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DCモータについての基礎計算

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中学生でも分かる!モータの支配方程式及びその伝達関数

githubのwikiに書いていたものを移植
https://github.com/hayate2718/STM_MotorSystem_Program/wiki/DC%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%B6%E5%BE%A1%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98

記号 意味
v 電圧
V v/s
i 電流
I i/s
ω 角速度
Ω ω/s
t 時間
R モータ巻き線抵抗
L モータ巻き線インダクタンス
Ke 逆起電力定数
kt トルク定数
B 粘性係数
J イナーシャ
TL 外部トルク



上記2式がモータの支配方程式である。これらをラプラス変換すると、



となる。トルク関係式側を式変形して、


これを電圧関係式に代入すると、


代入したトルク関係式を角速度を係数に持つ項と外部トルク係数項とで分けて、式を整理すると、


これを、Ωについての式に変形すると、


となる。この式は速度電圧伝達関数と速度トルク伝達関数を示す。



それぞれの分母を整理して



さらに、式変形してトルク電圧伝達関数を求めると、




この式からモータのトルクは入力した電圧からモータ逆起電力分を引いた電圧すなわちモータに流れる電流によって発生する電圧降下分によって制御できることがわかる。

さらに方程式を簡単にするために、制御時に影響の少ないパラメータを消す。

パラメータ 評価
R mΩクラスと大きい
L uH~mHとそこそこ大きい
J 機械系による
B 非常に小さい

よって、B→0としてそれぞれの伝達関数を変形する。



トルク関係式も変形して、


また、

はモータ単体では非常に小さく機械系に支配されているため、分離する。また、


とおき、この電圧式とトルクの伝達関数は、


となる。

参考資料

TakashiKusachi「PIDコントローラによるモータの速度制御の理論的解析」、(https://qiita.com/TakashiKusachi/items/1b758a49e24640678f6d 閲覧日:2021/10/4)。

足立修一 『制御工学の基礎』、東京都:東京電機大学出版局、2016年。

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