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【参加レポ】JAWS-UG東京 IaC Night 〜入門から上級まで!AWSをコードで構築しよう〜

Last updated at Posted at 2025-03-13

イベント概要

セッション1:マネコン操作いらず! TerraformでAWSインフラのコーディングに入門しよう

登壇者:みのるん(KDDIアジャイル開発センター株式会社)

  • IaC、Terraform初心者向けの登壇
  • IaCとは
    • コードでインフラ構築する手法のこと
    • そもそもクラウドはAPIを使って構築する
      • TerraformはGo言語で実装されているので、Goが裏でAPIを叩いている
  • Terraformを構成するコンポーネント
    • Terraform本体はコアとプロバイダに分かれている
      • コアはTerraform本体のソフトウェア
      • プロバイダはAWSなどの構築対象の製品用プラグイン
    • 「コンフィグ」と「モジュール」で実際のコードを管理
    • 「ステート」で構成管理
      • ステートとコードの差分を確認して構成管理を行う
  • Terraformのコード
    • terraformブロック
      • コア部分のバージョンなどを指定
    • providerブロック
      • プロバイダ部分のバージョンや共通設定を入れる
    • resourceブロック
      • 実際に構築したいリソースを書く
      • ※Terraormはあるべき姿を書いておくだけでOKな「宣言型」で書く、今どういう状態かは気にしなくて良い
  • Terraformのコマンド
    • コードをかけたらコマンドを実行する
      • terraform init
      • terraform plan
        • 実行するとステートとコードを比較して差分を出力してくれる
      • terraform apply
    • 3つのコマンドだけで構築完了!!
  • 便利な機能
    • Terraformのコンフィグ(tfファイル)は分割可能
    • Terraform内の他のリソースを相対参照できる
    • 既存のAWSリソースを参照することも可能(dataブロック)
    • 複数人で作業する時のために、ステートをS3バケットに保存できる
    • 慣れてきたらモジュールを使おう!

セッション2:いまから始めるAWS CDK 〜モダンなインフラ構築入門〜

登壇者:佐藤 智樹(クラスメソッド株式会社)

  • そもそもモダンって?
    • 直訳は「現代的であること」
    • モダンではないエンプラな現場でよくあるのは。。。
      • 開発者がインフラ担当にメールで構成変更依頼をする
      • 手順書作って承認してもらう
      • インフラ担当が修正してようやく構成変更完了!
    • CDKをフル活用できれば開発者だけで完結する!
      • インフラ構成変更をGitで管理、お客さんに承認してもらえればそのままデプロイ!
  • CDKとは
    • AWSインフラをプログラミング言語で構築できるツール
      • TS、JS、Python、Goなど
    • CDKには何種類かある
      • AWS CDK
        • CFnテンプレートなどを裏で生成してインフラ構築、構成管理をする
        • 今回の登壇で対象になるもの
      • CDK for Terraform
        • TerraformをラップしたCDK
        • CFnではなく、Terraformのステートファイルが裏で作られる
      • cdk8s
        • k8sマニフェストを生成してk8s環境を管理
  • CDKの利点・欠点
    • 利点
      • プログラマーにとっては学習コストが低い
      • 型安全性によるコード補完
        • 最初に型安全性のチェックが走るので安心
        • 生成AI時代でもチェック手段の一つとして有効
      • アプリとインフラをまとめてコードで管理できる
    • 欠点
      • 学習コストが高い
      • プログラマーがこだわりすぎると複雑化してしまう
  • CDKのコンポーネント
    • App
      • アプリケーションの単位、デプロイのエントリーポイント
      • Appにより、複数のStackを管理するアプリケーション全体の箱を作るイメージ
    • Stack
      • デプロイの最小単位
      • CFnのスタックと対応
      • 複数のAWSリソースをまとめる論理的なグループ
    • Constract
      • 実際にAWSリソースを実装する単位
      • 公式に提供されてるものに加えて、独自に開発することも可能
        • L1:CFnのパラメータと1対1に対応
        • L2:L1を抽象化
        • L3:L2をさらに拡張、複数リソースをまとめてデプロイ
      • 基本的にはL2を使うことが多い
    • Cloud Assembly
      • CDKアプリケーションがデプロイされた後の出力物
      • デプロイに必要なファイル一式
        • 例)CDKが生成したCFnテンプレート、Lambdaのコードのデプロイ先やパッケージングの定義、など
  • CDKのユーザーから見た動き
    • まずはローカル環境でCFnテンプレートとAssetsが生成される
    • CFnテンプレートとAssetsがS3に転送される
    • CFnがS3にあるCFnテンプレートとAssetsをプルしてくる
    • CFnテンプレートとAssetsからCFn Stackを生成
    • CFn Stackに基づいてAPIが呼ばれて、実際にリソースが作られる

Enhancing AXA Data Platform with Terraform

登壇者:谷口 恵輔(アクサ生命保険株式会社)

  • AXAのデータプラットフォーム
    • AWS上に構築されている
      • Databricksも合わせて使用していて、Databricksへの移行が進行中
    • 開発生産性における課題
      • CFnのコードに継ぎ足しをし続けた結果1万行に。。。
      • コードを修正してからデプロイまでが手作業
      • AWSとDatabricksで別々のIaCツールを使っていた
    • 運用における課題
      • 手作業による修正によってCFnと実際の環境に差分が生まれている
      • DatabricksのデプロイはIaCなしでやっていたため、アップデートによる差異が検出されない
      • LambdaのパッケージのEOLが迫っている
  • 運用改善のTips
    • Lambdaを例にTipsを紹介
      • ディレクトリ構造
      • Lambdaのコンフィグ
        • configディレクトリにYAMLファイルを用意
        • バージョンタグが変更された時にのみビルドとデプロイを行う
        • lambda_local.tf で構築する前処理(LambdaコードのZip化など)を設定
          • YAMLファイルもtfファイル内で読み込み、差分がある場合のみデプロイを行う
  • Terraformの特徴に基づいたTips
    • リソースに手作業で修正を加えてしまうと、差分を検知して上書きしにいってしまう
    • -generate-config-outオプション
      • planの時に指定することで、リソースの定義を特定のファイルに出力できる
    • for_each
      • 効率的かつ安全にさまざまな設定値を定義できる
    • S3バックエンドネイティブロック
      • DynamoDBを使わなくても、S3にあるステートの編集の競合を解決できるようになった
    • Ephemeral Value
      • planの出力やステートに機密情報が出力されないように管理できる

