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「マッチングが成立しました!」通知を見てニタニタしたい。(FirebaseでAndroidアプリに通知を送るまで)

Last updated at Posted at 2019-09-16

概要・作るもの

「マッチングが成立しました!」という通知が届くと、一瞬で幸福感に浸れますよね?
とはいえ、なかなか通知が来ないので、Androidアプリを作り、自分で自分に通知を送っちゃいましょう。

※2019年12月追記※
兄弟記事、SORACOM LTE-M Button を使って、「モテモテスイッチ」を開発する。を書きました。
SORACOM の IoTボタンを押すと、いつでもどこでもモテるという画期的なシステムです。こちらもあわせてご笑納ください。
screen.png

###【使用する技術】

  • Firebase Cloud Messaging (FCM)
  • Android Studio(Java : Androidアプリ開発)
  • Postman, cURLコマンド, Node.js

躓いた箇所の自分用メモとして、また、他の方の参考にもなれば幸いです。

1. Androidアプリの作成(前半)

Androidアプリを作成していきましょう。

1-1. Android Studio のダウンロード・インストール

事前に、Android Studio をダウンロード・インストールしておきましょう。
  https://developer.android.com/studio?hl=ja

1-2. 新しいプロジェクトの作成

Android Studio を開き、新しいプロジェクトを作っていきましょう。

画面上部[File] → [New] → [New Project...]を選択
screenshot_10.png

Choose your project 画面
Empty Activity を選択し、画面下「Next」を選択します。
screenshot_11.png

Configure your project 画面
screenshot_12.png

  • 「Name」には、任意のアプリの名前を記載しましょう。
    • ※これが画面に表示されるアプリ名とはならないため、名前を気にしすぎなくて構いません。
  • 「Package name」は、アプリの識別子となります。後ほど必要となるため、保存をしておきましょう。
  • 「Language」 は、今回はJavaを選びましょう。
  • 「Minimum API level」 は"API 21: Android 5.0 (Lolipop)"などを選択しましょう。
  • 最後に「Finish」を押します

初回のBuildが始まり、終わるとMainActivity.java の編集画面が開きます。

2.Firebase の設定

同時並行で、Firebaseの設定も進めていきましょう。

2-1. Firebaseへのログイン

Firebase の画面に進み、右上の「コンソールへ移動」をクリックし、Googleアカウントでログインします
screenshot_03.png

2-2. Firebaseプロジェクトの作成と、Androidアプリへの追加

「プロジェクトを追加」を選択
screenshot_04.png

プロジェクトの作成(手順 1/3)画面

任意の「プロジェクト名」をつけ「続行」を押します。
screenshot_05.png

プロジェクトの作成(手順 2/3)

Googleアナリティクスの設定は、「今は設定しない」を選びます。

プロジェクトの作成後
「続行」を押します。「Project Overview」の画面に遷移します

screenshot_07.png

2-3. AndroidアプリへのFirebaseプロジェクトの追加

「Project Overview」の画面
画面中央の「ドロイド君」のアイコンを選択します。
screenshot_09.png

「AndroidアプリへのFirebaseの追加」画面
screenshot_13.png

  • 「Androidパッケージ名」には、1-2.新しいプロジェクトの作成で設定したアプリ名を入力します。
  • 「アプリのニックネーム(省略可)」には、このアプリのわかりやすい名前をつけます。
  • 「デバッグ用の証明書 SHA-1(省略可)」は、今回は空欄のままで構いません。

最後に、「アプリを登録」ボタンを押します。

「②設定ファイルのダウンロード」画面

  1. 画面中央の「google-services.jsonをダウンロード」を選択し、「google-services.json」 ファイルをダウンロードします。screenshot_14.png
  2. Android Studio を開き、画面左上「Android」を選択し、「Project」ビューに変更します。screenshot_15.png
  3. プロジェクトのフォルダを展開後、「app」フォルダを展開します。screenshot_16.png
  4. ダウンロードしたgoogle-services.json ファイルを、 Android アプリ モジュールの ルート ディレクトリに移動します。
    (ダウンロードフォルダから、Android Studioの「app」へ、ドラッグ・アンド・ドロップすることでできます。)screenshot_17.png
  5. Moveのポップアップ画面が表示されるので、「OK」を選択します。screenshot_18.png
  6. 「app」配下に'google-services.json'が追加されます。screenshot_19.png
  7. Firebaseの画面に戻り、「次へ」を選択します。screenshot_20.png

