はじめに
前回は内製開発チームのデビュー作であるPoC開発について投稿しました
そちらのプロダクトは体制検証を主目的で構築したので、事業には直接関係のないものでした。
PoC開発を経て、開発案件としてグループ企業の一つであるオルビスの業務で利用するプロダクトを構築したので、今回はこちらについてご紹介します
案件の背景・目的
私たちポーラ・オルビスグループは、「ポーラ」や「オルビス」といったブランドを取り扱う化粧品メーカーです
その中でもオルビスは、基幹システムを軸にお客様により良い体験を行っていただくためのサービスを実現しており、事業に必要な機能はほとんど基幹システム内に持っています
この基幹システムは10年超利用されており長年オルビスの事業を支えてきましたが、様々な改修を加えてきたのでシステムが複雑化・巨大化してしまい、システム開発の難易度が高くなり、スピード感をもってお客様に新たな価値を届けることができない点が課題となっておりました
そこで、この課題解決のため、基幹システムの一部の機能を段階的に切り出し、マイクロサービス化して新たなシステムを構築する取り組みを行うことになりました
機能をマイクロサービス化することで、アジリティを高めて価値を提供することを目的にしています
マイクロサービス化のイメージは下図の通りです
開発スコープ
この取り組みでは、基幹システムの全面刷新ではなく、一部の機能のみをマイクロサービス化のスコープとしております
スコープは、変化が大きく、アジリティ高くシステム改修が必要な領域としております
その中でも機能の影響範囲や難易度を考慮し、最初は「商品管理機能」に着手することになりました
また、商品管理機能のマイクロサービス化に合わせ、下記のようなオルビス内で利用している商品関連システムや社内資料統合を行い、新たなプロダクトを構築いたしました
・基幹システムの商品管理機能
・成分情報に特化した情報管理システム
・使用方法等お客様にご説明する情報に特化した情報管理システム
・商品情報を社内に共有するための資料
開発した新商品管理システムの概要
我々が開発した新商品管理システムは、情報を登録・検索する機能、マスタ登録機能等、商品情報を管理するために必要な機能を持っています。
イメージは下記の通りですこちらは商品情報を検索して閲覧する画面です
基幹システムのマイクロサービス化と言うと、既存機能のリファクタリング案件の印象を持たれるかもしれません
ですが、開発の進め方は単なるリファクタリングではなく、業務を起点として必要な機能を開発チームで考えて新規プロダクトを構築する形です
もちろん現行踏襲すべき部分もあるので、現行の基幹システムを理解する必要もありますが
開発手法はアジャイルを採用しており、小機能単位で複数回のリリースを経て2月に正式リリースを行いました
リリース以降いくつか不具合が発覚し、利用しやすくするための改善要望もたくさんあがっているので、現在も継続的な改善活動を行っています
さいごに
内製開発チームで構築してきたプロダクトのご紹介は以上になります
今回はプロダクトの概要のみとなりましたが、使用技術については開発チームのメンバーからご紹介しています
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