0
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

[Linux] Arch Linuxを入れる方法

Last updated at Posted at 2025-01-13

前置き

Arch Linux公式のインストール手順は日本語でWikiに書いてあるので、そちらも読むことをおすすめします。

英語版

archinstallというもので簡単にインストールできるらしいのですが一回は手動でやった方が後々のトラブルシューティングなどで知識が役立ちます。
自慢もできます

BIOSとUEFIどっちもと色々な場合を想定して書いたからめっちゃ時間かかった

そもそもArch Linuxとは

UbuntuやLinux Mintなどの他のLinuxディストロとは違い、自由度が高く、最初はほぼ何もインストールされていません。つまり、好きなデスクトップ環境などを選んでインストールすることができます。色々自分好みにカスタマイズできるので、よくr/unixpornで使われている印象があります。

最低条件

  • CPU: x64 (x86_64, amd64)
  • RAM: 512 MiB~537MB(インストールにはそれ以上)
  • 容量: 2 GiB ~2.2GB
  • インターネット接続 (インストール時)

インストールしやすい環境

  • マザーボード: UEFI
  • ディスク: GPTレイアウト
  • インターネット: 有線接続
  • キーボード: Bluetooth以外のもの
  • 容量: 128GBとか安心できるくらい

インストール時にパーティションの操作をミスるとデータが消える可能性があります。
安全に試してみたい人はVirtualBoxなどの仮想環境を使うといいです。

Windowsとデュアルブートする時の下準備

デュアルブートしなかったり新しいディスクに入れる場合はArch LinuxのISOファイルをダウンロードするまで飛んでください

Windowsアイコンを右クリックしてディスクの管理を開いてください。

MBRからGPTへ変換する

UEFIじゃない場合はどっちでもいいです。

Arch Linuxを入れるドライブを選んでここを右クリックしてください。
image.png
そしてGPTディスクに変換を選んでください
(すべてGPTディスクに変換してたから文字が正確かわからない)

パーティションに空きを作る

今度はこっちを右クリックしてボリュームの縮小を選んでください。
image.png
拡張の方は早いのに縮小領域の照会が長いです...

Arch Linuxで使う分MBで指定して縮小してください。
未割り当てが出たら成功です。
image.png

EFIシステムパーティションの位置を覚える

image.png

普通ならディスク0にあると思います。/dev/sda3みたいな形式1で覚えてください。

Arch LinuxのISOファイルをダウンロードする

ここから何でもいいのでISOをダウンロードしてきます。

よくわからなければ下の方にあるJapanの中のどれかからダウンロードしてください。
image.png

起動可能なUSBドライブを作成する

仮想環境を使う方はインストールの準備まで飛ばしてください。

Rufus(Windowsのみ)、Balena EtcherVentoyなどでArch LinuxのISOが起動できるUSBドライブを作成してください。

Ventoyで作る場合はこの記事を参考にしてください。

USBから起動する

ここは人によってやり方が違うと思いますが、基本的には起動時にF1 F2 ESC Deleteなどのキーを連打してBIOSに入ってUSBからブートします。
選択する画面が出たら一番上の項目を選択してEnterを押してしばらく待ちます。

image.png

この画面になれば起動成功です。

インストールの準備

ここからすることは一時的な設定です。再起動したらリセットされます。

一時的な設定をする

英語キーボードのレイアウトが分かってて、文字も見えて、有線接続という場合はファームウェアを確認するまで飛べます。

まずはキーボードレイアウトを日本語にします。

root@archiso ~ # loadkeys jp106

WQHDや4Kモニターを使っていて字が小さい場合はフォントを変えます。

root@archiso ~ # setfont ter-132n

戻す場合はsetfontだけ打ってください

次にインターネットが接続されているか確かめます。

root@archiso ~ # ping archlinux.org

途中でCtrl + Cで中断してください。

ping: archlinux.org: Temporary failure in name resolution

これが出た場合は接続できていません。
有線接続の方はパーティション分割まで飛ばしてください

Wifiをつなげる

iwctlを使ってWifiネットワークに接続します。

root@archiso ~ # iwctl

こういう風にroot@archiso ~ # の部分が変われば成功です。
image.png

ここではTabキー(コマンド補完機能)を使ってコマンドを省略します

[iwd]# station

ここまで入れて二回Tabを押してください。
出てきたものでlist以外のものを入れてください。
基本的にはwlan0になると思います。

[iwd]# station wlan0 connect

ここまで入れて二回Tabを押してください。
次はwifiの名前を入れてください。入れたらEnterを押して、求められた場合はパスワードを入れてください。すべて終わったら、一度戻ります。

