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業務知識を得るための基礎知識

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#0.Intro
ずっと学んでいる機械学習のスキルをどうにか業務に活かしたいとずっと思っていました。でも糸口が全く掴めず。。。
今にして思えば当たり前なのですが、「業務に機械学習を活かしたいならまず業務を知らないといけない」。これに気付くのにとても時間がかかりました。しかも今の職場に入るまで「物を作って売る」という世間的に一番多い業態に身を置いたことが無かったので、所属している企業の業務について全く知りませんでした。周りではいつも聞いたことが無い言葉ばかり飛び交ってて、という状態でした。
普段の業務ならある程度所謂IT技術のみで業務をこなせます。でもデータという事業の中から生まれてくるものを扱う機械学習については、まず業務のこと(ドメイン知識ですね)を備えておかないと話にならない。

でも身を置く業界特有の知識以前の「一般的」な知識をまず押さえてからの方が勉強の仕方としてずっと効率的で且つ効果的。
そんなことに気付いてからせっせと読んだ本。

#1.本紹介

ITエンジニアのための【業務知識】がわかる本 第5版
もう改定も止まっている感じがありますが、それでも僕みたいにゼロベースな人は今からでも一通り目を通す価値あると思います。僕もこの本(僕が持っていたのは10年ぐらい前の版w)を読む前と読んだ後では会社での会話の入り方が全然違いました。
経営企画→商品企画→調達→製造→出荷というようなフロー。経理の仕事、人事の仕事、等世間一般での会社の機能みたいなものを掴めます。

この1冊ですべてわかる SCMの基本

この1冊ですべてわかる 在庫マネジメントの基本

物流・生産は普通の生活してたらまるで縁が無い。でも会社データって会計と並んで物流・生産に関わるデータの比率がとても高い。避けては通れない部分です。この二冊はとても助かりました。

エンジニアが学ぶ生産管理システムの「知識」と「技術」

エンジニアが学ぶ物流システムの「知識」と「技術」

上記二冊と同じ著者。この人の本はいいですね。回し者では無いですが、ご本人がシステム導入の経験が豊富とのことでシステム屋が知りたいこと、システム屋の視点から来た現場、というものが見えてきます。とてもよいです。

需要予測の基礎
AIなんて言葉で機械学習を名指されるときは大抵ついてくる「予測」というキーワード。
この本の著者は「需要予測は属人的な仕事である」と言い切ってます。つまりは自動化は無理で、それは世に言われるAIには(まだ)無理と言っているのでしょう。著者の信念が端々に散りばめられている力作です。かなり研究者肌の方なんでしょうね、かなりの知識量が伝わってきます。
書かれている内容は移動平均法から始まって、非常に基本的且つ手堅い方法と実務の上で留意すべき点などの説明。全体としてとても硬派です。時系列解析周りの言葉やその他のテクニカルタームが何の説明も無く出てくるのである程度予備知識がないと理解出来ないところが出てくるかも知れません。

データサイエンスの基礎 (データサイエンス入門シリーズ)
業務知識とかとは関係無いですが、この本地味に良かったです。統計やEDAや、その他テクニック的なことは色々勉強しましたが、やはり根底のところを押さえた教科書的な本ってやっぱり重要なんだなぁと思いました。
「そもそもデータサイエンスとは?」的ところって意外としっかり書いた本って少ないんですよね。

#2.終わりに

以上、業務知識を身につけるための知識を得るために読んだ本でした。

お陰様で今は会社のデータを大分読み解けるようになり、試しに商品データをクラスタリングし、それらの売り上げランキングとどういう関係にあるかという分析をしてやってみたりできました(たったこれだけのことなのにデータの探し方すらわからず苦労してましたw)。これからも実データで試していきたいです。

業務アプリ、ERP導入などに身を置いてこなかった(僕みたいな)エンジニアも割と多いと思います。そういう人は、出来れば早い段階で、2,3ヶ月ぐらい投資してこの手知識を身につけておくことはとてもいいことだと思います。世間の流れは早いしビジネスの変化も早いとのことですが、それでもこの手の話しが根底から変わることはこの記事に目を通して下さる方が少なくとも現役でいる間に通用しなくなるほどに変わることは無いと思います。
それに例え業務でこれらの知識を使うことが無かったとしても世間で飛び交っている話題を理解出来るし、マーケティングの話しなどは読み物としても面白い。
かなり費用対効果の良い勉強だと思います。

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