目的のようなもの
10/31に発表されたハイプ・サイクルに採用されている技術キーワードをピックアップして表に書き出して、普段業務で触れている技術がトレンド上のどの段階にあるのかを認識して1人のエンジニアとして中期、長期においてどの様にポジションを取っていくのがベターかを考える機会にしたいなと思います。
2019年 国内版ハイプ・サイクル図
こちらが参照元
ガートナー、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2019年」を発表
そもそもハイプ・サイクルとは
ガートナー社が作り出した造語で、特定の技術の成熟度や採用度、社会への適用度を図で示したもの。また、ハイプ・サイクルには主に以下の5つの段階で構成されております。
黎明期
新しい概念や技術、商品が発表された段階
「過度な期待」のピーク期
「凄い技術が出たぞこれからの時代は○○だ」と、世間からの注目が集まり
本屋の棚には関連図書で溢れバズワードとして取り上げられるような段階
幻滅機
過度に期待された技術や概念が人気のピークを過ぎて人々が一時冷静さを取り戻す段階
啓蒙活動期
幻滅機を経て人々の関心が他所へ行ってもなお根気よく研究開発を続けていた事業が徐々に芽が出し始める段階
生産性の安定期
人々に技術が適切に理解され実際に広く利用されるようになる段階
40キーワードを表にしてみた
技術キーワード | 主流までの年数 | 段階レベル |
---|---|---|
ベンダー管理オフィス | 2~5年 | 啓蒙活動期 |
レガシーアプリケーションの近代化 | 5~10年 | 啓蒙活動期 |
クラウドコンピューティング | 2~5年 | 啓蒙活動期 |
情報漏洩防止 | 2~5年 | 啓蒙活動期 |
ソーシャルアナリティクス | 2年未満 | 啓蒙活動期 |
CRM顧客エンゲージメントセンター | 2~5年 | 幻滅期 |
ウェアラブルデバイス | 5~10年 | 幻滅期 |
クラウドソーシング (アプリケーション開発) |
5~10年 | 幻滅期 |
OTとITの融合 | 2~5年 | 幻滅期 |
ブロックチェーン | 2~5年 | 幻滅期 |
API | 5~10年 | 幻滅期 |
ロボティック・プロセス・オートメーション | 2~5年 | 幻滅期 |
デジタルビジネスコンサルティングサービス | 5~10年 | 幻滅期 |
サービスとしての統合プラットフォーム | 5~10年 | 幻滅期 |
コラボレーティブワークマネジメント | 2~5年 | 幻滅期 |
人工知能 | 5~10年 | 幻滅期 |
仮想アシスタント | 2~5年 | 幻滅期 |
DevOps | 5~10年 | 幻滅期 |
モノのインターネット | 5~10年 | 幻滅期 |
ワークストリームコラボレーション | 2~5年 | 幻滅期 |
モバイルアプリ開発プラットフォーム | 5~10年 | 幻滅期 |
アクセラレータプログラム | 2~5年 | 幻滅期 |
IoTプラットフォーム | 5~10年 | 「過度な期待」のピーク期 |
ポストモダンERP | 2~5年 | 「過度な期待」のピーク期 |
エッジコンピューティング | 2~5年 | 「過度な期待」のピーク期 |
プレディクティブサポート | 2~5年 | 「過度な期待」のピーク期 |
プライバシーバイ・デザイン | 2~5年 | 「過度な期待」のピーク期 |
デジタルビジネス テクノロジービジネス |
5~10年 | 「過度な期待」のピーク期 |
市民データサイエンス | 2~5年 | 「過度な期待」のピーク期 |
ベースレイヤアプリケーション戦略 | 5~10年 | 「過度な期待」のピーク期 |
アジャイルプロジェクトマネジメント | 2~5年 | 「過度な期待」のピーク期 |
5G | 5~10年 | 「過度な期待」のピーク期 |
デジタルエクスペリエンスプラットフォーム | 5~10年 | 黎明期 |
IoTセキュリティ | 10年以上 | 黎明期 |
セキュリティオーケストレーション 自動化/対応(SOAR) |
5~10年 | 黎明期 |
スマートワークスペース | 5~10年 | 黎明期 |
AIOpsプラットフォーム | 5~10年 | 黎明期 |
コンポーザブルインフラストラクチャ | 5~10年 | 黎明期 |
デジタルメッシュ | 10年以上 | 黎明期 |
メインフレームトランスフォーメーション | 10年以上 | 黎明期 |
私がIT業界に入ってクラウドに関する業務に従事する以前、何年か前のニュースでのクラウドに対する企業側の見方はどちらかというと前向きとは言い難い姿勢の論調で見かける事が多かったかな〜と薄っすらと記憶しておりますが、ここ最近になってAWSを筆頭に積み上げられた実績によりクラウドファーストに向かっていっていると感じております。ハイプ・サイクル上でも啓蒙活動期を経てこれから安定期に乗る段階であるので肌感にギャップはないなという印象です。
とはいえクラウドファーストな時代だからこそ、クラウドやる人の需給バランスはすぐに整っていって少し出来る程度では相対的な価値は薄れていく姿が見えていますので、自分ならではのバリューが出せるように危機感を持ってが頑張らないと…がんばります。
また、開拓者が少ない分、需給にギャップがあるので5年後以降にも目線を向けてみるのも有りかもですね。まあ、頭がついていかないんですけども…。
日本はアメリカや中国と比較して先端技術の実装が遅いとよく言われていますが、それでもSFチックな風景が徐々にその片鱗を見せてくると思うとワクワクしますよね。出来れば近い場で立ち会えればいいなと思います。
オチ
思いつきで書こうと思ったのでオチは特にないです。
あ〜そんなのあるんだ〜と誰かの気付きにでもなれば今夜はよく眠れる気がします。