ググれますか?
スマホの普及により現代人にとって検索を行うことは、水道が使えることと同レベルに普通になりました。
ところが、同じモノを調べるにしても人によって検索にかかる時間や、正しい情報が引き当てられるかという最も大事な部分でさえ違っています。
仕事に関連する内容を調べることは普通の検索よりも高度なスキルが必要です。しかし、検索は誰でもできるという認識があるため「ググり方を教えてください」と質問をする新人も、ググり方を教えてくれる先輩もいません。
ググり方に絶対の正解はありません1。
また、生まれた時から上手に検索できる人もいれば、慣れで上手くなる人も、てきとーに検索している人も様々です。この記事は実例の一つとして、何も考えずに検索していた人やググり方が分からない人のきっかけになれば幸いです。
1. 検索キーワードの策定
1.1. 最適な検索キーワード
Go というプログラミング言語があります。過去形で書けば went 、過去分詞形で書けば gone となる動詞と同じ綴りであるため、このままでは激しくググラビリティが悪いです。Goの場合は「go-lang」や「golang」といった文字列でググると目的の情報が出て来ます。
このように検索対象ごとに、ある種のデルタ関数的な検索キーワードが存在しますが千差万別であり、それら挙げつらうことは困難であるため経験を蓄積していくしかありません。
1.2. 英語でググる
この記事の中で最も大事な内容がこれです。
公式リファレンスなどの一次ソースは英語であることがほとんどであるため、情報量が違います。最近では中国語で検索すると日本語より情報が多いといったライフハックもあるようですが、私は中国語を知らないので真偽は不明です。
1.2.1. 簡単な英語でいいからググる
英語圏の質問サイトは当然のごとく英語で質問がされていますが、書き込みを行なっているのは非英語圏である場合も多いです。そのため、比較的簡単な英単語で検索を行っても意外と情報は出て来ます。
実例として、リストに追加を行うメソッドの名前が「append」だったとして、それを検索する場合は「List add」や「List put」といった中1で習うような単語で検索しても出てきます。「Listにaddしたい時ってなんのメソッドを使えばいいのさ?(英語です)」といった質問がされているいるのでそういった検索ワードでも引っかかります。
1.2.2. 英語の綴りとかどうでもいいから英語でググる
Androidの開発では「XMLではこのプロパティ足せばいいけど、プログラムで同じことを実現したい場合はどうすればいいんだべ?」と思う場面がたまにがあり、そういう時は「programmatically」という副詞を使うと便利です。ところがこの単語は、中学校の教科書に載っているような単語でもなければ16文字もあるため覚えるのもめんどくさいという属性を併せ持っています。
英単語のテストであれば違いますが、ググるという目的のためならこの長い単語の綴りを覚える必要は全くありません。たとえ適当に「programatilcaly」と打ったとしてもIMEやグーグル先生が直してくれます。正しい綴りは全く気にせずググるが吉なのです。
2. リンクを開く前に
表示された検索結果が一覧表示されている時点でもたくさんの情報が載っています。
検索結果の件数、サイトURL、投稿日時、タイトル、見出し文、過去に閲覧した日時、etc…
それらは意味もなく並んでいるわけではありません。
2.1. 検索結果の件数って見る?
検索結果の件数は情報の多さを示しています。しかし件数が多すぎるというのは、裏を返せば検索対象のキーワードが漠然としすぎているということを示しているかもしれません。
2.2. 見出し文だけでスキップすべき記事が見えたりする
検索結果に表示されている見出し文は情報の宝庫です。同じ記事をコピペしているサイトや、複数の質問サイトへのマルチポストや、正解の傾向など、検索結果として並べられると見えないものが見えてきます。
急がば回れではありませんが、見出し文を斜め読みして必要のないサイトの目星をつけることは、開く必要のなかったサイトを閲覧する時間の100分の1の時間でできるのでオススメです。むしろ簡単な内容であれば見出し文だけで解決してしまったりします。
2.3. その記事古くないですか?
Qiitaなど古い記事の場合には「◯年前の記事です」といった表示をしてくれる親切なサービスもありますが、個人ブログなどは必ずしもそういった表示がされているわけではないので、いつの記事かというのは大事です。
3.戻るボタンって使わないですよね?
一次ソースは不要ですが、質問サイトや個人ブログに書いてある情報を利用する場合は、複数ソースによる検証が必須です。
複数のページを見るときに「リンク開く」->「戻る」を繰り返すことは効率が悪いです。そんなときはCtrl (Macであれば⌘キー)を押しながらリンクをクリックすると新しいタブで開けます(私が普段使う、ちょろめ,火狐,Safari で確認)。
別案として
・リンクの右クリックメニューの「新しいタブを開く」を選択する
・マウスのスクロールホイールがボタン式であれば、ホイールクリックを押す
などは片手でできるので、臨機応変に楽しましょう。
4. ググるとはGoogleだけとは限らない
いまさらですが、Googleで検索を行うことが本来の"ググる"というスラングの意味です。その言葉に囚われてググるときにGoogle検索だけを使用するのはもったいないです。
4.1. Twitterでググる
今年の8月25日に大規模なネット障害が発生したことは記憶に新しいと思います。障害発生から1,2時間後ならいざ知らず、障害発生5分後ではまだググっても情報が出てきません。そういった生の情報はTwitterなどのSNSで検索を行うと便利です。
4.2. 書籍でググる
もはやネット上ですらなくなりましたが、書籍は便利です。出所の確かでない書籍はともかく、本として売られている以上は技術検証されたものが印刷されています。ググった場合は複数の情報を検証したりが必要になる場合もありますが、本なら一発です。
おわりに
私の経験上3ページより後ろのページに最適解が書いてあるケースは無いです。
と、いうことを書こうとしたのですが書く場所がなかったのでここに書きます。
おわり
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拡張子指定の検索や完全一致検索など、正解のある効率的なググり方はいくらでも情報があると思いますのでググってください ↩