[iwd]# exit

ちゃんとつながったか確かめるためにpingを使います。

root@archiso ~ # ping archlinux.org

止めるにはCtrl + Cで中断してください。

ファームウェアを確認する

root@archiso ~ # cat /sys/firmware/efi/fw_platform_size
出力 ファームウェア
64 x64 UEFI
32 x32 UEFI
それ以外 BIOS

これは覚えておいてください。あとで使います。

パーティション分割

パーティション関連はミスったらデータが完全に消えます。気を付けてください。

fdisk -llsblkを使ってどのドライブかを特定します。基本的にはWindowsのディスクの管理の順番と同じです。1

Linuxはドライブを/dev/sdaのように、パーティションを/dev/sda1のように表記しています。
/dev/sda(これの太字の部分)はa,b,c,d...のように変わっていき、/dev/sda1は1,2,3...で変わっていきます。1

cfdiskを使ってパーティションを分割します。/dev/sdaは人によって変えてください。

root@archiso ~ # cfdisk /dev/sda

新しいディスクを使った場合はメニューが出てきます。
image.png
基本的にはgptを選択してください。

さっきのファームウェアによってパーティションのレイアウトは変わります。

UEFIの場合
BIOSの場合

UEFIの場合

EFIシステムパーティションを作る

Windowsとデュアルブートする場合はLinuxルートを作るまで飛んでください。

[New]を押して、1Gに変えてください。
[Type]を押して、一番上のEFI Systemを選択してください。

Linuxルートを作る

下矢印キーを押してFree spaceに移動して、[New]を押してください。
ここの容量はArch Linuxで実際に使う容量になるので自由に決めてください。(スワップパーティション2を作る場合はその分を空けておいてください)
[Type]を選択して、Linux root(x86-64)に変えます。

次→スワップパーティションを作る

BIOSの場合

Linuxファイルシステムを作る

下矢印キーを押してFree spaceに移動して、[New]を押してください。
ここの容量はArch Linuxで実際に使う容量になるので自由に決めてください。(スワップパーティション2を作る場合はその分を空けておいてください)
[Type]を選択して、Linux filesystemに変えます。

スワップパーティションを作る

今のパソコンに入ってるメモリで足りてるなら作る必要はありません。ディスクに書き込むまで飛ばしてください。

[New]を押して、スワップに使う分の容量を入力します。
[Type]にいって、Linux swapを選択してください。

ディスクに書き込む

[Write]を押して、yesと打ってEnterを押します。
[Quit]を選択してcfdiskを終わります。

Syncing disks.
root@archiso ~ # 

これが出てきたら成功です。

パーティションを初期化(フォーマット)

自分のパーティションレイアウトに応じて/dev/sda1などを変えてください。
また、スワップパーティションやEFIシステムパーティションを作っていない場合はそこだけ実行しないでください。

/dev/sda1などをそのまま入力するとWindowsのCドライブや他のドライブが消えるかもしれません。しっかり考えてから入力してください。心配ならもう一度cfdiskを実行して確認しても構いません。上矢印キーを押せば出てくるはずです。

root@archiso ~ # mkfs.ext4 /dev/sda2 (容量が多い方)
root@archiso ~ # mkfs.fat -F 32 /dev/sda1 (EFI Systemの方)
root@archiso ~ # mkswap /dev/sda3 (スワップパーティション)

パーティションをマウント

マウントしてディスクの中身にアクセスできるようにします。
ここでも/dev/sda1などを変えて、パーティションを作ってない場合はしなくていいです。

Windowsとデュアルブートする場合は、EFI Systemの方を最初に覚えたEFIシステムパーティションにしてください。
それで/mnt/boot/mnt/boot/EFIに変えてください。

root@archiso ~ # mount /dev/sda2 /mnt (容量が多い方)
root@archiso ~ # mount --mkdir /dev/sda1 /mnt/boot (EFI Systemの方)
root@archiso ~ # swapon /dev/sda3 (スワップパーティション)

パッケージをインストール

インストール元のミラーを変えたければ変えてください。これはしてもしなくてもいいです。

root@archiso ~ # nano /etc/pacman.d/mirrorlist

マウントしたパーティションにLinuxを入れます。

root@archiso ~ # pacstrap -K /mnt base linux linux-firmware

まあまあ長いです。

システムを構成する

まずfstabファイルを生成します。

root@archiso ~ # genfstab -U /mnt >> /mnt/etc/fstab

インストールしたLinuxに入ります。

root@archiso ~ # arch-chroot /mnt

image.png
こんな風に変われば成功です。

使うパッケージをインストールします。

[root@archiso /]# pacman -S nano man less networkmanager ...

