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Stripe Connect(express)でCheckoutを利用したデスティネーション支払い(買い切り・定期課金)を受け付ける

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Stripe Connectを利用してオンライン決済を処理する場合、さまざまな方法を選ぶことができます。

今回は、Expressアカウントで、Stripe Checkoutを利用して、デスティネーション支払いを行うケースの実装について、簡単に紹介します。

前提条件の再確認

StripeのExpressアカウントを利用する

Stripe Connectでは、3種類の子アカウント(連結アカウント)を作成できます。

このうちExpressアカウントでは、「最小限の組み込み実装」で、「Stripeがホストする連結アカウント管理者向けのダッシュボードを提供」することができます。

そのため、最小限の実装でプラットフォームアプリを構築することができます。

アカウントタイプごとの詳細については、Stripeドキュメントに記載の表をご確認ください。

デスティネーション支払いを利用する

Stripe Connectを利用したサービスで顧客が決済を行う場合、その金額はStripe / プラットフォーム / 連結アカウントユーザーの3者に分配されます。

そしてその分配方法や、決済された金額がどのアカウントで処理されるかなどを、Stripeでは3種類から選ぶことができます。

Expressアカウント向けの決済方法として推奨されているのが、「デスティネーション支払い」です。

この支払い方法では、顧客が支払った金額はプラットフォーム側で処理されます。そして連結アカウント側に移動した後、プラットフォーム利用手数料とプラットフォームユーザーの売上に分割します。

スクリーンショット 0004-02-07 12.42.50.png

どのアカウントタイプ・どの支払い方法が向いているかのアドバイスを受ける

もしどのタイプを設定すべきかの判断に悩んだ場合は、Dashboardで推奨事項を確認することができます。

設定画面に移動し、[推奨事項を表示]をクリックしましょう。

スクリーンショット 0004-02-07 13.01.48.png

すると、Connectを有効化した際に入力した情報などをもとに、推奨の設定事項が表示されます。

スクリーンショット 0004-02-07 13.03.20.png

もちろん実際に想定しているビジネスモデルと一致しないケースも存在しますが、ドキュメントを調べる際のスタート地点にも使えますので、ぜひお試しください。

Stripe Checkoutセッションの作成方法

Stripe Checkoutを利用する場合、APIを利用してセッションを開始します。この方法はConnectを利用する場合でも変わりなく、設定するパラメータを追加するだけで対応できます。

1回きりの支払いで、Connectのデスティネーション支払いに対応する

    const APPLICATION_FEE_PERCENT = 10;
  const price = await stripe.prices.retrieve(priceId);
  const applicationFeeAmount =
        (price.unit_amount || 0) * quantity * (APPLICATION_FEE_PERCENT / 100);
  const request = {
    success_url: 'http://localhost:3000/success?session_id={CHECKOUT_SESSION_ID}',
    cancel_url: 'http://localhost:3000/cancel',
    mode: 'payment',
    line_items: [
      {
        price: priceId,
        quantity,
      },
    ],
    payment_intent_data: {
      application_fee_amount: applicationFeeAmount,
      transfer_data: {
        destination: accountId,
      },
    }
  };
  const session = await stripe.checkout.sessions.create(request);

1回きりの支払いの場合、payment_intent_dataパラメタを追加します。
この中には、「プラットフォームが徴収する手数料金額」と「売上を送金する対象のアカウントID」の2つを指定する必要があります。

手数料を「商品代金の10%」と設定している場合、line_itemsに渡している料金データの金額と数量をもとに「合計金額」を出します。その金額をもとに手数料を設定することで、手数料金額を決定することができます。

定期課金で、Connectのデスティネーション支払いに対応する

続いて定期課金での実装方法です。

    const APPLICATION_FEE_PERCENT = 10;
  const price = await stripe.prices.retrieve(priceId);

  const request = {
    success_url: 'http://localhost:3000/success?session_id={CHECKOUT_SESSION_ID}',
    cancel_url: 'http://localhost:3000/cancel',
    mode: 'subscription',
    line_items: [
      {
        price: priceId,
        quantity,
      },
    ],
    subscription_data: {
      application_fee_percent: APPLICATION_FEE_PERCENT,
      transfer_data: {
        destination: accountId,
      },
    }
  };
  const session = await stripe.checkout.sessions.create(request);

定期課金の場合は、payment_intent_dataではなくsubscription_dataを設定します。
また、プラットフォーム手数料が合計金額ではなくパーセントに変わります。
そのため、合計金額の計算などを行う必要はなくなります。

応用篇: 1回きり・定期課金両方を処理する関数を実装する

2つのサンプルを見ると、payment_intent_data / mode / subscription_dataの3つをハンドルする必要があることがわかります。

また、システムによっては、連結アカウントではなくプラットフォームが直接販売を行うケースも考えられます。

これらのケースをまとめて処理するコードの例を最後に紹介します。

const stripe = require('stripe')('YOUR-API-KEY-HERE');

const APPLICATION_FEE_PERCENT = 10;

function createNewCheckoutSession(priceId, quantity, accountId) {
  const price = await stripe.prices.retrieve(priceId);
  const request = {
    success_url: 'http://localhost:3000',
    cancel_url: 'http://localhost:3000',
    customer_creation: price.recurring ? undefined : 'if_required',
    mode: price.recurring ? 'subscription' : 'payment',
    line_items: [
      {
        price: priceId,
        quantity,
      },
    ],
  };
  /**
   * If the connected account provided, should add the connect information
   **/
  if (accountId) {
    if (request.mode === 'payment') {
      /**
       * If the session is one time payment,
       * we should add the payment_intent_data.
       **/
      const applicationFeeAmount =
        (price.unit_amount || 0) * quantity * (APPLICATION_FEE_PERCENT / 100);
      request.payment_intent_data = {
        application_fee_amount: applicationFeeAmount,
        transfer_data: {
          destination: accountId,
        },
      };
    } else {
      /**
       * If the session is subscription,
       * we should add the subscription_data.
       **/
      request.subscription_data = {
        application_fee_percent: APPLICATION_FEE_PERCENT,
        transfer_data: {
          destination: accountId,
        },
      };
    }
  }
  const session = await stripe.checkout.sessions.create(request);
  return session;
}

ダイレクト支払いや支払いと送金を別途処理する場合などのケースを処理する場合や、段階的な料金の定期課金を処理する場合など、上記のコードではサポートできないケースも少なくありません。
そのため、実案件での実装では、想定していている料金・支払い体系全てでのテストを行うことをお勧めします。

参考ドキュメント

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