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RTX5090で、StableDiffusion Automatic1111 を動かしてみた

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nVIDIA RTX 5090を入手!

2025年1月30日に発売されたnVIDIAの最新グラボ、RTX5090は、40万円越えのプライスにもかかわらず、出荷量が極端に少ないせいか、転売ヤーに目をつけられてしまい、定価ではまったく入手できない状態が続いていました。

各ショップは抽選販売を実施していましたが、手あたり次第応募するもすべて落選。それもそのはず、TSUKUMOの抽選販売には15000人以上の応募があったそうで、絶望的な確率だったようです。(おそらく当選は10枚程度)

定期的にショップのWebやAmazonをチェックするも入手できず、落胆していたところに2月28日MSIからニューモデルがリリースされ、2月28日の午前0時にAmazonから10枚ほど正規版が販売されました。発売元はAmazonで、正規代理店&メーカー保証2年の品物です。当然ながら定価での販売となります。すかさずポチりました。GeForce RTX™ 5090 32G SUPRIM SOC 定価約50万円(税抜き)の2565MHzオーバークロック版のハイエンドモデルになります。

RTX5090開封の儀

待つこと1日、遂に届きました! 
P_20250301_135254.jpg

噂通り、でかくて重いです。実測2872gでした。
P_20250301_140113.jpg

装着しました。フルサイズのATXマザーボードがITXサイズに見えます。ケースはフルタワーサイズでないと厳しいですね。
P_20250301_143129.jpg

話題となったROP欠落問題をGPU-Zでチェック。176個のROPを確認できて一安心です。
gpuz.png

RTX5090でStableDiffusion動かない!

nVidiaの最新のStudioドライバーをインストールして起動、無事に3D系のアプリが動きました。Unityもかなり快適になり、当然ながら以前の4070Ti-Superと比べると倍ぐらい速くなった体感です。

ところが、生成AIでおなじみのStableDiffusion(Automatic1111)がエラーで動きません。どうやらpytorchがGPUを正しく認識していない模様。そういえば、Impressの記事でtorchを最新にしないと認識しないという記載があったことを思い出しました。

Impress pc watchの記事
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/nishikawa/1665307.html

以下、記事からの引用です。

GeForce RTX 5090はドライバのバージョン57x系(以上)、CUDA 12.8系(以上)でしか動作しない。
これに伴いPyTorchも/whl/nightly/cu128にしなければならず、conda activateで使用するア
プリの環境ごとに更新する必要がある。

やはりというか、グラボ用のドライバを入れただけではダメでnVidiaのCUDAドライバとそれに伴うライブラリを更新しないと動作しないという事です。

CUDA Toolkitのインストール

まずは、Cuda ToolkitをnVidiaのページからダウンロードします。
https://developer.nvidia.com/cuda-downloads

OSのタイプなどを選択するとダウンロード開始します。

image.png

ダウンロードしたらインストールし、PCを再起動してください。 再起動を促すメッセージは出ませんが、再起動しないと有効にならないようです。

PyTorchのアップデート

以下、StableDiffusion Automatic1111の場合です。
まず、pipでtorchなどの最新版をインストールしますが、pc-watchの記事にあるやり方だと torchaudioがエラーとなってインストールできませんでした。
StableDiffusionではtorchaudioは使わないので、単純にインストールからはずしたところ、うまくいきました。
以下、インストールの手順となります

# stable-diffusion-webuiのディレクトリ
cd venv/Scripts
# python環境のアクティベート
activate
# 念のため古いバージョンをアンインストール
pip uninstall torch torchvision
# 新しい torch torchvisonをインストール
pip install -U --pre torch torchvision --index-url https://download.pytorch.org/whl/nightly/cu128

これでtorchのアップデート完了です。この後は、いつものようにwebui-user.batを起動するとAutomatic1111が立ち上がり、正常に動作しました。爆速です!

SDXL(1024x1024)だと、これまで16GBの4070Ti Superではバッチサイズ2以下じゃないとメモリに収まりませんでしたが、32GBの5090はバッチサイズ8まで行けました。VRAM容量の恩恵は計り知れないです。

image.png

SDXL(1204x1024) 8バッチ生成時のGPU負荷です。
image.png

100%使い切っていますが、GPU温度は60度弱ぐらいでした。

コネクター融解問題のチェック

RTX5090は600W(12V 50A)という強烈な消費電力のため、電源コネクタが融解したという記事を見ました。おそらく接触不良が大きな要因かとおもいますが、粗悪なコネクタでも危ないですね。いちおう電源もMSI製の1300W電源で最新のATX3.1使用のものです。

気になるコネクタ部分の温度を計測しました。
P_20250301_155751.jpg

やはり、50℃と熱くはなっていますが、溶ける温度ではありません。バックプレートも50℃以上とかなり熱くなるので、こちらのほうが気になりました。

コネクタ融解問題は、このサイズに50Aを流すというのが少々厳しいのではないかとおもいますが、とにかく接触抵抗が少しでもあると猛烈に発熱するので、コネクタの金属部分をアルコールなどで清掃するのが良いかと思います。あとは粗悪品のケーブルを絶対に使わないこと。正しく使えばプラスチックが溶ける温度(200℃前後)までにはならないかと思います。

終わりに

RTX5090が届いて1日しか経過していませんが、とにかく快適です。50万円超のプライスはダテではないです。

次は、LLMなどのAIの学習や推論を試してみようと思います。32GBのメモリに収まる範囲ならば、おそらくA100よりも高速だとおもうので楽しみです。

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