Raspberry Pi 4B をモバイルバッテリーで駆動させ、バッテリーの性能をある程度出し切ったところで安全にシャットダウンしたいと思っています。
そのために、まずは無負荷でどのくらい稼働するか実験をしたところ、その結果を次のように理解しているところです。
- モバイルバッテリー駆動の目安はざっくり10時間前後
- 電圧降下を捉えるのはおそらく難しく、タイマーをかけてシャットダウンするのが現実的
コンテキスト
yata
国連ベクトルタイルツールキットでは、その Raspberry Pi 運用である UNVT Portable をソーラーパネルとモバイルバッテリーで稼働させるノウハウを蓄積・共有し、能力構築のコンテキストを広げるとともに、将来的な現場配備の選択肢を増やしたいと思っています。
kagero
実際に、バッテリー駆動させてみる実験を進めてみました。
結果の分析
出揃った結果を見て、私は次の通りとらえたいと思います。
バッテリー | 無負荷稼働時間 | 稼働目安 | 稼働目安の長さのイメージ |
---|---|---|---|
PowerCore 20100 | 26時間 | 18時間 | 人間が起きている時間 |
PowerCore 10000 | 15時間 | 10時間 | 人間の稼働時間 |
PowerCore 5000 | 7時間30分 | 4時間 | 人間の稼働時間で言う半日 |
なお、これらのバッテリーが切れる直前に、Raspberry Pi 4B 側で電圧降下(under-voltage) が観測されるか実験してみましたが、5分間隔の観測では、電圧降下は検知されませんでした。
バッテリーが切れる前にシャットダウンをするためには、電圧降下をとらえてシャットダウンをすることを考えるのではなく、稼働目安時間になったらシャットダウンするようにするのが現実的だと思います。
追伸:ソーラーパネルの出力との関係
yata で調達されたソーラーパネルは、晴天時の日光直射時には安定して 5V2A または 5V1A の入力を作ってくれます。つまり、10W または 5W のパワーソースとして動いてくれます。
PowerCore 20100 はつまり 20Wh のリチウムイオン電池であると捉えることができますが、このソーラーパネルを使えば、数時間程度で充電が進むことになります。
他方で、実際には日本の関東地方の5月、6月の場合、日光直射が数時間にわたって連続的に続くと言うことはなく、また、ソーラーパネルに日光が直射するようにソーラーパネルの角度を調整することはそれほど簡単ではありません。
体感としては、次のような感じの運用イメージになります。
- PowerCore 20100 を充電したければ、晴天の1日が必要。運が良ければお釣りがくる。
- PowerCore 10000 や 5000 は、確かに数時間で充電できると言うイメージ。ちょっとした晴天時に置いておくと、電力が貯められると言う感覚がある。