ベクトルタイルを、例えば元データと突き合わせて確認する場合には、デスクトップ GIS で確認するほうが何かと便利でしょう。そこで、業務環境を想定して Windowds と QGIS を使い、ベクトルタイルを見ることができることを確認してみました。
下準備
- QGIS 3.6.0 Noosa をインストールしました。
- Vector Tiles Reader を QGIS の中からインストールしました。
実地確認
Vector Tiles Reader には Server, MBTiles, Directory の3機能があります。うち、Server と MBTiles について動作確認してみました。
個人的な感触としては、Vector Tiles Reader の TileJSON 対応及び Mapbox Style 対応は脆いと感じました。TileJSON については、そもそも仕様の収斂がうまくいっていないところがありますが、Vector Tiles Reader が必須としている vector_layers など、それほど一般的には実装されていないので、かなり我慢強く試してみても、Invalid TileJSON というエラーメッセージを戻してきます。
また、Mapbox Style を反映させることには成功できませんでした。私は expression を多用する方向に振り切っているのですが、例えば expression には(まだ)対応しないという設計判断をして開発を進めているとすると、うまく動かなくてしかたないのかなと思います。
いまのところ、この Vector Tiles Reader は、OSM ベースの少数のベクトルタイルサービスがうまく動くことを狙いに開発されているという段階であるように思います。
唯一、ある程度まともに動いたのは、MBTiles から .mbtiles ファイルを指定する、という方法でした。.mbtiles ファイルの中にあるメタデータを読み取って、適当に読み込んでくれます。スタイルは手探りで設定する必要はあるかもしれませんが、TileJSON や Mapbox Style を Vector Tiles Reader のために試行錯誤して調整するよりは、そういう設定をするほうが手っ取り早いかもしれません。