インターネット広告がなぜ嫌われているのか
インターネット広告、嫌われ者ですよね。
なぜ嫌われるのでしょうか。
一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会(JIAA)が、2022年インターネット広告に関するユーザー意識調査「定量調査」をおこなっています。
調査では、インターネット広告のイメージとして
- しつこい/不快:35.8%
- 邪魔な/煩わしい/うっとうしい:34.0%
- いかがわしい/怪しい:23.2%
- 誤解を招く/虚偽感:19.6%
が挙げられています。
また、@DIMEによる「Web上で流れる動画広告について」という別の調査では、
- 本編を邪魔される:81.9%
- 興味がない商品やサービスの広告が流れる:59.5%
- 何度も同じ広告が流れる:41.4%
- 広告自体面白くない:37.5%
が嫌う理由に挙げられています。
この中で「しつこい」や「何度も同じ広告が流れる」に対しては、「動画生成AI」の技術で解決できると考えています。
動画生成AIをどう使うのか
2024年になってから、OpenAI Sora や Runway などの動画生成AIの技術が進化し、もはや実映像との見分けがつかないレベルに達しています。
見たことが無い方は是非リンク先を見てみてください。これ実写じゃないの?と思うほどすごいです。
動画広告の作成の流れ
ポイントは、この動画生成AI技術を使って、広告を無数に作成させるということです。
以下が作業の流れです。
- 字幕・BGM・ナレーション・企業ロゴ、等を素材として準備しておきます
↓ - プロンプトを調整して、動画広告を大量に生成します
↓ - 各動画に対して、最初に準備した素材を機械的に合成処理します
↓ - 作成物を人がチェックして、OK/NGの最終判別をします
これで、大量の広告コンテンツが完成します。
素材のパターンは少なくても、映像はバラエティに富んでいるので、企業イメージの統一感を持った動画が大量に完成します。
完成した動画広告をどう使うのか
それぞれのユーザーには、大量の動画広告のうち、ランダムに1つ表示させます。
既に見た動画が再生される確率が低いので、毎回異なる動画が流れることになります。
「しつこい」や「何度も同じ広告が流れる」の不満が無くなるのです。
そして、広告が一期一会になります。
そして見たい広告へ
動画生成AIの技術はすさまじいため、感動するようなすばらしい動画ができる可能性も高いです。
すばらしい動画広告ができても、上記の方法だと全てのユーザーが見られませんね。
これは一見デメリットに思えますが、人は「素晴らしい動画があるようだけど、なかなか出会えない」という、いわゆる レア度 を強調されると、逆に見たくなるものです。
誰かがキャプチャーした動画広告をインフルエンサーに手によって拡散させるまでの動きになれば、宣伝効果は期待以上のものになります。
嫌われる広告から見たい広告へ、劇的に変われる可能性があります。
広告業界の新たなビジネスの可能性が、そこにある気がします。