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FPGAで6809を作ってOS9を動かす

Last updated at Posted at 2021-05-11

目的

 FPGA上に6809を構築し、FLEXっていうOSを動かした。
 公開されている情報を、組み合わせただけですけどね。
 次にどうするかと考えたて頃で、昔使っていたパソコンを思い出した。
 MB-S1ていう名称で日立製。勿論6809で動いていたのだが。
 当然BASICが動作するのだが、OS-9というOSも使えた。
 ◆◆◆ そうだ、究極の8ビットMPUでOS-9を動かそう ◆◆◆
 マルチウインドが使えたが、80文字x25行の画面サイズでは使いどころが微妙だったけど。

経緯

 OS9といってもappleのOSでは有りません。まあ、判る方には判っている話ですが。
マイクロウェアシステムにより6809のために開発されたリアルタイムオペレーティングシステム。
 6809用として、レベル1とレベル2が存在している。
 レベル1はメモリ64KBの制限が存在する。
 レベル2ではMMUを使用して、64KB以上のメモリが使用可能となっている。
 詳しく知り値ければWiKi等を見てね。
 
OS-9を動かす当たり、当選の如く市場調査。うんやはり先行事例は存在している。
 元々MULITICOMPと言う、FPGAで数種類の8ビットCPUを構築するプロジェクトが在って
 そのFPGAの構想を拡張したのが、MULUTICOMP6809という事になるのかな。
 「MULTICOMP6809
 6809上で各種OSを動かしている。※ありゃ、FLEXもレパートリーに有るじゃないか。
 良く出来ているが、個々の説明がちと足りないと思う。探し方が足りないのかな。

 動作環境は前回の「FLEX09」と同様。
 FPGAへ書き込む回路と、SDカードの登録内容が異なるだけ。
 モニターもブート方法を変更しただけ。※少しバージョンアップしている。

 構築に当たっては、MULTICOMP6809からOS-9関連部分だけを切り出し、
 ソースをコンパイルして、SDカードを作成したら...、動いてしまった。
 シミュレーターの出番は無し。
 これではこの文章の存在意義が無いので、少しだけ性能向上。
  ※OS-9と呼んでるが、実際は本家では無くNitrOS-9と言う分家。
   本家はどうなったのだろう。

ハード

 ソースそのものはMULTICOMP6809と同一。但し、要らないと思われるファイルは削除。
 「NitrOS-9ハード
 Quartus II 13.0sp1を起動して、MicrocomputerPCB\MicrocomputerPCB.qpfを選択する。
 コンパイルし、ターゲットボードにロードする。
  ※使用しているFPGAが古いので、之で無いとコンパイルできない。
 ROMとしてCAMELFORTH_2KRAM.hexが選択されていた場合は、FORTHが起動し'OK'が表示されるので、'NITROS9'と入力すれば、OS-9が起動する。
Image6.jpg

SDカードの作成

 SDカードの作成はLinux環境下で行う。※MINGW32で作成した。
 MULTICOMP6809用のカードは、複数OSが起動可能に設定するようになっており、
 OS-9では、80MB(1048576 * 80/512 = 0x2.8000)以降の位置に書込む。
 作成はmulticomp6809のSDcard\create_sd_imageのスクリプトでイメージデータを作成する。
 問題点は  OSイメージが見当たら無い って事。少々諦めていたが、
 multicomp6809\nitros09\nac_notes.txtに作り方が書かれていた。

 「NitrOS-9」をダウンロードし、
 'make dsk PORTS=mc09' で nitros9\level1\mc09  に NOS9_6809_L1_v030300_mc09_80d.dsk が
 'make dsk PORTS=mc09l2' で nitros9\level2\mc09l2 に NOS9_6809_L2_v030300_mc09_80dxl.dsk が
 作成される。※勿論此方もLinux環境で
 ※念の為作成したDSKを「上げておく」。

 次にbin\create_sd_imageの190行当たりに書かれているが、ディレクトリを適切に設定、
 create_sd_imageの起動により、multicomp09_sd.imgが出来上がる。
  ※256byte/sectorのデータを512byte/sectorに伸長(二回書き)している。
  ※他のOS登録部分がエラーとなるが無視。
 これをwin32diskimager等でSDカードに書込む。

モニターからのブート

 別にMULTICOMP6809のCAMELFORTHが嫌いな訳ではないが、改定方法が不明。
 リセット即OS-9起動をやりたい場合、CAMELFORTHでは対処できない。
 そこで、前回作成のモニターにOS-9ブート機能を追加した。
 モニター動作時に、'B'+RetでNITROS9が起動する。
 モニターを少し弄れば、リセット起動可能だろう。
 「NitrOS-9モニター
  ※モニターのアセンブル方法はFLEX09と同様。

ディスクデータの操作

ディスク交換は、Linuxでの操作が必要となるので、
 ディスクデータの操作の為に下記コマンドをモニターに追加。
  Ux (xはドライブNo)
   カレントドライブをxに変更する
   モニターのR/Wコマンドはカレントドライブに対し行われる。
  Ux Ly (yはモニターに記載のSDDRV_1-4の位置)
   'U1 L0'で、ドライブ1にSDカードの先頭エリアのディスクデータが、倍サイズに伸長して書き込まれる。
  Ux Sy
   'U2 L3'で、ドライブ2の内容がSDカードの先頭から4番目のディスクエリアに、ハーフサイズに縮小して書き込まれる。
 ※SDカードの先頭エリアには、720KBx4のデスクイメージを設定可能。DOSのCOPY /Bコマンドで作製可能。
  U4 - U7 のコマンドで選択可能。R0001で街頭ドライブの先頭セクターが表示される。
 ※個別にドライブの交換が可能だが、書いて見ると説明がしずらいし判り難い。判んなかったら使わないで。

動作保証について(2022/07/19追記)

 この記載を見られた方で、記載の通りにやったが動作しない、ハードは正常なので公開しているソフトがおかしい。無駄な時間を費やしたと、ブログに公開されている方がおりました。
 本記載では6809は30MHzで動作しており、拡張RAMには配線遅延等も含めアクセスが33ns以下の物が必要です。
 しかし、その方のハード構成を見ると55nsアクセスのRAMを使用しており、之では正常動作する訳が有りません。
  ※本例ではアクセス10nsのRAMを使用。
  ※CPUクロックを下げれば動くだろうが、SDへのアクセスを遅くする必要が有るかも。
 環境に合わせハード等を変更するのであれば、それがどの様な結果を及ぼすのか理解してください。
 それが理解出来ないのなら誤ったクレームを付けないで頂きたい、無知の恥をさらすだけですよ。
 本記載は完全な動作を保証している訳では有りませんが、少なくとも動作確認が得られたものをソースと共に公開しております。
 これは、追試を行う方への最低限の利便性を提供するためであり、自分なりの未来へのささやかな投資と考えています。
 また、記載が説明不足な事は承知していますが、此処は学校では無く、更に一から説明したら此処には書ききれないでしょう。
 詳細な動作はプログラム、回路図から読み取って下さい。不明な点は文句を言う前にググって調べるべきでしょう。

総括

 意外に簡単に出来たが、multicomp6809が上手く出来ていたという事だろう。
 伸長(二回書き)せずにデータを扱いたかったが何処なのか良く判らん。(レベル1はドライバが見つかったが)
 当然ですが、上記記載内容は全て無保証であり、各自の責任においてご利用願います。

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