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【Azure】VPNGatewayをS2Sで構築テストする(2):構築してみる

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1. はじめに

前回はVPNGatewayの設計要素について整理をおこないました。

今回はいよいよVPNGatewayの構築をやっていきます!

2.構成図

以下のような構成でVPN構成を組んでみます。
オンプレミス環境のVPNは準備できないので、Azure上に仮想的なオンプレミス環境を作ってやっていきます。

image.png

3.構築の流れ

ではさっそくやってきましょう!

3-1.VNetの作成

まずは何といってもVNetがないと話にならないので、VNetを構築します。
図中の「Azure-VNet」を作成します。

IPv4アドレス空間を__[10.0.0.0/16]__に。

image.png

サブネットとして、__[10.0.0.0/27]__で作成します。

image.png

VNetができたら、ゲートウェイサブネットを作成します
このゲートウェイサブネットが、VPNGatewayのサブネットになります。
ゲートウェイサブネットは、VNetに1つしか作ることができません。IPアドレスの範囲は、__[10.0.255.0/27]__です。

image.png

同様に、オンプレミス環境に見立てたVNetも構築します。
本来は、この2つのVNetをピアリングすれば、通信が可能になります。

image.png

3-2.VPNGatewayの作成

では次にAzure側のVPNGatewayを作っていきます。
今回は最低限でよいので、[Basic]で作成します。Vnetに先ほど作成した[Azure-VNet]を指定。

image.png

パブリックIPアドレスを作成するように設定します。

image.png

作成に20分~60分ぐらいかかりますが、これでVPNGatewayの作成ができました。
同じようにオンプレ側のVPN-Gatewayも作成します。

3-3.VPNGatewayの接続設定とローカルネットワークゲートウェイの作成

では次に、できたてほやほや!のVPNGatewayに接続を追加します。

image.png

接続の種類を[サイト対サイト]にすると、ローカルネットワークゲートウェイの作成画面へ遷移できます。

image.png

[IPアドレス]に、先ほど作成したVPNGatewayのオンプレ側のパブリックIPを入力。(実際は、オンプレミス側のIP)
[アドレス空間]には、オンプレミス側のアドレス空間範囲を入れます。

image.png

共有キーを適当に指定し、「OK」。※本番はちゃんと設定してください

image.png

これで、VPNGatewayの接続設定とローカルネットワークゲートウェイの作成ができました。
これも同じように、オンプレミス側のVPNGatewayでも同じことをやっておきます。

image.png

しばらく待つと、状態が[接続済み]になります。

image.png

主題からずれるので割愛しますが、それぞれのサブネットにVM1,VM2を作成しておきます。
これで環境構築完了です。簡単でしょ?

4.テスト

これでそれぞれのVMからローカルIPで通信が可能になるはずです。
早速動作確認をしましょう!

Azure側:VM1のローカルIP情報:10.0.0.4
オンプレミス側:VM2のローカルIP情報:172.16.0.4

VM1に接続し、VM2に対してPingしてみましょう。

vm1@VM1:~$ ping 172.16.0.4
PING 172.16.0.4 (172.16.0.4) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 172.16.0.4: icmp_seq=1 ttl=64 time=11.1 ms
64 bytes from 172.16.0.4: icmp_seq=2 ttl=64 time=12.4 ms
64 bytes from 172.16.0.4: icmp_seq=3 ttl=64 time=8.97 ms
64 bytes from 172.16.0.4: icmp_seq=4 ttl=64 time=13.8 ms
64 bytes from 172.16.0.4: icmp_seq=5 ttl=64 time=9.66 ms

疎通が取れました!一応VM2からも確認します。

vm2@VM2:~$ ping 10.0.0.4
PING 10.0.0.4 (10.0.0.4) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 10.0.0.4: icmp_seq=1 ttl=64 time=12.7 ms
64 bytes from 10.0.0.4: icmp_seq=2 ttl=64 time=30.8 ms
64 bytes from 10.0.0.4: icmp_seq=3 ttl=64 time=12.8 ms
64 bytes from 10.0.0.4: icmp_seq=4 ttl=64 time=15.0 ms
64 bytes from 10.0.0.4: icmp_seq=5 ttl=64 time=19.5 ms

はい、この通り。
問題なく疎通できていることが確認できました。
オンプレミスとAzure側で特にネットワークを気にすることなく、通信することができます。
便利ですね。

5. おわりに

はい、今回はVPNGatewayについて、2回に分けて、設計要素、構築方法について書いてみました。
何かのご参考になれば幸いです。

参考

今回の内容は、MSLearnのサンプルをそのまま使わせていただきました。
コマンドだとよくわからなくなるので、ポータルでやってみました。

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