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ECHONET Lite Emulatorの使い方(セットアップからパケット送信まで)

Last updated at Posted at 2023-06-04

ECHONET Lite Emulatorのダウンロードの仕方から簡単な使い方(セットアップからパケット送信まで)を軽く説明します。

ダウンロード・初期設定・起動

①Node.jsダウンロード(既にダウンロード済みなら②に進む)

ダウンロード | Node.js

  • LTS版(長期サポート版)推奨
  • 何もチェックは付けずに全部nextで良いはず

②EL Emulatorのパッケージをダウンロード

GitHub - KAIT-HEMS/elemu: ECHONET Lite機器エミュレータは30種類以上の機器エミュレーターです。

②-1 下記の場所をクリック

EL-emu_code.png

②-2 下記の場所をクリックし、ZIPファイルをダウンロード

スクリーンショット 2023-06-01 011742.png

②-3 ダウンロードしたZIPを展開し、適当なディレクトリに配置(私はDocuments直下に配置した)

スクリーンショット 2023-05-27 181100.png

  • elemu-mainというフォルダ名になる

③EL Emulatorを起動できるように初期設定する

③-1 ファイルエクスプローラーでelemu-mainフォルダに移動する

③-2 下記の欄に”cmd”を入力、エンターを押してカレントディレクトリ*が”elemu-main”になっているコマンドプロンプトを起動する

タイトルなし.png

※カレントディレクトリ…現在いるディレクトリのこと

下記の画像の場合はカレントディレクトリは”Documents”となる

スクリーンショット 2023-06-01 015548.png

③-3 コマンドプロンプトにnpm installを入力し、エンターを押す

  • エラーが出なければ起動準備完了

④EL Emulatorを起動

④-1 ③の1~2で行ったのと同じことを再び行い、コマンドプロンプトで”elemu-main”がカレントディレクトリになっている状態にする

④-2 コマンドプロンプトでnpm startを入力し、エンターを押す

スクリーンショット 2023-06-01 020511.png

  • 上記の画像のように4つ”OK”が表示されたら起動成功
  • 上記画像の例ではlocalhost(自身のPC)の8880番ポートで開始している
  • 初回以降起動したい場合は④以降の処理を毎回行えばよい

⑤EL Emulatorにアクセス

ブラウザを立ち上げ、アドレスバーに下記のURLを記述してエンターを押す

http://localhost:8880/

下記のような画面が表示されたらアクセス成功

スクリーンショット 2023-06-04 235636.png

パケット送信使い方

スクリーンショット 2023-06-01 104421.png

各欄の説明

宛先IPアドレス

  • パケットを送信する相手のIPアドレスを記述する欄。
  • マルチキャスト(同じLANにつながっているEL機器全部に送りたい場合)は224.0.23.0を指定する。

TID(Transaction ID)

  • ECHONET Lite 通信において、要求送信側が応答受信時に、自己が送信した要求と受信した応答をひも付けするためのパラメータ
    • 例えば送信パケットのTIDを0x11で指定したら、応答パケットのTIDは同じ値の0x11になる。
  • 基本は指定しなくてよい(EL Emulator側が自動で決めてくれるため)

SEOJ(Source ECHONET オブジェクト)

  • パケット送信元のEOJ(ECHONET Object)を指定する欄。

    • そもそもEOJとは
      • EL機器のオブジェクトコードのこと。

      • 機器の種類(クラス)ごとに指定されている。

        • 例:家庭用エアコンクラス⇒0x0130
            一般照明クラス⇒0x0290
            他はAppendixを参照

  • ドロップダウンリストで指定する。

スクリーンショット 2023-06-01 154752.png

  • 基本は0x05FF:コントローラーでよい。

DEOJ(Decision ECHONET オブジェクト)

  • パケット送信先のEOJを指定する欄。
  • SEOJと同じようにドロップダウンリストで指定する。

インスタンス番号

  • 基本は変更しなくてよい。
  • まれにDEOJのインスタンス番号を0x00に指定する必要がある。

ESV(ECHONET Lite サービス)

  • ドロップダウンリストで指定する。
  • 基本は0x61:SetC0x62:Getを使用する。
    • 0x61:SetCを使用する場合
      • EL機器を制御する場合に使用する。
      • 送信した機器から応答が返ってくる。
    • 0x62:Getを使用する場合
      • EL機器の情報を取得する場合に使用する。
      • 送信した機器から応答が返ってくる。

OPC(処理対象プロパティカウンタ)

  • ドロップダウンリストで指定する。
  • ECHONET Liteでは同時に複数の命令(プロパティ)を送信することができる。その命令の数を指定するのがOPCである。
    ※ESVが異なる命令は一度に送信できない。
  • EL Emulatorでは0x01(1個)~0x0A(10個)の命令を一度に送信することができる。

EPC(ECHONET プロパティコード)

  • 命令の種類を指定する欄。
  • ドロップダウンリストで指定する。
  • DEOJの値によって選択肢が変化する。(オブジェクトによって使える命令が違うため。)
  • ESVがSetに指定した場合とGetで指定した場合で使えるEPCが異なる。
  • 選択ができても機器側が対応していない命令もあるため、確認の必要がある。
  • 下記にすべてのEL機器で使えるEPCで覚えておいたほうが良いものを示す。
プロパティ名称 EPC 説明
動作状態 0x80 Set時 ⇒ ON/OFFを制御する,
Get時 ⇒ ON/OFFの状態が返ってくる。
識別番号 0x83 ・Get時のみ使用可
・オブジェクトを固有に識別する番号が返ってくる。
ノードプロファイル(0x0EF001)のみにある(使用できる)
メーカーコード 0x8A ・Get時のみ使用可
・メーカー固有の番号(ECHONETコンソーシアムで規定した番号)が返ってくる。
・メーカーを識別できる。
Setプロパティマップ 0x9E ・Get時のみ使用可
・Set時に使える命令(EPC)が返ってくる。
Getプロパティマップ 0x9F ・Get時のみ使用可
・Get時に使える命令(EPC)が返ってくる。
  • 機器ごとのEPCを確認したい場合はAppendixを参照

EDT(ECHONET プロパティ値データ)

  • 命令の詳細を指定する欄。
  • ESVSetにした場合のみ使用する。
  • EPCによって入力する値は異なる。
  • ドロップダウンリストで指定できないため、Appendixを参照する必要がある。
    • 例:家庭用エアコンの設定温度を27℃にしたい場合

      ①Appendixで「家庭用エアコンクラス規定」の項まで移動

      ②「プロパティ名称:温度設定値」の行を見つける。

      ③下記の画像から温度設定をする場合はEDTを0x00~0x32に指定すればよいことがわかる。
      ④27は16進数で0x1Bなので、EDTに0x1Bを入力する。

  • 0xを除いた16進数で入力する。
    • 上記の例だとEDTの欄に1Bを入力する。

スクリーンショット 2023-06-02 140109.png

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