...の部分に使うものを入れてください(スペースで区切る)

  • インテルのCPUを使っているならintel-ucode
  • AMDのCPUを使っているならamd-ucode
  • Wifiを使うならiwd
    必要なら他のものも入れてください。

VirtualBoxはCPUの情報をそのまま渡してるっぽいのでホスト側がインテルならゲストもインテルになります。

Enter a number (default=1):

というのが出たらそのままEnterを押してください。

:: Proceed with installation? [Y/n] 

これが出たらyを入れてください。
そこまで長くはないはずです。

iwdを入れた場合は有効化します。

[root@archiso /]# systemctl enable iwd

タイムゾーンを変えます。

[root@archiso /]# ln -sf /usr/share/Asia/Tokyo /etc/localtime
[root@archiso /]# hwclock --systohc

ローカライズをします。

[root@archiso /]# nano /etc/locale.gen

image.png
こういう画面になったら成功です。
Ctrl + Fを押して、en_usと入れてください。
そして、行の頭にある#を消してください。
またCtrl + Fを押して、今度はjaと入れてください。
#ja_JP.UTF-8 UTF-8と書いてあるところの#を消してください。
できたらCtrl + O->Enter->Ctrl + Xで終わります。

[root@archiso /]# locale-gen
[root@archiso /]# echo LANG=en_US.UTF-8 >> /etc/locale.conf
[root@archiso /]# echo KEYMAP=jp106 >> /etc/vconsole.conf

ホスト名を決めます。PCの名前みたいなものです。

[root@archiso /]# echo ホスト名 >> /etc/hostname

rootアカウントのパスワードを決めます。

[root@archiso /]# passwd

New password:と出たら、パスワードを入れてください。Retype new password:と出たらもう一度入れてください。passwd: password updated successfullyと出たら成功です。

ブートローダーをインストールする

既に他のLinuxディストロなどによってGRUBがある場合は、そのLinuxでブートしてupdate-grubを実行してください。

[root@archiso /]# exit
root@archiso ~ # reboot

これで再起動できます。

ここではGRUBを入れます。

まずパッケージのGRUBをインストールします。

[root@archiso /]# pacman -S grub

ここから分岐します。
UEFIの場合
BIOSの場合

UEFIの場合

追加でefibootmgrをインストールします。

[root@archiso /]# pacman -S efibootmgr

EFIシステムパーティションがどこにマウントされているかを特定します。

[root@archiso /]# lsblk

ESP/bootまたは/boot/efi、どちらか書かれていた方に置き換えてください。

[root@archiso /]# grub-install --efi-directory=ESP --bootloader-id=GRUB

BIOSの場合

/dev/sdaを各自変えてください。

[root@archiso /]# grub-install --target=i386-pc /dev/sda

詳しい人向けに:target=i386-pcはどのアーキテクチャだとしても変えるべきではないとWikiに書いてありました。

コンフィグファイルを生成する

他のOSとデュアルブートする場合はos-proberをインストールします。

[root@archiso /]# pacman -S os-prober
[root@archiso /]# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

再起動!

[root@archiso /]# exit
root@archiso ~ # reboot

image.png

こういう選択する画面になれば成功です!
一番上のArch Linuxを選択してEnterを押してください。

WindowsとデュアルブートしようとしたけどそのままWindowsが起動した場合はBIOSなどで起動順を変えてください。

image.png
これがログイン画面です。
アカウントは今のところrootしかないのでrootでログインします。
ちなみにhay-ArchVMのところは/etc/hostnameです。人によって違うってことです。

image.png

アカウントを追加する

アカウントを追加します。

# useradd ユーザー名 -G wheel
# passwd ユーザー名

そのユーザーのパスワードを決めてください。
そのユーザーからも管理者権限が必要なことができるようにsudoをインストールします。

# pacman -S sudo
# EDITOR=nano visudo

Ctrl + Fを押して、wheelと入れてEnterを押します。

# %wheel ALL=(ALL:ALL) ALL

という行の#を消してください。
Ctrl + Oでセーブし、Ctrl + Xでやめます。
ホームディレクトリを作成します。

# mkdir /home/ユーザー名

そのユーザーでログインするために一回抜けます。

# exit

今度は自分で決めたユーザー名とパスワードでログインしてください。
これでArch Linuxのインストールは終わりです。お疲れ様でした。

  1. image.png
    ディスク0なら/dev/sda、ディスク1なら/dev/sdbのように、最後の文字がabc順に変わる。
    その中で左から一番目は/dev/sda1、二番目は/dev/sda2のように、最後の数字が変わる。
    例えばディスク1で左から2番目は/dev/sdb2 2 3

  2. ディスクをメモリとして使うような場所 2

0
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?