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チャネル最適化のための分析 - 必要となるデータと対応する経営改善課題

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この本書は2017年4月1日にTeradata Japanのブログに掲載された内容を、再掲載したものです。
掲載内容の正確性・完全性・信頼性・最新性を保証するものではございません。
また、修正が必要な箇所や、ご要望についてはコメントをよろしくお願いします。

著者 山本 泰史 (やまもと やすし)

チャネル最適化のための分析

第1回:必要となるデータと対応する経営改善課題

概要

販売及びサービスチャネルは、お客様とのコンタクトポイントであり、顧客サービスレベルを直接的に左右する企業プロセスであると同時に、チャネルのキャパシティとリソースに伴う費用と、販売効果及びサービスデリバリーレベルの間にバランスが求められる企業プロセスです。

このコラムでは、コールセンター、法人営業としてのSFA (Sales Force Automation)、そしてオンコールの保守サービスチャネルを取りあげ、販売及びサービスチャネルの最適化に関連する経営改善課題と、課題改善のための分析シナリオ、そして分析を行っていくにあたり必要となるデータの種類及び分析環境について考察していきます。第1回目の今回は、想定される経営改善課題と必要になるデータについてご紹介します。

想定される経営改善課題

販売及びサービスチャネルを最適化する、つまりチャネルにおける効果を最大化しつつ、不要なリソースの投入を避けてコストを低減していくためには、幾つかの考慮するべき課題があります。図1は、チャネル毎にこれらの課題を整理したものです。

image.png

図の縦の並びは各チャネルを表します。これに対して、共通する特性に基づいて横の並びで整理しています。1行目は、人的資源であるエージェント、営業担当者、サービス担当者の配置に関して触れていますが、これを多すぎず少なすぎず、最適なレベルに維持することにより、無用なコストを低減しつつ、顧客サービスレベルを改善する機会を得ることになります。

次の行は、個人としてパフォーマンスの悪いエージェント、営業担当者、サービス担当者を理解し、必要なトレーニングの機会を提供していくことにより、確保している人的資源の生産性を向上させるというテーマです。

そして人的資源同様、チャネルが保持している施設資産とプロセスを需要に対して多すぎず少なすぎず、最適なレベルで維持するということが必要となります。これは、コールセンターであれば回線数やシート数、コールルーティングの最適化ということになります。同様にSFAであれば販売プロセスのボトルネック改善、保守サービスであれば部品在庫の最適化ということになります。これらを改善することにより、サービスチャネルであるコールセンターと保守サービスでは顧客サービスレベルを向上させることが可能となります。

そして、販売チャネルとして考えた場合、コールセンターにおけるアウトバウンドコールの評価と改善、SFAにおける販売プロセスの分析から発見された成功事例の共有、クロスセル機会の発見といった課題に対応させることが可能となります。

想定されるデータ

これらの課題に対して、データを分析していくことによって改善するべきポイントを発見することは、必要な行動、もしくはプロセスの改善を促し、最終的に課題に挙げたポイントの改善へと連繋していきます。そして、分析を行っていくためには、適切なデータを選定し、収集することが必要となります。図2は必要となるデータを表したものです。当然ながら各企業によっては少しずつ異なることが想定されますが、ここでは標準的に図に示したようなデータを想定します。

まずチャネル毎に、ヒューマンリソース(人的資源)のデータが存在します。これはコールセンターであればエージェント、またはオペレータと呼ばれる電話をとって応対をする方々のデータです。同様にSFAであれば営業担当者、保守サービスであればサービス担当者データが存在します。

image.png

同様にリソースという観点では、施設や設備のデータが存在します。コールセンターであればコールセンターの施設、つまりシート数や回線数などのデータが挙げられます。そして保守サービスであればパーツのデータが考えられるでしょう。

次に、これらの資源を用いて実施されるデータがチャネルアクティビティのデータとして想定されます。コールセンターであればエージェントの配置データ、SFAであれば営業活動のデータ、保守サービスであれば修理訪問活動のデータとなります。次に想定されるのが、チャネルアクティビティに前後して発生するお客様のレスポンスデータです。コールセンターの場合、これはコールログになります。同様にSFAであれば契約データ、保守サービスであれば修理を要請するコールデータということになります。これらのデータはチャネルに依存したデータですが、これ以外に、チャネルとは独立したキャンペーン、売上等の実績データが適時必要となります。そして同様に商品、顧客、組織、地域やロケーション、カレンダー等の各種マスタデータも必要となるでしょう。

次回以降、コールセンター、SFA、そして保守サービスの各チャネルにおいて、これらのデータを分析し、行動やプロセスの改善に活用するための代表的なシナリオ例をご紹介していきます。

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