1.はじめに
この記事はRed Hat Summit 2019に登壇および参加をした際に 学んだ事を共有するための記事です。 なお、RHEL8やOpenShiftの技術製品の発表がありましたが、それをあえて排除し非エンジ ニアの方にも有用な学びを共有いたします。
2.Red Hat Summit2019とは?
Red Hat社が毎年1度行うイベント担っており、毎年参加者が増加しているとのこと 今年は8,300名以上が参加されたそうです!
3.目玉ポイント1: general session
著名な重要人物が、登壇するgeneral sessionは注目度が高いです。 特に
- IBM CEO Ginni Rometty とRed Hat CEO im Whitehurstの対談
- MS CEO Satya NadellaとJim Whitehurstの対談
は歴史的瞬間の立会いと言っても過言ではないと感じました。
実際に、会場の熱気が凄かったです(小学生並みの感想)
4.目玉ポイント2: 数々のグッズゲットのチャンス
サミット開催中は、至る所でグッズ入手のチャンスがありました。 Tシャツ、充電ケーブル、バックパック、シャンパングラス..etc なんと言うか海外のイベントだからか派手な印象です。
5.目玉ポイント3:Summit 5K Run
開催地のBostonは大学が多く、大学へのチャリティとして、コモンズの周りを5km走ると言 うイベントがありました。
朝5:30集合し、6:00に走る。。。と。
疲れますが、終わると非常にスッキリして良い気分になります。
そこで、Jim Whitehurstと写真を撮りました^^;
----- ここからSummitからの学びの共有です。
6. Culture Transformation
今回は技術製品の発表(RHEL8やOpenshift4など)があったものの 技術の話だけではなく
文化を変えた
と言う言葉が共通して何度も出てきたのが印象的でした。
その一例として
- Lockheed Martin社 は 毎日アプリケーションをリリースする。
- DBS は伝統的銀行から世界一のデジタルバンクへ
- BMW は Connected carの試験環境をRed Hat製品を使って構築 を実現しています。
特にDBSは面白い。
DBSのDavidとはAPAC Media Round Tableで同席したこともあり、非常に興味深い内容で した。 DBSのデジタル化については、以下の記事によくまとまっていると思うのでご参考ください。
シンガポールDBS銀行のデジタルバンク化はなぜ成功したのか?
この記事の中で
-
Become digital to the core.(会社の芯までデジタルに)
-
「人とスキルに投資する」
「人とスキルに投資する」では、「徹底した顧客第一主義」、「データドリブン」、「リスクを取って、実験 に挑む」、「アジャイル型」、「学ぶ組織になる」の5つの指針を掲げ、そのための学びのスペースや スタートアップとのコラボスペースの設置などを行っていった。
と言う言葉が印象的です。
6-1 なぜ、文化を変える必要があったのか。
それはすなわち
変化し続ける組織に変えるため
でした。
日々進化し続ける環境の中で
企業競争力を保つには、変化し続ける事がもはや前提にあるんだなと感じました。
Summitとは無関係ですがLeanとDevOpsの科学では
- 『本書では「速度か安定性か」という2分化の考え方に異論を投げかけるエビデンスを示す。
- 「速度は安定性に依存する。効果的なプラクティスを実践すれば速度も安定性も高められる」と主 張』
とされています。
速度が安定性に依存し
変わり続ける事が安定を産む事と理解しています。
そして、ここで言う”効果的なプラクティス”を実践するためにOpenShiftなどがあるのだな と感じました。
6-2 海外の企業は、どうやって文化を変えたのか。
恥ずかしながら勝手な思い込みで
海外の企業はトップダウンで意思決定し、一気に舵をきって文化を変えるもんだ
と思ってました。(「逆らうものはクビだ!!」と言った具合に)
しかし実際はそうではなかったです。
OPTUS社の方とお話しする機会があり「どのように文化を変えたのか」と聞いたところ
- ステークホルダーにやり方を変える際にメリットを説明する。
- もちろんその時に反対するメンバはいる。しかし、やってみて小さくても成功事例を作れ ば、そのメンバも変化に積極的になっていく。
- そう言う小さなチャレンジを積み重ねる事で文化は変わっていく
と言う答えでした。
general sessionでも
文化は変えようとして変えるものではない
とあったので正にその通りですね。 小さなチャレンジができる機会、環境を用意さえすれば、文化を変える事に繋がっていくん だなと感じました。
そして、海外も日本も関係なく、変革に必要なアプローチは変わらないんだなと感じました。(スピードは全然違うが。。。)
DBSも10年かかっているので、まだまだ諦めるには早いですね。
しかし、文化を変えて変化に強い企業にしないと
競争力が弱まり淘汰されていきます。
今回登壇された企業はその危機感から文化を変えざるを得なかったのでしょう。
これから日本で、どんな企業が文化を変えた事例を発表していくかが楽しみになりました。
そんな学びを得られたRed Hat Summitは素晴らしいですし 是非来年も参加したいと思います。
読んでくださりありがとうございました。