0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

相手によって変わってくるシステム構成図

Last updated at Posted at 2024-10-10

その資料は誰のため?

どんなプレゼンテーション資料にも言えることですが、何らかの資料を作る以上は、その資料は誰に向けたものなのか、何をどこまで伝えたいのかは、作成する前に最低限考えるべきポイントです。

  • 誰に向けたものなのか

    • 対象者の背景知識や専門性のレベルは?
    • 彼らの興味・関心事は何か?
    • どのような立場や役割の人々か?
  • 何をどこまで伝えたいのか

    • 伝えるべき核心的なメッセージは何か?
    • どの程度の詳細さが必要か?
    • 時間や空間の制約はあるか?

ターゲットとなる相手が理解しやすい資料であれば、その先の 「考えてほしいのか」 「どんなアクションを取ってほしいのか」 などが続くことになりますが、その前提として 「誰宛に」「何を」 がまず大事です。

まじめな書き出しとなっていますが、以下、若干ネタ的な記事になります。

簡単なシステム構成図を例に

例として、既にお客様がクラウドのオブジェクトストレージを利用しているとします。そのお客様に対して、現在のセキュリティ設定は安全です、セキュアな構成です、というメッセージを伝えたいとします。
そこに、簡単なシステム構成図を資料に含めます。

システム構成図と言っても、AWSのAmazon S3、AzureのAzure Blob Storage、Google CloudのCloud Storage を使っているだけのシンプルなものです。

その1.非IT技術者のお客様向けの構成図

systemconf1.png

説明先のお客様が、3つのクラウドをまるで自社のデータセンターのようにイメージしておられる場合だと、「クラウド環境(データセンター群)」 みたいな表現でお客様に寄せています。

どのクラウドも、インターネット上の悪意ある攻撃から守られていて、セキュアな環境にありますよ、ということをメッセージするための構成図です。

なんじゃこりゃ!?そう思ったあなたは、どっぷりIT技術者ではないですか。

その2.実態に近いシステム構成図

systemconf2.png

で、こちらが実態に近いのシステム構成図です。
お客様向けの資料と全然違いますよね。

インターネット上の悪意ある攻撃は、お客様のロケーションとは直接関係なく、クラウドを攻撃します。それを確実な設定やサービスで守る必要があるわけです。そうなりますよね。改めて説明するまでもなく、クラウドって、インターネット上にあるわけですからね!
(正確には、クラウド事業者によってはインターネットに見えているプライベートネットワークの場合もあります AWSの例

あらためてお客様向けの資料と見比べると、どうですか。最初の資料が、実態と乖離した不正確な構成図だなぁ、と思ってしまいますね。

ですが、正確なシステム構成よりも、セキュアであることをメッセージしたいだけの場合は、最初の図でもいいんです。

IT技術者が作成する資料

どうしても正確に書きたくなりますよね。
分かります。そうですよ。技術者ですから。
詳細に、正確に、完璧に、最新化して、すべてをきれいに網羅して、、

でも説明する相手にとって「不要」であり「過剰」であると判断されるのであれば、大胆に省きましょう。大胆に書き換えましょう。

冒頭に書いたように、「誰宛に」「何をどこまで」 を意識することで、確実に伝えたいメッセージが目立って伝わるような資料を、一緒に心がけていきましょう。

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?