「③Firebase SDKの追加」の項目になります。

  1. まず、「プロジェクトレベルのbuild.gradle」に表示された項目を、
    Android Studioにて、プロジェクトレベルのbuild.gradleに記載します。
    screenshot_21.png

  2. プロジェクトレベルのbuild.gradle は、<プロジェクト名>/build.gradleなので、ダブルクリックして開きましょう
    screenshot_22.png

  3. コンソール画面の表示の通りに、項目を追記してください。(最初から記載されているものもあります。)
    screenshot_23.png

  4. なお、Android Studio は初期設定で自動保存がONなので、[Ctrl] + s などは不要です。

  5. 次に、「アプリレベルの build.gradle」に表示された項目を、
    Android Studioにて、アプリレベルの build.gradleに記載します。
    screenshot_24.png

  6. アプリレベルの build.gradle は、<プロジェクト名>/app/build.gradleなので、ダブルクリックして開きましょう
    screenshot_25.png

  7. コンソール画面の表示の通りに、項目を追記してください。(最初から記載されているものもあります。)
    screenshot_26.png

  8. 追加で、Firebase Cloud Messaging クライアント アプリを設定しましょう
    参考:https://firebase.google.com/docs/cloud-messaging/android/client?hl=ja

<プロジェクト名>/app/build.gradle
dependencies {
    // 以下の行を追記します
    implementation 'com.google.firebase:firebase-messaging:19.0.1'
    }
  1. 最終的に、3箇所記載されることとなります。(2019年9月現在)
    screenshot_47.png

  2. 最後に、IDE上部 に表示されるバーの [Sync now] をクリックします。
    screenshot_48.png

  3. そして、Firebaseの画面に戻り、ブラウザ下部の「次へ」を選択します。
    screenshot_28.png

「④Android 向けスタートガイドを読む」の画面

「コンソールに進む」を選択してください。
screenshot_29.png

3. Androidアプリの作成(後半)

Android Studioに戻り、アプリを作成します。

画面左上「Project」を「Android」ビューに変更

screenshot_30.png

3-1. アプリの表示名設定

Android画面上での、アプリの表示名を設定
res/values/strings.xml を開いて、Android画面上での、アプリの名前を設定します。
screenshot_31.png

通知が来た時に嬉しいように、マッチングアプリ風の名前にしておきましょう笑

strings.xml
<string name="app_name">Match!</string>

3-2. MainActivity の設定

メイン画面となる、MainActivity.java に、通知のために必要となるトークンを発行する機能を実装します。

参考ドキュメント:https://firebase.google.com/docs/cloud-messaging/android/client?hl=ja#%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E3%81%AE%E7%99%BB%E9%8C%B2%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%8F%96%E5%BE%97

app / java / com.example.<プロジェクト名> / MainActivity を開く
screenshot_69.png

以下のコードを記載します

MainActivity.java
package com.example.motemoteapp;

import androidx.annotation.NonNull;
import androidx.appcompat.app.AppCompatActivity;

import android.os.Bundle;
import android.util.Log;
import android.widget.Toast;

import com.google.android.gms.tasks.OnCompleteListener;
import com.google.android.gms.tasks.Task;
import com.google.firebase.iid.FirebaseInstanceId;
import com.google.firebase.iid.InstanceIdResult;

public class MainActivity extends AppCompatActivity {

    @Override
    protected void onCreate(Bundle savedInstanceState) {
        super.onCreate(savedInstanceState);
        setContentView(R.layout.activity_main);

        FirebaseInstanceId.getInstance().getInstanceId()
                .addOnCompleteListener(new OnCompleteListener<InstanceIdResult>() {
                    @Override
                    public void onComplete(@NonNull Task<InstanceIdResult> task) {
                        if (!task.isSuccessful()) {
                            Log.w("FIREBASE", "getInstanceId failed.", task.getException());
                            return;
                        }

                        // Get new Instance ID token
                        String token = task.getResult().getToken();

