Oracleデータベースのエディションとライセンスについてまとめる。
Oracle Cloud(OCI)はここには含まない。
記事の目的
Oracleデータベースの混乱しがちなエディションとライセンスについてざっくりまとめる。
はじめに
まず、Oracleデータベースには"バージョン"があることを前提としておさえておきたい。
11g ⇒ 12c ⇒ 18c ⇒ 19c ⇒ 21c ⇒ 23aiといった流れでバージョンアップしてきている。
(2025年2月時点)
たんにググっただけだと、Oracleの公式サイトさえ情報が古いことが多く最新の情報を得るのが難しい。
最新かつ網羅的な情報を得るなら、Oracleのサポートサイト(My Oracle Support)を活用したい。
※以下のOracleのページにもそのように記載がある。
https://www.oracle.com/jp/database/database-matrix/#reference
ここでは省略するが、バージョンによってサポート期間や期限が変わるので、採用時には重要な点になる。
エディション
"バージョンごと"に複数のエディションが存在する。
"バージョンごと"というのが一つポイントで、バージョンによって選択可能なエディションが異なるので注意。
ただし近年は、有償版として「Enterprise Edition」「Standard Edition 2」のどちらか、
無償版の「Express Edition」のいずれかとなる。
かなり古い例にはなるが・・・
11gだと、Enterprise Edition、Standard Edition、Standard Edition One、Personal Editionが選択可能。
12cだと、Enterprise Edition、Standard Edition 2が選択可能。
といったようになる。
エディションの違いとは、簡単に言えば使える機能や制限事項の有無が異なり、それによって価格も違ってくる。
Enterprise EditionとStandard Edition 2について
・Enterprise Edition ⇒ 大規模向け
・Standard Edition 2 ⇒ 中小規模向け
金額面で言えば、Enterprise Editionの方が高額で、Standard Edition 2の倍以上になる。
無償版のExpress Editionは?
このエディションもすべてのバージョンに存在するわけではなく、18cや21cなど一部のバージョンに存在する。
最新の23aiだと「Oracle Database 23ai Free」として存在する。
ライセンス
エディションとは別にライセンス体系が2通りある。
・Processor
サーバーのプロセッサ数に応じたライセンス体系である。
ユーザー数が多い場合やユーザー数の特定が出来ない場合に有効。
エディションによって、コアでのカウントになるかソケットでのカウントになるか違うので注意。
・Named User Plus(NUP)
使用するユーザー(人)数に応じたライセンス体系である。
ユーザー数が少ない場合に有効。
こちらもエディションによって、最小数が変わるので注意。