人いて下手すると高校生でも持っている人は持っているわけです。
あとちょっと興味があって今年から共通テストに採用される「情報」の参考書を読んでみました
参考書を見る限り、基本情報技術者試験の内容にかなり近しいですね
そう考えると基本情報の知識は一般教養になってくる可能性が高い
入社してくる新人さんがわかっている用語なのに、先輩社員として知らないのはちょっと恥ずかしいですよね
・開発にかかわる法律関係に詳しくなれる
請負契約と業務委託の違いは分かっていますでしょうか?
ディレクターになって、外部の協力会社にお仕事をお願いすることは多いです。
その時に上記の違いが分かっていないと、下手すると訴訟沙汰になったりします。
あと気を付けておかないといけないのは著作権関連ですね。
とくに商標の当たりはちゃんと理解しておくことをお勧めします
・経験のない業務でも対応できるようになる
基本情報や応用情報はネットワークやDB、その他IT関連の知識を学ます。
そういった知識があると業務経験がない場合でも、仕事のとっかかりとして非常に助かります
特におすすめなのが応用情報の午後試験、プロジェクトマネジメントの分野です。
過去問を見てみると、いろんな条件でどのようにプロジェクトの危機に対応するかという問題がたくさんあります。
実際にプロジェクトを完了させるのには一定の期間がかかります
また状況によって行うプロジェクトに偏りが出ることが多いでしょう。
プロジェクトマネジメントの過去問を解くことで、手軽にいろんな状況のプロジェクトの対応方法を学ぶことができます。
PMBOKやITILといった、プロジェクトのリーダーであれば知っておいてほしい知識を得ることができるのもよいかと思います。
・勉強する習慣がつく
私は3月から、情報セキュリティマネジメント、応用情報、CG-ARTS検定を受けていて継続的にそれらの勉強をしています。
結果的におそらく今年の勉強時間は500時間を超える予定です。一年間で500時間の差がつくのは結構大きいですよ。
あとは本を読むとか、文章を理解する能力が落ちていかない、というところが助かります。
年齢を重ねると驚くほどそういった能力が落ちていきます。
あと定期的な勉強は新しい知識の習得につながります。
毎日10分程度ですが、応用情報の午前問題を解くようにしています。
この習慣のおかげで最近出てきたIT系の知識を身に着けることができています。
ほかっておくとIT系の知識は、知らないものがどんどん出てきますからね。
■とはいえ実際問題
「資格って意味があるの?」これはたびたび耳にする言葉です。
資格取得が直接的な給与アップや優遇につながる場面は少ないかもしれませんが、自身のスキル向上や新しい挑戦を通じて得られる知識は、確実に業務に役立つ部分があります。
持っている人が少ない資格であれば、その有用性を理解してもらいにくいかもしれません。
すぐに給料をアップしたい!みたいな目的であれば、そこまで有効な手段ではないかもですね。
今の日本の環境だと、勉強する時間があればその分会社で働いたほうが実利自体はあるかもしれません。
社会人をやりながら資格勉強をするというのは、外からの「意味があるのか?」という声と自分の中からの「意味があるのか?」という声と戦うことかもしれません。
■それでも
勉強をすること自身は意味があると思います。
ここ10年くらいで働き方が急激に変わってきて、私の働き始めのころに思っていたよりも高い年齢まで働かないといけなくなるような気がします。
年齢が上がって新しい分野の仕事をしないといけないときに、基本的な知識があると助かるのではないかと思います。
また全く未知の領域であっても、継続的に勉強を続けている人であればそこから対応するのもしやすいかと。
何より何か目標をもって勉強する、というのは改めて楽しいことだと思います。
10月と11月に受けた応用情報技術者試験とCG-ARTS検定の結果が、この記事が上がった数日後に出る予定です。
落ちててもいいんですよ。
そしたらまた改めて勉強することができるのですから。
この記事を読んでくれた皆様が「ちょっと資格の勉強考えてみようかな」と思ってもらえると幸いです。