Stripeで2022年1月31日まで、「Stripeを使った開発者のためのガイド」のコンテストが開催されています。
中の人として、「こういうネタで応募してみませんか?」と声をかけることがあるのですが、どうせなら記事として公開したほうが「やってみようかな」となる方が多いのではと思いましたので、ここにまとめて紹介したいと思います。
応募方法について
コンテストには、「Stripe を活用する企業が直面しがちな課題を解決するためのガイド」を英語または日本語で公開する必要があります。
公開フォーマットは記事に限らず、映像やサンプルコードなどもOKと、それぞれがやりやすい形でガイドを作れるようになっています。
「ガイドを公開してから、応募する」必要がありますので、2022年1月31日までに公開する必要があることに注意しましょう。
審査基準
募集サイトには、以下の5点が審査基準として紹介されています。
- 正確さ
- 明確さ
- クリエイティビティ
- オーディエンスエクスペリエンス
- 有用性
「5指標の重み付けは同等」ですので、重厚長大なコンテンツやコードをふんだんに使ったガイドが必ず評価されるとは限らず、「いかに再現可能な形で、Stripeを使ったビジネスの課題解決方法を紹介できるか」が求められているのではないかと思います。
募集サイトに掲載されているガイドの例
自分の案を紹介する前に、サイトに掲載されている例を転記します。
- SaaS ビジネスが継続支払いを受け付ける
- 多面的なマーケットプレイスの出入金管理
- E-コマースビジネスのコンバージョン率向上
- グローバル展開を拡大する企業に向けた各地域の決済手段サポート
- B2B プラットフォームの新たな収入源となる決済機能の提供
「自分ならこういうガイドを作ったかな」と思ったネタリスト
ここからは、思いついてメモだけしてあるガイドの案をただ紹介します。
「できるかどうかの検証もしていない」ネタがいくつかありますので、「やってみたら無理だった」がありうることについては、あらかじめご了承ください。
「これ面白そうかも」と思うものがあれば、ぜひお試しくださいm(_ _)m
従量課金サブスクリプションを使った、作業量・時間ベースの請求システム
「時間単価XXX円、月の稼働時間をまとめて翌月請求」や「成約した件数に応じて請求を出す」ような形態で仕事を受注している方・会社向けのネタです。
Stripeの従量課金サブスクリプションに、請求する時間や案件の数を投入することで、月毎の請求作業を自動化できるのではないかと思ってメモしていました。
タスク管理や時間管理ツールがWebhookに対応していれば、それをIFTTTやAWS/GCPなどで受けてStripeの
APIを叩くようにできるかなと思います。
あとは、Stripe Connectを使ってプラットフォームを作ってしまうのも面白いかもしれません。
マルチプラットフォームな決済UIの提供
Stripeを使うことで、さまざまな国に対して、さまざまな通貨・サービスで決済を受け付けることができます。
が、そんなStripeでもどうしても1手間必要になる部分があります。それはプラットフォーム対応です。
Stripeでの決済UIの提供は、iOS向けアプリではiOS SDKを、Android向けアプリではAndroid SDKを利用します。そしてWebではStripe ElementやCheckoutを利用します。
このように、どうしてもプラットフォームに応じた言語での実装が必要になる部分があります。
この部分を、例えばReact Native SDKやCapacitor / Cordova / Flutterなどを使う方法やそのワークフローなどについて紹介するガイドもユニークではないかと思います。
さらに踏み込むと、Twilio PayでVUI分野・Unityでゲーム分野などにも進出できるとよりユニークさが増すかもしれません。
LINEやWordPressなどのプラットフォームと深く連携したアーキテクチャ・サンプル
LINEのLIFFやWordPressプラグイン・カスタムブロックなど、決済機能をユーザーに提供するフロントエンド部分のサービス・OSSとの連携については、多くの人が興味を持っていると思います。
これらの連携方法を、徹底的にA to Zで紹介しきるガイドは、無難かもしれませんが、王道的なコンテンツになるのではないでしょうか。
No Codeを突き詰める
StripeはWebhookとPayment Links / Invoicingなどを活用することで、ほぼコードを書かずに決済機能を手に入れることができます。
ですが、APIが使える分、ある程度の規模になると何かしらのコードを書いて動かす形になっているシステムばかりなのではないかと思います。
「本当に1行もコードを書かずに、どこまでStripeの機能をビジネスに活かし切れるか」をチャレンジして、それをガイドとして紹介するのはとても面白い取り組みではないでしょうか。
日本の商習慣を徹底的に再現する
月末締め翌月払いなど、Stripeのコア機能だけではまだ対応しきれていない日本の商習慣はいくつか存在します。
そんな商習慣を現在のStripe APIでどこまで再現しきれるかは、ユーザーとしてもとても興味を持つテーマではないかと思います。
税務や法律など、バックオフィス系業務の知識をStripeの機能にあわせて紹介する
個人情報保護法やEUのGDPRから税務に関する各法律など、「知らなかった」で終わることができない部分が決済では少なくありません。
そんな法律や条例に関するTipsを、Stripeの機能やコードに合わせて「この実装ではここに気をつけよう」のように紹介する記事は、長く重宝されるのではないかと思います。
ガイド作成の参考になるリソース集
ここまで、思いついたものをひたすら紹介してまいりました。
以下に「実際にできるかどうか」や「実装方法の参考」などになるリソース・URLをまとめていますので、あわせてぜひご覧ください。
日本語
- https://stripe.com
- https://stripe.com/docs
- https://qiita.com/advent-calendar/2021/stripe
- https://adventar.org/calendars/5626
- https://adventar.org/calendars/4333
- https://adventar.org/calendars/3096
- https://adventar.org/calendars/2339