6
11

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

Alexa Skills Kitで、カスタムスキルと独自ウェブサービスとを連携させる

Last updated at Posted at 2018-03-01

概要

Alexa Skills Kitで、カスタムスキルと、ローカルで作成した独自ウェブサービスとを連携させてみました。
独自ウェブサービスについて、今回は「Node.js」を用いて作成します。

前提条件

当記事をご覧になる前に、Alexa Skills Kitや、Alexaの仕組みについて目を通しておくことをおすすめします。
Alexa | アレクサ | Alexaスキル開発トレーニング

また、Node.jsについての知識も必要になりますので、以下のサイトなどで事前に勉強しておくとよいでしょう。
Node.js入門 (全16回) - プログラミングならドットインストール

背景

Alexa Skills Kitでスキル開発するにあたり、必ずエンドポイントを設定する必要があります。
基本的には「AWS Lambda」を選択することが推奨されており、Amazon Alexaの公式サイトでも、
AWS Lambdaを使っての開発方法が紹介されています。
ただし、AWS Lambdaは従量課金制となっており、大規模サービスともなれば料金がネックになるものです。詳細は以下のURLを参考にしてください。
料金 - AWS Lambda(サーバーレスでコードを実行)|AWS

そこで、もうひとつの「HTTPS」を使っての開発方法があるが、情報がいかんせん少ない。。
そこで、Alexa Skills Kitで、カスタムスキルと独自ウェブサービスとを連携させる方法を解説します。

Node.jsのインストール

ウェブサービスの開発に使用します。
公式サイトからインストールします。
Download | Node.js

ngrokのインストール

ローカルのウェブサービスに外部からアクセスできるようにするために使用します。
公式サイトからインストールします。
ngrok - download

Amazon Developerへの登録

スキルを作成するために、Amazon Developerへ登録します。
以下のサイトが参考になります。
失敗しないAlexa開発者アカウントの作り方

スキルの作成

以下のサイトの「ステップ2. スキルの作成」を参考にスキルを作成します。
Alexaスキル開発トレーニングシリーズ 第1回 初めてのスキル開発

スキル情報

項目 設定内容
スキルの種類 Custom
言語 Japanese
スキル名 あいさつスキル
呼び出し名 あいさつ

対話モデル

Skill Builderを使って以下の通り作成します。

項目 設定内容
Intent Name GreetingIntent
Sample Utterances {FirstName} にあいさつ
Intent Slots FirstName
Slot Name FirstName
Slot Types ※AMAZON.FirstName
※「Use existing slot type from Alexa's built-in library」の「List Types」より選択

設定

項目 設定内容
サービスエンドポイントのタイプ HTTPS
デフォルト ウェブサービスのURL(後ほど設定)

Webサービスの実装

以下のサイトを参考に、プロジェクトフォルダを任意の位置に作成、初期化します。
Installing Express

entry pointは「app.js」とします。

mkdir greeting-skill
cd greeting-skill
npm init

必要なモジュール群をインストールしていきます。

npm install --save express
npm install --save body-parser
npm install --save alexa-sdk

そして、app.jsを以下の通りに編集します。

app.js
"use strict";

const Alexa = require('alexa-sdk');
const bodyParser = require('body-parser');
const express = require('express');
const app = express();

app.use(bodyParser.urlencoded({
    extended: true
}));
app.use(bodyParser.json());

app.post('/greeting', (req, res) => {
    let context = {
        'succeed' : function(result) {
            res.json(result);
        },
        'fail' : function(err) {
            res.json(err);
        }
    };

    let handlers = {
        'GreetingIntent' : function() {
            let name = req.body.request.intent.slots.FirstName.value;
            this.emit(':tell', 'おはよう、' + name);
        }
    };

    let alexa = Alexa.handler(req.body, context);
    alexa.appId = req.body.session.application.applicationId;
    alexa.registerHandlers(handlers);
    alexa.execute();
});

app.listen(3000, () => {
    console.log('Example app listening on port 3000!');
});

このうち、メインとなる部分は以下になります。

let context = {
    'succeed' : function(result) {
        res.json(result);
    },
    'fail' : function(err) {
        res.json(err);
    }
};

let handlers = {
    'GreetingIntent' : function() {
        let name = req.body.request.intent.slots.FirstName.value;
        this.emit(':tell', 'おはよう、' + name);
    }
};

let alexa = Alexa.handler(req.body, context);
alexa.appId = req.body.session.application.applicationId;
alexa.registerHandlers(handlers);
alexa.execute();

実装方法は、AWS Lambdaとおおまかには似ていますが、
contextを自前で定義する必要があるのと、eventの代わりにreq.bodyを使うのが異なる点です。
AWS Lambdaでの実装方法については、以下のサイトの「2-2. Alexa SDKによるAWS Lambda関数の実装」が参考になります。
Alexaスキル開発トレーニングシリーズ 第2回 対話モデルとAlexa SDK : Alexa Blogs

動作確認

ローカルサーバの起動

以下のコマンドを実行します。

node app.js

起動に成功すると、以下のログが表示され、ポート番号3000番でローカルサーバが起動します。

Example app listening on port 3000!

ローカルサーバを外部公開

以下のコマンドを実行します。

ngrok http 3000

ローカルサーバはポート番号3000番で起動しているので、3000と指定します。
すると、以下のように表示されます。

ngrok by @inconshreveable                                       (Ctrl+C to quit)
                                                                                
Session Status                online                                            
Session Expires               7 hours, 20 minutes                               
Version                       2.2.8                                             
Region                        United States (us)                                
Web Interface                 http://127.0.0.1:4040                             
Forwarding                    http://xxxxxxxx.ngrok.io -> localhost:3000        
Forwarding                    https://xxxxxxxx.ngrok.io -> localhost:3000       
                                                                                
Connections                   ttl     opn     rt1     rt5     p50     p90       
                              6       0       0.00    0.00    5.04    5.07

https://xxxxxxxx.ngrok.io
が、外部に公開されているURLとなります。
ただし、ngrokは起動するたびにURLが変わるので注意が必要です。
(会員登録して有料プランにすれば、固定URLにすることも可能です)

デフォルトの設定

「アマゾン アプリ 開発者ポータル」の「設定」に戻り、デフォルトに以下のURLを設定します。
https://xxxxxxxx.ngrok.io/greeting

サービスシミュレーターによる動作確認

以下のサイトの、「ステップ5. サービスシミュレーターによる動作確認」を参考に動作確認します。
Alexaスキル開発トレーニングシリーズ 第1回 初めてのスキル開発

例えば、「太郎にあいさつ」と入力し、「サービスレスポンス」に以下のように表示されたらOKです。

{
  "version": "1.0",
  "response": {
    "outputSpeech": {
      "ssml": "<speak> おはよう、太郎 </speak>",
      "type": "SSML"
    },
    "speechletResponse": {
      "outputSpeech": {
        "ssml": "<speak> おはよう、太郎 </speak>"
      },
      "shouldEndSession": true
    }
  },
  "sessionAttributes": {}
}

Amazon Echoなどがあれば、そちらでも動作確認可能です。
(動作確認方法については今回は割愛します)

今回作成したソースコード

以下にありますので、ご自由にお使いください。
hiesiea/greeting-skill

ngrokをNode.jsで起動させる

ngrokをNode.jsで起動させることで、より簡単になります。
以下に記事としてまとめました。
ngrokをNode.jsで起動させる

6
11
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
6
11

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?