はじめに
こんにちは。エンジニアリング組織のマネジメント責任者、新井です。
この記事は、mediba Advent Calendar 2021 16日目の記事となります。
組織課題における課題解決については、マネージャーを中心に行っていましたが2021年4月より
- 誰でも参加が行える状態
- 個の総和で課題解決を行える状態
を実現するために運営を始めた、「センター活動の民主化」の取り組みについて紹介させて頂きます。
なぜ始めたのか?
マネージャー主体での組織課題の解決では、
- 現場での課題から遠いケースがある
- 不透明及び健全性が担保されにくい
- 個の総和で成果を実現できていない
という3点が課題として顕在化してきた状況があったため、誰でも参加が可能な民主化活動を実施する流れとなりました。
民主化活動の実現にあたっては、エンジニアリング組織内での活動報告で以下のメッセージと共にメンバーの募集を開始しました。
民主化活動の内容
概略
マネージャーを中心としていたセンター組織の運営活動を、多様性/透明性を実現するためスタッフレイヤー含めたボトムアップの体制で活動できるよう組織変革を行う
目的
センタービジョンとして「良いものを届け続ける」ために個の総力を最大化させることでエンジニア組織としての成長を実現する
ゴール
まずは、センター内における組織活動において、マネージャー含めスタッフ主導での課題解決推進が行える状態となっていること
活動概要
5つのチーム活動を進める
- 採用チーム
- 横断連携チーム
- 教育/オンボーディングチーム
- 技術力/ガバナンスの向上チーム
- 評価制度チーム
チーム内での役割/権限
- 役割
- マネージャー(1〜2名くらい)
- 推進体制のリード/フォロー、施策の検討/実施
- 決裁(費用、役員方針、制度など)が必要なものがあれば対応
- スタッフ(3〜4名くらい)
- 施策の検討/実施
- マネージャー(1〜2名くらい)
- 権限
- マネージャー
- 最終的なチームでの活動アウトプットに責任をもつ
- スタッフ
- 実施内容の意思決定(チームで意思決定)
- マネージャー
活動に関わった評価について
活動における評価については、スキル評価にて加味
各活動におけるステップ
- スタッフ募集/体制構築(3〜4人チーム目処。マネージャー除く)
- 5月末くらい
- 各個別活動における課題に対し、上期中のアクションプランの策定
- 6月末くらい
- 定期的な活動の実施
- 週1くらい
活動詳細
採用チーム
20年度でできたこと
- 採用プロセスの定義化
課題
- プロセス周りは整備できたが、そのプロセスが実採用の効率化、質に向上する状態に紐付いていない
- 採用充足率が満たせていない
アクションプラン例
- 母集団形成の仕方(リファラル、ダイレクトなどで数を集める)
- 採用に繋がる広報活動を考える
- エンジニア採用専門の人員を補充
- etc
横断連携チーム
20年度でできたこと
- スタッフを巻き込んだ活動
- センター活動報告会の運営
- KGDC
- mediba Tech Cafe
課題(継続)
- 継続的に社外発信を行い、medibaの認知度/採用活動へ繋がる好循環を生み出すサイクルを実現する
アクションプラン例
- センター活動報告会の運営
- 一部エンジニアのみでの情報発信
- 社内外での範囲を広げる
- 継続的なアウトプットの仕組み
- etc
教育/オンボーディングチーム
20年度でできたこと
- 新卒のOJT
課題
- 入社時/社内での異動時に技術やサービスに関する情報/知識のキャッチアップがしづらく人材のアロケーションがしづらい
アクションプラン例
- 各プロダクトの技術/サービスの共有化
- 新卒/中途含めて、OJTが体系化
- etc
技術力/ガバナンスの向上チーム
20年度でできたこと
- とくになし
課題
- プロダクト毎での技術最適化が進んだため
- 横断的なナレッジが溜まりづらい
- 品質に対するガバナンスを効かせづらい
- アーキテクトレイヤー毎の統制がとれにくい
アクションプラン例
- 技術採用方針(ガイドライン)の格子作成
- 各職能における領域の方針
- 主要言語くらいは銘打っておく(その限りでは無い、という注釈付き)
- etc
評価制度チーム
20年度でできたこと
- スキル評価会の導入
課題
- スキル評価会だけではカバーしきれていない評価の仕組みを整備する必要がある
アクションプラン例
- スキル評価のPDCAの実行
- グレード基準の細分化
- MGR/フェロー役割/評価定義
- etc
活動してみて
活動開始にあたっては、実業務で忙しいスタッフが参加してくれるのか、マネージャーで実施すべきなのではないかなどいろいろ不安なではあったのですが、当初チームとして集めたかった人数よりも多く、みんなが参加してくれる状況となり、目的としていた「マネージャー含めスタッフ主導での課題解決推進が行える状態となっていること」については早々に実現することができました。
これが本当によかったと思えたことになります。
上期が終わった時点では、各チームで各々のアウトプットがでている状況になりまして、下期に向けたアクションプランの組み立てまで実現でき、継続して各チームで組織課題の解決を行っている状況となります。
引き続き、よりよい組織運営、エンジニアが働きたいと思える組織になる様努めていきます。
共に課題と向き合い解決してくれる仲間も募集しております。
以上、ありがとうございました。