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ベクトルタイルの魅力と実践:Raspberry PiとIPFSを活用したウェブ地図

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今回はIPFSとRaspberry Piで運用されるベクトルタイルのウェブ地図についてお話しします。最近、私たち国連スマート地図グループでは、Raspberry PiとIPFS(InterPlanetary File System; 惑星間ファイルシステム)を活用してベクトルタイルの実践を行っています。最新の実践は、次のリンク先にあります。

このリンクは、Brave のような IPFS 対応済みのブラウザでアクセスすると「ipfs://bafybeig7wbc5gd7oty5l36643o66n75jmtbzv6rzre2kop232vhoynjm64/#12.06/-1.45158/-48.46963」のようにURLが書きかわり、ブラウザまでIPFS経由でタイルが届きます。かっこいいですね。この機会に、ベクトルタイルの魅力とRaspberry Pi、IPFSの役割について詳しくご紹介します。

ベクトルタイルは、地理空間情報をベクトル形式で表現することができるデータ形式です。その特徴としては、データの効率的な転送、柔軟なスタイリング、高品質なレンダリングなどがあります。ウェブ地図でベクトルタイルを利用することで、より滑らかで高速な地図表示やインタラクティブな操作が可能になります。

この実践では、Raspberry Piを利用してIPFSノードを構築し、ベクトルタイルデータをホストしています。Raspberry Piは省電力で手頃な価格ながら、ウェブ地図の小規模なホストには耐えられる処理能力を持っています。IPFSは分散型ファイルシステムであり、データを分散して保存することで高い信頼性と可用性を実現します。

具体的には、Raspberry Pi上で動作するIPFSノードによって、ベクトルタイルデータがホストされています。IPFSの分散ネットワークを通じて、地図データを効率的に配信し、ウェブ地図の表示を可能にしています。これにより、データのセキュリティやパフォーマンスが向上し、ユーザーはスムーズな地図体験を得ることができます。

また、この実践では、Protomaps Basemapsというベクトルタイルセットを利用しています。Protomaps Basemapsは、BSD 3-Clauseライセンスで提供されており、高品質な地図データを提供してくれます。このベクトルタイルセットは、Open Database Licenseのプロダクションワークとして配布されており、冒頭のデモサイトでそうしているように、OpenStreetMapの属性表記が必要です。

Raspberry PiとIPFSの価値は、この実践において大きいと考えています。Raspberry Piの低コストかつ高性能な性能は、ウェブ地図の実現において貴重な役割を果たしています。また、IPFSによる分散型ファイルシステムは、データの信頼性と可用性を高めることで、安定した地図配信を実現しています。

ベクトルタイルの魅力とRaspberry Pi、IPFSの活用によって、私たちはより効果的なウェブ地図の実現を追求しています。新しい技術とアイディアを組み合わせることで、地理空間情報の表現方法や利用体験を向上させることができるのです。

以上が、ベクトルタイルの魅力とRaspberry Pi、IPFSを活用したウェブ地図の実践についての説明です。この実践を通じて、より良い地図体験を提供し、地理空間情報の利活用に貢献していきましょう。ご意見やご質問がありましたら、お気軽にお知らせください。

国連スマート地図グループは常に新しい参加者を求めています。我々の活動には、https://github.com/unopengis/7/issues 等から参加いただくことができます。

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