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git使いへのステップアップ

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gitはそもそもバージョン管理に使われる.
バージョンをファイル名に追記したものを量産するのではなく,ファイルは1つ,ただしバージョン管理システムにそのいろんなバージョンを管理させる.git の管理物は .git フォルダに格納される.

すなわちバックアップをとるようなものだ.

どうせバックアップするなら別のストレージに置きたくなる.それをリモートリポジトリという.
バージョン管理するだけなら,リモートリポジトリは不要だ.
リモートリポジトリには,子分(クローンリポジトリ)と親分(所謂リモートリポジトリ)

TL;DR

  • ファイルの管理(バージョン管理): init, add, rm, mv, commit, (restore, reset, revert)
    • 派生ファイルを作る場合 : branch, switch, merge, stash
  • リモートリポジトリ: remote, fetch

0.リポジトリ(Repository)とは

編集歴を保存しているディレクトリのことである.
編集歴は.git/というディレクトリに保存されている.
.git/を削除したら普通のディレクトリである.

1.Gitの始め方(リモートリポジトリ不要)

おもむろに,今,編集歴を記録していきたいディレクトリがあるとする.
そのディレクトリに行き,

% git init

git statusを打つと,現在の状況が表示される.

% git status
Untracked files: (use "git add <file>..." to include in what will be committed)
file.txt
file2.txt

1.1. staging(tracking): 管理対象を決める.

  • 管理したい変更(ファイル追加,ファイル内容変更)を記録する
% git add <FileName>
% git status
Changes to be committed: (use "git rm --cached <file>..." to unstage)
newfile: file.txt

Untracked files: (use "git add <file>..." to include in what will be committed)
file2.txt
  • 管理したい変更(ファイル削除)を記録(untracking)
git rm <FileName>
  • 管理したい変更(ファイル名変更)を記録
git mv <FileName> <NewFileName>

track しているファイルを記録前に戻す

git reset <FileName>

1.2. commit:編集歴をコメント入りで追記する

  • 編集歴追加の準備

編集歴(commit log)には,

  • 編集者の名前とメアド
  • コメント
  • 編集内容

が記録される.したがって,まず名前とメアドをgitに教えておく

git config user.name="名前"
git config user.email="メアド"
  • バージョンアップロード(コミットする)
git commit

commitした変更をなくす(というcommitを作る)

trackしているファイルはそのcommitの前のcommit後状態に戻される

git revert <commit>

2. バックアップ

2.1. バックアップを作る

こんがらがるので,現在Aというリポジトリがあるときに,Bというリポジトリを新しく作るとする.

  • クローンリポジトリ(バックアップ)になりたい側Bで:
git clone <PathToクローン元リポジトリA>

リモートAをクローンした場合,ローカルBのブランチの状況は,

  • origin/master
  • master

の2つのブランチができる.origin/がリモートレポジトリAのコピーである.
何もないほうが,ローカルレポジトリBである.クローン直後はAとBのmasterは同じである.

  • 構成ファイルが見えなくてもいいならベア(裸)で

B側で,

git clone --bare <PathToクローン元リポジトリA>

2.2. バックアップからコピーする.

cloneすればいい.

  • リモートリポジトリと全く同じだと親子関係が不明なので,リモートAをmaster(本店),自分Bはブランチ(支店)になり,自分のほうのmasterを消す.

バックアップと言っているが,実際はバックアップ元とバックアップ先の区別がなくなってしまう.remoteブランチを持たないほうが原本かもしれない.

気持ち悪い場合は,リモート(クラウド)にmaster,PC(ローカル)にはmasterを置かないという手がある.

git branch <NewBranchName> 
git switch <NewBranchName>
git branch -D master

2.3. リポジトリ間の同期

リポジトリがAとBの2つあり,

A - a
  - b

B - a
  - c

というディレクトリ構造だとする.

バックアップの基本は,「すべてをバックアップに取り込む」である.つまり元は無かった要素を追加する.自分の何も消さない.

集合でいえば,Aがバックアップ先だとすると,$A\cap B$を作る.
今の場合,Aにcが加わる.bはバックアップ元Bにないが,消されない.

A - a*
  - b
  - c

B - a
  - c

aは,AにもBにも存在するので,3つ選択肢がある.

  1. Bのaを全面的に採用する.(Aのaは消える)
  2. Aのaを全面的に維持する.(Bのaはバックアップされない)
  3. 同期するときに手作業でいいようにする.

バックアップ先をAとするバックアップ元がBだけであれば,BのaはAのaから一方的に編集されたものなので,「1.Bのaを全面的に採用する」で全く問題ない.gitレポジトリは編集歴を保持しているため,2つのレポジトリの編集歴からこの判断ができるとき,自動でBのaを全面的に採用する.