知っておきたい!保守性を高める AWS CDK のセオリー・ベストプラクティス

登壇者:山梨 蓮

  • CDKの保守性
    • インフラにロジック(ループ処理、条件分岐など)を持ち込むことができる点がCDKのメリット
      • ロジックが複雑化しても保守性を上げられるようにするには、を考える必要がある
    • 保守性とは?
      • システムを修正する時に、どれだけ効率的かつ正確に変更できるか
    • CDKの保守性を高めるポイント
      • Construct同士の結合を疎結合にする
      • 不要なConstructの上書きを防ぐ
  • 保守性を高めるベストプラクティス
    • COnstruct IDに変数を使用しない
      • 変数を使ってしまうと、意図しない外的要因によってConstruct IDが変更されてしまう危険性がある
      • 衝突を避けるために変数を使用することもあるが、基本的には非推奨
    • Construct property/propsはClass型にしない
      • propertyはConstructが公開する変数
      • propsはConstructが外部から受け取る変数
      • どっちも情報交換に使うものなので、Classを使用すると密結合なコードになってしまう
      • Interfaceを使用してConstruct間の情報交換を行うようにする
    • 外部に公開しないモジュールはprivateディレクトリに
      • 外部公開したくないモジュールをprivateモジュールに移動させておく
      • 異なるprivateディレクトリからのインポートを防ぐことも可能
    • 環境ごとに異なる設定値を外部化する
      • 外部化しないと再利用性が低くなる
        • 外部化しないと、Stack専用のConstructになってしまう
      • propsを使用して設定値の受け渡しを行う
    • 命名規則を統一する
  • まとめ

Best practices for using the AWS & AWSCC provider in parallel

登壇者:Chris Williams (AWS Community Hero)、Bruno Schaatsbergen (Hashicorp)

  • AWSプロバイダー
    • プロバイダーはTerraform CLIとAWSの接着剤にすぎない
    • プロバイダーが構築する順番などを処理してくれる
    • プロバイダーは手作業で作られているため、新しいサービスへの対応に少し時間がかかる
  • AWSCCプロバイダー
    • AWS Cloud Control APIの略
    • 統一されたインターフェイスでAWSリソースを構築できる
      • EC2を実際に作るときにEBSのAPIを呼び出したりするが、それらをラップして構築できるイメージ
    • コードでの構築をより簡単にできる
    • AWSCCプロバイダーは毎日自動的に作成されるため、新しいサービスへの対応が早い
    • AWSプロバイダーとAWSCCプロバイダーは一緒に使用できる
      • AWSプロバイダーよりもAWSCCプロバイダーの方がサポートするのが早いので、お互いに補完しながら使用できる
  • デモ
    • AWSCCプロバイダーからAWSプロバイダーへの移行デモを会場で実施
    • imoprtとremoveブロックを利用してAWSCCプロバイダーからAWSプロバイダーでの管理に移行することができる
  • まとめ
    • AWSプロバイダーとAWSCCプロバイダーはお互いに補完し合う関係性にある
    • S3のネイティブブロッキングを実装したのは、実はChrisさん!セッション内で紹介されて喜んでいたとのこと

AWS CDKにおけるL2 Constructの仕組み

登壇者:k.goto(AWS DevTools Hero)

  • 前提
    • CDKはTSで実装されているOSS
    • セッションで扱うのはCDK内部のコードなので、一般的に業務で使うものではない
  • Constructとは
    • L1、L2、L3と数が増えるにつれて抽象度が上がる
      • L3は1回の呼び出しで複数のリソースを作れるが、汎用性が低い
      • 本家からほとんど出てない
      • L2は単一のAWSリソースを対象にしている
      • L1はCFnと完全対応
    • 便利機能
      • grantメソッド
        • いい感じのIAM権限を付与してくれる
      • Lambdaのビルドができたる、Docker/ECRのビルドができたりする
  • なぜL2を取り上げるのか
    • ユーザー側でL3を独自に作るのが一般的、L1は抽象度が低くて使いにくい
    • L2は一つのプライマリリソースを持つ
      • L1をラップしている
      • Propsが渡されない場合は自動的に作成してれる
  • L2Constructの仕組み
    • 複数のコンポーネントがあるが、実際に作る場合には6つだけ意識すればOK
    • Examplaというリソースを作る場合を考えると。。。
      • IExample
        • スタック外のリソースを擬似的に管理下に読み込むための型
        • あくまで読み込み用
      • ExampleAttributes
        • Unowned Resourceを構成する情報になる
      • ExampleBase
        • 複数のConstructを実装するための共通クラス
      • ExampleBaseProps
        • 共通でセットしたいプロパティがあれば作る
      • ExampleProps
        • L2 Constructへの入力のためのStructs Interface
        • サービス独自の表記などをクラスとして定義しておくことで、利便性が向上する
      • Example
        • L2 Construct本体
        • L1をまとめて抽象化したもの
        • 基本的にはCFnのデフォルト値に従い、AWSサービスとして指定すべき設定があればCDK側でデフォルト値を設定する
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