                        // Log and toast
                        Log.d("FIREBASE", " TOEKN = " + token);
                        Toast.makeText(MainActivity.this, token, Toast.LENGTH_SHORT).show();
                    }
                });
    }
}

最初の起動時に発生するイベントである、onCreateメソッドの定義に、
トークンを取得してログに出力する処理が記載されています。

3-3. 補足情報

FCMを使う際、FirebaseMessagingServiceを継承したサービスを作成する必要があります。
このサービスを実装することで、フォアグラウンド(アプリが起動している状態)での通知の表示など、高度な通知の設定ができるようになります。
しかし、今回はこのサービスを用意しなくても、通知の受信ができるため、割愛します。

なお、「参考記事2」は、とても親切な記述で一読をおすすめしますが、
記事にて取り上げられている、FirebaseInstanceIdService の実装は、2019年9月現在、推奨されなくなっているため、
トークンの取得周りの処理については注意が必要です。

3-4. アプリの実行

PCとAndroid端末をつなげ、アプリを実行します。

Android端末の「USBデバッグモード」をONにした上で、USBケーブルでPCと接続
参考URL:https://techacademy.jp/magazine/2433

画面右上で、該当端末を選択
screenshot_50.png

画面横の右向き三角ボタンを押して、実行
screenshot_51.png

問題がなければ、ビルドが成功し、Android端末でアプリが起動します
ビルドが終わってから、少し時間がかかります。焦らずに待ちましょう

Androidアプリ上で、トークンがトースト表示される
Screenshot_20190916-191641.png

Android Studio上の「6:Logcat」に、トークンが表示される
このトークンは後ほど必要になるので、コピーしておきましょう。
screenshot_40.png

4. 通知のテストを行う

Firebaseのコンソール画面から、通知のテストが行えます。

FirebaseのCloud Messaging画面
画面左「Cloud Messaging」→「Send your first message」を選択します。
screenshot_41.png

「通知の作成」画面
「通知のタイトル」と「通知テキスト」に任意の名前をつけて、
画面右の「テスト メッセージを送信」を選択します。
screenshot_42.png

「デバイスでのテスト」ポップ画面
「FCM登録トークンを追加」のところに、先程Android Studio の、Logcatから取得したトークンをペーストし、右隣の「+」ボタンを押します。
screenshot_45.png

テストの実行
Android端末 がロック画面になっていることを確認したうえで、
画面右下の「テスト」を選択します。
screenshot_46.png

Androidに通知が飛んできます。
Screenshot_20190916-131243.png

やったね!!

**※**今回は、FirebaseMessagingServiceを継承したサービスを作成していないため、
アプリがフォアグラウンドの時は通知が表示されない。そのため通知を受け取るためには、ロック画面にしておく必要がある。

5. APIを使って通知を送る

5-1.必要な情報の用意

APIを使って通知を送るにあたって、以下の2つの情報が必要になります。

  • トークン
  • APIキー

####トークン
トークンは、3-4. アプリの実行 にて、Android Studio のLogcatからコピーしたトークンです。

####APIキー
APIキーは、Firebaseのコンソール画面から取得します。

FIrebaseの画面から、作成したアンドロイドアプリの設定画面に進む
screenshot_58.png

「Settings」の画面が開いたら、「Cloud Messaging」のタブを選択
screenshot_59.png

「プロジェクト認証情報」の「サーバーキー」をコピー
screenshot_60.png

5-2. Postmanを使う方法

リクエストが簡単に送信できる、Postmanを使いましょう。

Postmanをダウンロード・インストール・そして初回のユーザー登録を行なう
  https://www.getpostman.com/

Postmanが開いたら、画面上部の「+」ボタンを押す
screenshot_57.png

新しいリクエストの作成画面

以下のように、入力してください。

  • 「リクエストの方法」 は POST

  • 「URL」は https://fcm.googleapis.com/fcm/send
    screenshot_61.png

  • 「Headers」は以下2つを記載

KEY VALUE 補足
Authorization key=<APIキー> <APIキー>は5-1.必要な情報の用意で確認をしたAPIキーとなります。
Content-Type application/json --
  • 「Body」は、rawを選択して、以下のjsonを貼り付けます。
    screenshot_62.png
raw
{
	"notification" : { 
		"title": "マッチングが成立しました",
		"body": "メッセージを送りましょう!",
		"sound":"default",
		"icon":"@android:drawable/sym_action_chat",
		"color":"#FF8000"
	} , 
	"to" : "<トークン>", //<トークン>は、'5-1.必要な情報の用意' で確認をしたトークンとなります。
	"priority":"high"
} 

