最近出ているノートPCの中でも,Linuxを動かすハードルが最も高い部類のPCである Surface Book 2 で Windows 10 と Ubuntu のデュアルブート構成にしていく手順です.
Ubuntu用の空き領域を確保する
購入してきた状態だと,当然ながらディスク領域が割り当てられた状態になっているので,これを縮小していきます.
Cドライブのパーティションが縮小対象です.他にもEFIパーティションやリカバリ用パーティションがありますが,これらには触らないように.
- Windowsのバックアップを取る
- BitLocker によるCドライブの暗号化を無効化する(これをやらないとほとんどパーティションを縮小できないのでおそらく必須)
- Windowsの「ディスクの管理」か,EaseUS partition master などのソフトを使ってパーティションを縮小する
- BitLocker を再度有効化する(必要に応じて)
- BitLockerの回復キーをバックアップする(これをやらないとセキュアブート設定を変更した後にWindowsを起動できなくなります)
Ubuntu をインストールする
- 事前準備するもの
- Ubuntuが起動可能なUSBメモリ
- (USBキーボード)
今回は Ubuntu 17.10.1 amd64 Desktop をインストールしました.
Surface Book 2 はパッチの当たっていないカーネルだとキーボードが認識されないとの情報がありましたが,Ubuntu 17.10 のインストーラではキーボードとタッチパッド両方使えました.
インストールにあたり,セキュアブートは無効化します(セキュアブートを有効にしたままでもインストールできるような情報もありましたが,手元の環境ではうまくいかなかったため).下記のステップは,セキュアブートを無効化することによるリスクを理解した上で行ってください.
- マシンの電源を切った状態から,音量+ボタンを押し続けながら電源ボタンを押して電源を入れる
- Surface UEFIの画面で,「Security」→ 「Secure Boot」で「none」を選択
- Surface UEFIの画面で,「Boot configuration」でUSBの起動順序を一番上にしておく
- USBメモリを挿して,Surface UEFIを「Exit」で抜けて再起動
- Ubuntuのインストーラをポチポチ進めていく.ポイントとなるところだけメモ
- 「Ubuntuのインストール準備」で「グラフィクス(略)サードバーティーソフトウェアをインストールする」をチェックする
- 「UbuntuをWindows Boot Managerとは別にインストール」を選択(grub2がインストールされます)
これで,PCを起動するとブートローダとしてgrub2がつかわれるようになります.
Windowsを起動する場合には,grub2のメニューから「Windows Boot Manager」を選択すればよいです.BitLockerを有効にしている場合には,最初にgrub2経由で起動したときには回復キーの入力が求められるので,予めバックアップしておいたものから入力しましょう.
参考資料
- https://docs.microsoft.com/ja-jp/surface/manage-surface-uefi-settings
- http://www.milkmemo.com/entry/surface_ubuntu_install
- http://121ware.com/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=017878#a01
- https://www.reddit.com/r/SurfaceLinux/comments/7kb1ky/guide_installing_linux_on_surfaceseries_devices/?st=jf87hm0h&sh=efb60162
- https://github.com/jakeday/linux-surface