ふと「Historic Objects」というプロジェクトを目にしてそのバタ臭い外見に心惹かれ :) 調べてみると思いのほか奥行きの深いプロジェクトで素人歴史ファンのオジサンにはこれが面白い。ということでプロジェクト/ウェブサイト名はひとまず素直に「歴史的なオブジェクト」としてざっと日本語化してみましたので紹介します。
歴史的なオブジェクト:http://gk.historic.place/historische_objekte/translate/ja/index-ja.html
初期画面のズームレベル5では標準のベースマップMapnikの上にユネスコ世界遺産がアイコン表示されています。まず古地図風のベースマップに切り替えてみます。
右上2段目あたりのレイヤ設定アイコンをクリックして出てくるメニュー
から「ベースマップ」をクリックして「pioneer」タイルを選びます。「-」「+」ボタンで透過度を変えることもできます。
次に画面右最上段にある「凡例と情報アイコン」をクリックして凡例を開きます。
そうすると質実剛健なデザイン(婉曲表現)のアイコン、説明、件数などがズームレベルに応じて 表示されるようになっていることが分かります。
「凡例と情報アイコン」を再度クリックして凡例を消してマップに戻り、世界遺産のアイコンから白川郷を選んでみます。
ポップアップが開き、概要タブには名称や写真が、詳細タブにはOSMタグの内容が表示されます。
次に東京付近にズームしてみましょう。ズームレベル11くらいで止めてみます。
すると西洋風のお城っぽいアイコンと凸型のアイコンが点在していますが、これらはお城もしくは城跡を指しています。お城のタグ(historic=castle)も最近ではサブタグcastle_typeで細分化できるようになっているんですね。castle_type=shiroで日本のお城を表現し、お城(白い凸)は現存しない城跡(黄色い凸)であればさらにruins=yesを付けて表現するようです。サブタグの違いによってアイコンが変わるので、タグ付けが違っているということも分かりやすいし、同じものはタグ付けを統一しようという気にさせてくれます。アイコンを選んだ時に表示されるポップアップにはエディタへのリンクもあるので、すぐにタグを修正することができます。データは日次で更新されており、1日遅れくらいで反映されます。
ズームレベルを18に上げると、古地図らしく見えてきましたね。
公園に記念碑が3つあります。レイヤ設定から設定メニューで
「コントロール」から「名前」にチェックを付けると
アイコンを選ばなくても名前が表示されるようになります。
それ以外にもAlt+クリックでピンを立てたり、「コントロール」の「計測ツール」で距離を測ったり、経路探索をしたり、「コンパス」で方角を確認したりすることもできます。
オブジェクトの向いている方向をdirectionタグで記録しておいてコンパスでその方角を確認する、といった使い方をするようです。
ここまでに設定した内容は右上の設定保存アイコンをクリックしてcookieに保存することができます。
説明はひとまずここまでとしますが、かなり多機能なのでぜひいろいろお試しください。マッピングパーティや街歩きの結果を記録する楽しみが増えそうな気がしませんか?
細かい操作は右上の?(ヘルプ)アイコンから操作説明を参照してください。タグ付けはマッププロパティを参照してください。Wikiの訳は不十分なので興味ありましたらぜひ翻訳をお願いします。
Happy Mapping!
12/4追記。その後、開発者のLutzが明治の頃と思しき日本地図を重ねて見せてくれました。
http://gk.historic.place/historische_objekte/translate/ja/index-ja.html?zoom=6&lat=36.04654&lon=136.98877&pid=KmVbHaSaHe
画面右上「範囲内の歴史的地図」アイコンから選択できます。