最後に、「Send」ボタンを押すことで、
画面下部のレスポンスが「"success":"1"」 になり、Androidに通知が来ます!
screenshot_63.png
Screenshot_20190916-141806.png

5-3. cURLコマンドを使う方法

curlコマンド
curl -X POST https://fcm.googleapis.com/fcm/send -H 'Authorization: key=<APIキー>' -H 'Content-Type: application/json' -d '{
"notification" : { 
"title": "マッチングが成立しました",
"body": "メッセージを送りましょう!",
"sound":"default",
"icon":"@android:drawable/sym_action_chat",
"color":"#FF8000"
} , 
"to" : "<トークン>",
"priority":"high"
}'

※Macからは動作確認済み
※Windows環境ではうまくいかないようです...(原因調査中)

###Postmanから、cURLコマンドを作成する際の注意
Postmanを使うと、cURLコマンドが簡単に生成できます

Postmanの画面右上「Code」を選択。
screenshot_64.png

「言語選択」のところで、「cURL」を選択すると、cURLコマンドが一瞬で生成される
screenshot_65.png
screenshot_66.png

ただ、残念なことに、ここで生成されるcURLはインデントの関係で、そのままでは動きません。
不要な要素や、インデントを修正すると、上に記載したコマンドと同じ形になります。

5-4. Node.jsを使う方法

PCにNode.jsが入っている場合、
下記コードで、通知を送れます。(追加のパッケージ等は不要)

sendnotify.js
var http = require("https");

var options = {
  "method": "POST",
  "hostname": "fcm.googleapis.com",
  "path": "/fcm/send",
  "headers": {
    "Authorization": "key=<APIキー>",
    "Content-Type": "application/json",
  }
};

var req = http.request(options, function (res) {
  var chunks = [];

  res.on("data", function (chunk) {
    chunks.push(chunk);
  });

  res.on("end", function () {
    var body = Buffer.concat(chunks);
    console.log(body.toString());
  });
});

req.write(JSON.stringify({ notification: 
   { title: 'マッチングが成立しました',
     body: 'メッセージを送りましょう!',
     sound: 'default',
     icon: '@android:drawable/sym_action_chat',
     color: '#FF8000' },
  to: '<トークン>',
  priority: 'high' }));
req.end();

上記jsファイルを適当なディレクトリに作成し、コマンドプロンプト(ターミナル)から、実行することで、通知が送れます。

コマンド例
cd C:\Users\<ユーザー名>\Desktop\work_dir
node sendnotify.js

For文やWhile文と組み合わせて、通知の嵐を体験してみましょう。モテキが来たように錯覚します。

###注:Postmanから、Node.jsコードを作成する際の注意。
PostmanからNode.jsのコードを簡単に作成できます。

Postmanの画面右上「Code」を選択
screenshot_64.png

「言語選択」のところで、「Node」→「Native」を選択すると、コードが一瞬で生成される
screenshot_67.png
screenshot_68.png

コードの修正
しかし残念なことに、ここで生成されるコードはいつくか修正が必要です。

  • まず"headers"から、リクエストに不要な項目を削除します。
    • 具体的には、"Authorization""Content-Type"以外は不要です。
  • つぎに、var options = {...} の中の"hostname""path"を以下のように修正します。

"hostname": "fcm.googleapis.com",
"path": "/fcm/send",

上記の修正を行うと、上に記載したコードと同じ形になります。

補足

参考記事

Firebase公式ドキュメント
Android プロジェクトに Firebase を追加する
Android で Firebase Cloud Messaging クライアント アプリを設定する

Qiita先行記事(おすすめ)
・[AndroidアプリにFirebase Cloud Messagingを実装する(2) - アプリでメッセージを受信する]
(https://qiita.com/outerlet/items/49a5346ba206eaf877d5)
AndroidのPush通知(FCM)をサーバー知識無しで試してみよう

本当は...

マッチングアプリをテーマにしましたが、
実は怖くて使ったことがないという... ・ω・

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