こんにちは!今回は、AWSネットワーク設計でよく出てくる "VGW" こと Virtual Private Gateway について、初学者でも理解しやすいようにまとめてみました。
🔰 VGWって何?
VGW(Virtual Private Gateway)は、AWSの仮想ネットワーク(VPC)とオンプレミスのネットワーク(自社オフィスなど)をVPN接続や**専用線(Direct Connect)**でつなぐための"AWS側の玄関口"です。
簡単に言えば、クラウドと自社ネットワークを安全に接続するためのルーターのようなもの。
🏢 シェアオフィスに例えてみよう!
- VPC = あなたが借りたシェアオフィス(AWS上のネットワーク空間)
- IGW(Internet Gateway) = 誰でも使える正面玄関(インターネットの出入口)
- VGW = 鍵付きの裏口(VPN接続専用のセキュアな入口)
- Customer Gateway = オンプレ側のVPN機器(自社オフィス側の出入口)
この裏口(VGW)を使うことで、インターネットを経由しつつも安全にAWSへアクセスできるようになります!
🔐 暗号化の仕組み
VGWを使うVPN通信では、IPsecトンネルという技術を使って、以下のように暗号化されます。
[オンプレPC]
↓
[Customer Gateway] ←←← 暗号化開始(IPsec)
↓
[インターネット上のVPNトンネル(暗号化済)]
↓
[VGW] ←←← 暗号解除
↓
[VPC内のPrivate Subnet(例:DBサーバー)]
このように、通信内容はインターネット上でも見えないようになっており、セキュアです。
🌐 IGWとの違いまとめ
項目 | IGW(Internet Gateway) | VGW(Virtual Private Gateway) |
---|---|---|
接続先 | インターネット全体 | オンプレミスの社内ネットワーク |
安全性 | 通常はHTTPS/TLSで暗号化 | IPsecトンネルで強制的に暗号化 |
主な用途 | Web公開・API連携など | 社内DB接続・社内アプリ運用など |
必要なとき | 世界とつながりたいとき | 社内と安全につながりたいとき |
🧠 VGWが必要になるシーン
- 社内システムとAWS上のDBをセキュアに連携したい
- オンプレとクラウドを1本のVPNでつなぎたい
- インターネット経由だけど、安全性を担保したい
✏️ おわりに
今回は、AWSのネットワーク設計で必ず出てくるVGWについて、日常のシェアオフィスに例えながら解説しました。今後VPN接続やハイブリッドクラウドを設計する上で、VGWの役割と仕組みをイメージできると大きな一歩です!