問題が起きるのはバックアップ元がB以外にCがあり,Bがバックアップした後にCがバックアップしたことで,「BのaはAのaから一方的に編集されたもの」とは言えないときである.このときconflict(衝突)となり,3つの選択肢を手動で選ぶ必要がある.

自動であれ手動であれ,同期は内容が変わった側のレポジトリでは1つのコミットとなる.

  • AにBを,反映させる:Aを$A\cap B$にしたい

Bから

git push

A側にconflictが起きる場合がありそうだが,実は絶対に起きない.なぜなら,編集歴が一方的でない場合は,そもそもpushしようとしてもできないからである.pushする前にpullせよと言われる.

  • AをBに,反映させる:Bを$A\cap B$にしたい.

Bから

git fetch A
git merge A/master

conflictしない場合は,自動で同期コミットされる.

conflictするかもしれないが,上記の3つの選択肢をしっかり選んで解消し,解消するために行った編集を新しくcommitする.(手動で同期コミット)

3. ブランチ

3.1. レポジトリとブランチ

レポジトリが銀行だとすると,ブランチは支店である(そもそも支店の英訳はbranch).ふつうは本店があってmasterというブランチである.

ラーメン屋ののれん分けのアナロジーでいえば,各のれん店がブランチである.
元祖の店がmasterである.

銀行にしても,のれんにしても,必ず店がある.私たちが実際に触れるのはどこかの店である.すなわちレポジトリには必ずブランチがあり,私たちはブランチに触れる.前節まで言っていたレポジトリは実際は,ブランチのことであった.

ただ,店名を指定しない場合は,代表店masterを指す決まりである.

3.2. ブランチの使い方

つまり,ディレクトリの交流(pull,push,merge)は,

  1. 同一レポジトリのブランチ間:A/a -- A/b
  2. 異なるレポジトリのブランチ間:A/a -- B/c

1は必ず同一のサーバの中であるが,2では各レポジトリは異なるサーバにあると考えるのでレポジトリはURL表記の別名を

git remote add 名前 URL

で登録する.

バックアップ用途で新しいブランチでなく,新しいレポジトリを用意するのは,異なるサーバにバックアップを置きたいからだとか,どこからでも見に行けるクラウドに置きたいからである.

3.3. ブランチの使いどころ

レポジトリを分けるのではなく,同一レポジトリ内でブランチを分ける動機は,masterを書き換えるのは畏れ多いので,ブランチを作って実際はそこを普段使いするってところだと思う.ブランチなくても,いつでもある時点のmasterに戻ることはできるが,度重なる編集歴にその「ある時点」が埋もれてしまうのが嫌なので,開発終了したら不要となるような編集歴をまとめて別に管理したいがために,ブランチを分けるのかもしれない.ブランチはトカゲの尻尾切りのように本体からまとめて削ることが簡単なのである.基本的に普段使いのブランチは短命である.

バックアップ先と元の話でいえば,バックアップ先がmasterで元がdevelopブランチかと.masterに取り込んでもらうには相当のそれなりの承認が必要だ的な.

なので,チーム開発するときは下っ端はmasterを触らない.いじるのは自分だけのfeatureブランチを作ってイジリ,それを直属の上司にdevブランチに集めてもらう.devブランチは,もっと上の上司にmasterに集めてもらう.

いずれにせよ,masterという絶対的な名前のブランチではない,別のブランチを普段使いする癖をつけていたほうがいいかもしれない.masterは神であり唯一なのである.

4. commitの名指し(ポインタ)

コミットを行うとハッシュ値が割り振られる.

このハッシュ値は,そのコミットを行った直後の状態を表す.

復元する場合にこのハッシュ値が必要であるが,長いので最初の数桁だけを指定してもよい.また,ハッシュ値の別名となるようなポインタがある.

  • ブランチ名:ブランチは上記の3で説明したが,こんがらがるかもしれないが,「ブランチ」は「そのブランチの最新のコミット直後の状態」へのポインタである.
  • HEAD:現在の「ブランチ(ポインタ)」を指すポインタ

ポインタ演算
- p~ :ポインタがあるコミットを指すが,そのコミットの1つ前のコミットを指す.
- p~~ :さらに1つ前
- p~n :n個前のコミットを指す.

5. github

5.1. Fork

github内でのcloneである.pullやmergeではないのでconflictがない.

pullしたい場合は,pull requestからcompare across forkで,
方向(「自分 <- fork元」)を間違えないようにして,pull requestを自分から自分に送って自分でmergeする.
conflictがあるかもしれない

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