はじめに
本記事ではAWS初心者の私がどのようにしてSAAに合格できたかを記載しています。
SAAは2022年8月からC03に更新され問題傾向が変わり難化しており、以前であれば「単語暗記のみで合格できるので1週間もあれば大丈夫」等の声もありましたが、今回受けて個人的にはかなり対策が必要だと感じました。
同じようにAWS初心者での初受験を検討されている方の参考になれると幸いです。
初めに受験時の私の状態や全体を通してのポイントを挙げておきます。
- エンジニア歴は10年程度だがアプリ(バックエンド、モバイル)中心でインフラ経験はなし
- AWSの業務利用経験はゼロでEC2など代表的な用語を何となく知ってた程度の知識
- 学習に費やした時間は合計120時間、費用は受験日含めて21,500円
- 学習始めてから受験まで5か月
- 結果は72/75%で合格
受験のきっかけ
自分のキャリアを考えた時にクラウドに関する最低限の知識は押さえておかねばという危機感は元々ありましたが、仕事関係でAWSの構成図が全く分からなかった事に本格的にマズいと思ったのがきっかけでした。
また自分自身の傾向として自己研鑽が読書等のインプットに寄りがちで強制的にアウトプットが求められる資格形式の方が定着できそうに思い受験を決心しました。
学習方法
学習は主に書籍、オンライン教材を用いて行いました。
書籍
『AWSの知識地図 〜現場必修の基礎から構築・セキュリティまで』
対策本ではないですがとりあえず無知の状態から試験範囲であるAWSの基礎を知るために購入しました。
実際にAWSで環境を作りながらVPI、EC2、ELB、RDBといった一連のサービスを体験できます。
本番でもこの辺の挙動を問われる設問もちらほらあったので読んで終わりでなく触ってイメージを掴めたことは有益でした。
細かい部分を理解するのに著者であるクラスメソッドさんのブログにもよくお世話になりました。
『徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]対応』
他のベンダー資格でも出版されているいわゆる定番の試験対策本です。
『AWSの知識地図』で全体像を把握した後でこちらの書籍で細かい知識を補填、暗記していきました。
図や表なども多く読みやすいので参考書としてはこの一冊でも十分かと思います。
ただ一応最新版ですが、一部既に廃止されたサービスが載っていたりと情報が古い個所もありました。
また章の後に問題集もちょっとだけあるのですが、本番に比べてだいぶ易しいので問題集は別途用意したほうがよいです。
オンライン教材
AWS認定資格 無料WEB問題集&徹底解説
有志によって運営されているありがたい無料の試験対策サイトです。
会員登録をしなくても一問一答形式で問題を進められます。
私は400問ぐらいまで進めましたが(和約により)ちょっと癖のある問題文なども本番に近く、難易度もバラツキはありますが難問だと本番相当のレベルではあると感じたので無料でここまでできるなら十分だと思いました。
要領のいい方であれば問題集はこれだけでも合格できるかもしれません。
【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
こちらはオンライン学習サービスであるUdemyの有料(1,800円)のオンライン模試です。
1万を超える費用を投資している以上、念のため確実に一発合格できるレベルに仕上げたく当初は紙媒体で模試を探していたのですが、あまり商品がなく評価も微妙だった中で行き着いたのがこれでした。
結果的には有料ですが十分お値段に見合う良質な教材でした。
内容は全6回の本番形式の模試が実施でき、設問に対する講師への質問も行えます。
難易度は本番より難しいという評価もありますが、私は同等ぐらいかなと思いました。
いずれにせよこの模試で合格ラインに達していれば合格への道はかなり近づきます。
ちなみに模試以外に試験対策講座も販売されており、Udemyはちょくちょくセールをやっているのでその際にまとめて購入してしまうのもよいと思います。
またSAAは3年ごとに更新する必要があるのですが、修了期限もないので一度購入すれば次回受験時も再利用できるのが嬉しいところです。
学習時間
学習は上記紹介の順序で行い週10時間程度は費やしました(合計120時間程度)
配分は「知識地図:徹底攻略:無料問題集:模試 = 2:4:1:3」ぐらいの感じでした。
当初は学習開始2か月後には受験しようと意気込んでいたのですが、15,000円という出費ゆえかなり慎重に学習時間を確保したのと途中エルガドとハイラル出張していたこともあり、結局5か月後に受験となりました。
結果と振り返り
試験結果
そんなこんなでテストセンターで受験し、当日中に結果がメールで届きました。
結果は752点と慎重に進めた割に危うかったですが何とか720点の合格ラインを越えて合格することができました。
振り返り
第一問から全く分からず頭が真っ白になりかけましたが、時間的には余裕もあったので落ち着いて自信のない問題は後回しにしつつ対処していけました(全題解いて半分弱は「後で見直す」になりましたが^^;)。
65問という長い道で長文を読まされる問題や選択肢も多いので、焦らず自分のペースで進めていくのがいいと思います。
やっていてよかったこと
結論としてはUdemy模試の反復演習が一番効果的でした。
私は模試全6回中初め4回のみを2~3回繰り返し、最初は50%程度の正答率だったのを90%以上は取れるようにしていきました。
模試の難易度は高いので初回で72%以上を取れなくても復習して取れるようにしていけば問題ないです(逆に初回で取れる人はまず合格できると思うのですぐに受験するのがよいかも)
本番では模試と全く同じという問題はさすがにありませんでしたが、それでも消去法で半分程度には絞れたので後は相当運が悪くなければ大丈夫かと思います。
また模試では見なかった割に出題の多かった設問としては以下のような物がありました。
(この回だけかもしれないのであくまで参考情報としてご理解ください)
- ECS、EKS等のコンテナ系
- Secrets Manager、Parameter Storeといった認証系
- PII関連
- S3、EBS、EFSの使い分け
おわりに
2023年は春のTOEICに続きSAAも取得できたことで非常に充実した一年にできました。
資格試験の是非は色々ありますが、個人的にはスタイルに合っていますし自己有能感も爆上がる(重要)ので来年はPMPや他ベンダー系の資格にも引き続き挑戦していきたいです。
AWSについてもまだペーパードライバー状態なので知識を実践に活用できるよう個人開発等で引き続き学習していこうと思います。